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 ■9・10 沖縄

 辺野古沿岸域、米軍CH53ヘリを使った

 アリバイづくりのデモフライトを弾劾する


デモフライトする米軍CH53ヘリ


 九月十日、沖縄防衛局は辺野古沿岸域で米軍CH53ヘリ二機を使い、デモフライト(試験飛行)を行なった。これは、名護市長や宜野座村長の要望に「応える」ものとされるが、沖縄防衛局は環境アセスには位置づけないと居直っているもので、当初より辺野古新基地建設へ向けたアリバイづくりの「デマ」フライトであった。

 午後十一時五十分頃、米軍CH53ヘリ二機が宜野座村松田地先に現れ、キャンプ・シュワブ地先の想定V字滑走路へと飛行、大浦湾方向に抜け、海上へと旋回。これを二度繰り返した後、今度は北東の風を想定した嘉陽沖方向から進入し、想定V字滑走路から辺野古漁港地先の上を通過し、海上へ旋回というルートでの飛行を二回行なった。さらに、アセス準備書に記載されたヘリ着陸帯(ヘリパッド)四ヵ所付近でのホバリング(空中停止飛行)を行なった。この間約二時間、名護市の騒音測定では、ホバリング時に最大八〇・六デジベル(交通量の多い交差点程度の騒音)を記録したという。

 確かに、辺野古漁港堤防から直前の辺野古集落に近い南西部ヘリパッド予定地でのホバリングは、すさまじい騒音とヘリ独特の低周波音を撒き散らし、海上へ叩きつけるプロペラ回転と海上から巻き上がる海水は周辺の景色を一変させるものであった。

 だが実際はそんなものではないことは周知の事実だ。南西・北東の風を想定した双方向からの進入ルートおよび海上への旋回ルートは、基地・演習場間の移動、住宅地上空飛行など普天間基地で繰り返されている実戦的飛行形態を何ら反映したものではなく、ましてや通常五、六機編隊での作戦展開、兵士・兵器搭載の重量も無視した二機での飛行、さらには昼間の時間帯だけという何らの科学的資料にもならない代物である。

 しかも米軍は、老朽化したCH53ヘリの後継機として垂直離発着機オスプレイを配備する計画で、その騒音たるや比較にならないことは明白である。欺瞞的アリバイ工作を強める那覇防衛局を徹底的に弾劾する。

 このデモフライトは、当初九日に予定されていたが、「機材のトラブル」という米軍の勝手な都合で翌日に持ち越された。当日も予定より四十分以上遅れての開始であった。監視テント前では、ヘリ基地反対協主催の抗議集会が連日行なわれ、アリバイ作りのデモフライトを糾弾した。また九日には抗議声明も発し、辺野古への新基地建設阻止を闘いぬくことを鮮明にした。

 時あたかも、先の衆議院選挙で圧勝した民主党と社民党・国民新党との政権連立協議が大詰めを迎えていた頃であり、辺野古新基地建設絶対阻止・米軍再編粉砕へ向け、現地での闘いをさらに強化することを確認した。


 
 

 

 

 

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