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 ■9・29 沖縄

  教科書検定意見を撤回せよ!

  県民大会二周年集会であらためて要求決議  





 九月二十九日、那覇市県民広場において千人以上の人々が結集し、「九・二九県民大会決議を実現させる県民集会」が開かれた。この集会は、「復帰」後最大規模の十一万六千人が怒りの声をあげた二〇〇七年九月二十九日の「教科書検定意見撤回を求める県民大会」から二年目の同じ日に開催された。主催は、同大会呼びかけ六団体で構成する「九・二九県民大会決議を実現させる会」である。同日、八重山でも集会が開かれた。

 平日の夕方にもかかわらず開会前に広場は埋め尽くされ、その後も続々と参加者が途絶えない。通常の反戦集会とは違う、二年前の県民大会の雰囲気にも似た、静寂な中にもピンと張った緊張感と検定意見撤回への強い闘志が渦巻いている。

 沖青協の司会で開始された集会は、青春を語る会(元女子学徒隊)や県老人クラブ連合、沖婦連などの呼びかけ団体代表がそれぞれ開会や主催者あいさつ、メッセージ紹介等で登壇し、また県議会の高嶺議長や民主・社民・共産・社大の各代表、連合沖縄代表もあいさつに立ち、検定意見撤回のうねりをつくろうと訴えた。

 また戦争体験者を代表して吉川嘉勝さんが発言した。吉川さんは、〇七年県民大会でも登壇し初めて証言をした渡嘉敷島の強制集団死の生き残りである。父親が犠牲になり、母親の勇気ある一言で家族八人が生き残ったという。若い世代に戦争の実相を伝えるため、検定意見を絶対に撤回させよう、と訴えた。

 集会は県PTA連合会長から提起されたアピール文を満場の拍手で採択し、沖子連会長の閉会発言とガンバロー三唱で気勢をあげ、牧志公園までのデモで締めくくった。

 今集会の意義と方針はアピール文の内容に鮮明だ。以下、要旨を紹介する。

 ――二〇〇七年三月文科省は高校歴史教科書検定で強制集団死の記述を削除させる検定意見を付した。県民は怒りの声を上げ、復帰後最大規模といわれる十一万六千人余の県民大会につながった。/文科省は訂正申請は認めたものの、「検定意見の撤回」などは実現しておらず、新たに「執筆者に守秘義務を課す」など「検定制度の透明化」に逆行している。/しかも文科省は今年、強制集団死をなかったことにしようとする教科書【注:「新しい歴史教科書をつくる会」の「自由社」版教科書―横浜市等採択】に「検定合格」を与えており、文科省の責任は重い。/〇七年九月二九日の「県民大会」を機に、多くの戦争体験者が重い口を開き、沖縄戦の真実を語り始めている。政府・文科省の「審議会」を隠れ蓑とするやり方をこれ以上放置することは許されない。/九・二九県民大会決議を実現させるために、速やかに「検定意見を撤回」させ、「沖縄戦の実相を歪める」ことが起きないように「沖縄条項」の実現を求める。――

 日帝のアジア侵略反革命戦争の歴史改ざんを許さず、全国で教科書検定意見撤回に断固立ち上がろう。



 
 

 

 

 

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