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 ■7・9 山口

  
岩国爆音訴訟第一回口頭弁論

 爆音被害の実態を全面批判


岩国爆音訴訟第1回口頭弁論後の報告集会(7月9日)


 七月九日、山口地裁岩国支部で岩国爆音訴訟第一回口頭弁論が行なわれた。午後二時からの開廷を前に裁判所前庭には多くの原告や支援者が集合した。原告を軸にその数実に百三十名。法廷には臨時の椅子が多数運び込まれ原告・弁護団が法廷を埋め尽くす形での開廷となった。

 今回の口頭審理においては、原告団から三名が意見陳述を行なった。原告団長の津田氏は自身が日常的に受けている爆音被害の実態を明らかにするとともに、「騒音軽減のためと進められた滑走路沖合移設が逆に厚木艦載機部隊移駐の受け皿となっている」と岩国にかかる米軍再編計画を指弾し、「もはや黙っていられない」と提訴したことを明らかにした。他の原告も日常的な爆音被害の実情を明らかにするとともに、提訴を決意した経緯を明らかにした。吉川弁護団長は「全国各地で米軍機公害訴訟はすでに三十年以上にわたって争われ、爆音被害は違法との判決が積み重ねられている。本件においても裁判所が住民の被害に向き合って権利救済のために法を創造的に適用する努力を払うべし」と冒頭意見を述べた。続いて厚木・普天間・嘉手納・横田における各爆音訴訟弁護団からの応援弁論も行なわれた。被告国側は答弁書において、①飛行差し止め・厚木部隊移駐差し止めは、国が関与できない行為であるから棄却すべし、②損害賠償は受忍限度内であり、また「危険への接近」が適用されるケースもあり棄却すべし、③将来にわたる損害賠償についても不適法であり棄却すべしと全面対決を主張した。到底許すことはできない主張である。

 裁判終了後、近くの中央公民館において報告集会が行なわれた。原告団の報告に続いて、各地の訴訟原告団の代表から激励のあいさつが相次いだ。厚木第四次訴訟原告団の齋藤事務局長は「厚木の住民の思いは騒音のたらい回しを許さないということであり、誰一人として岩国への艦載機部隊移駐を望んではいない」と明らかにした。第五次・六次小松爆音訴訟原告副団長の長田さんは「訴訟の最初は十二名の原告から始まったが、今では五千名の原告団でたたかっている。常に基地被害に対して声をあげ続けることこそ必要」と岩国の原告たちを激励した。各訴訟弁護団も発言したが、それぞれの発言の趣旨は、岩国の訴訟を激励するというよりもむしろ、岩国の訴訟に対して感謝するというものであった。すなわち、各地それぞれの爆音訴訟が個別の訴訟のみならず全国的な陣形をもって国を追いつめることこそ勝訴への道だということからの発言であった。その点、昨年十二月に結成された全国爆音訴訟原告団連絡会議の位置と意義は大きなものがある。新嘉手納爆音訴訟の最高裁上告にあたっての署名もこの場で提起された。また岩国爆音訴訟の会が原告の二次募集を開始していることも報告された。

 ついに開始された岩国爆音訴訟はこのように攻勢的にまた全国の爆音訴訟との連携をもって第一回口頭審理を終了した。特に米軍再編計画が明らかになった時点から新たな爆音訴訟が岩国においても開始されたことの意義は多大である。山口県を相手にした公有水面埋立事業変更承認取り消し訴訟への傍聴・支援とともに岩国基地訴訟への注目と支援を呼びかける。

 ○岩国爆音訴訟今後の期日予定

 第二回口頭弁論十月一日(木)午後二時
 第三回口頭弁論十一月二十六日(木)
 第四回口頭弁論一〇年二月二十五日(木)
 いずれも山口地裁岩国支部にて

 
 

 

 

 

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