共産主義者同盟(統一委員会)
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■7・5 三里塚現地闘争 新誘導路供用阻止かかげ、350名が結集 七月五日、三里塚において「仲戸川裁判長弾劾、新誘導路供用阻止、市東さんの農地を守れ」を掲げた現地闘争が取り組まれた。暫定滑走路に突き刺さろうとする開拓道路に、反対同盟を先頭に三百五十名が結集し、たたかい抜いた。スローガンにあるように、市東さんに対する農地強奪攻撃、六月二十五日の現闘本部裁判における仲戸川の結審通告、七月中に強行されようとしている新誘導路供用開始というように、あらゆる攻撃をしかけてくる政府―空港会社を弾劾し、その攻撃を断固はね返すべく闘い抜かれた現地闘争だ。 さらにその前日、国交省と空港会社が「三本目の誘導路」を建設する方針を固めたことが暴露された。この計画は、第二ターミナル北側から「への字」誘導路の南に接続するというものだ。これまで反対同盟は、北延伸してもジャンボ機は飛ばせず、飛行回数の増加も不可能だと暴露してきた。政府―空港会社は、そうした暫定滑走路の欠陥をひたすらに隠し続けてきたが、北延伸供用開始が目前に迫ったここに至って、とうとうこの根本的欠陥を直視せざるを得なくなったのだ。 この欠陥に対し空港会社は、まったくの場当たり的方針だが、極めつきの反動で突破しようとしている。第三誘導路は空港敷地をはみ出す。さらに、天神峰の市東さん宅が四方を誘導路に取り囲まれるようになるのだ。この七月にも供用しようとしている東側新誘導路では、空港敷地をはみ出す計画を強引に推しすすめ、東峰区住民の共有財産である「東峰の森」を伐採して建設が強行された。その結果、東峰区が東西に分断され、西側住民は完全に空港施設(滑走路と誘導路)に取り囲まれるようになった。今度は、天神峰の市東さんに対して、同じことをやろうというのだ。断固弾劾し、第三誘導路の建設を阻止しなければならない。 現地闘争の冒頭、司会の鈴木謙太郎さんが、この第三誘導路建設方針を断固粉砕する闘争宣言を読み上げた。これを受けて、北原事務局長が発言した。「北延伸など、政府―空港会社の一連の攻撃が強まっている。そうした中で、四十三年前の閣議決定の日にあわせて本日の闘争を設定した。いま一度、原点に返ってみようということだ。われわれは、そんな計画はやめろ、かならず挫折する、と訴えてきた。その正しさは、今の欠陥だらけの空港の姿に表れている。今度の計画では、市東さん宅が空港の中に入ってしまう。これを分かっていながら作ろうとする。これは一体何なのだ。怒って当たり前ではないか。われわれは、これからも絶対反対で闘っていく」と、みずからの原則を貫いてたたかう抜く決意を明らかにした。 続いて、天神峰の市東孝雄さんは「つい昨日、私の家を誘導路で囲む計画が明らかになった。こんな計画は絶対に許さない。わたしは一歩も引かず、原則を守ってたたかい抜く。反対同盟は四十三年、原則を守ってたたかってきた。今の政府には法も正義もない。これに対しては、われわれは一つになってたたかうべきだ。さらに気持ちを引き締めて、ともにたたかおう」と断固たる決意を明らかにした。 各住民団体の発言の後に、反対同盟弁護団の葉山さんが発言し「第三誘導路の計画が明らかとなったが、暫定滑走路の違法性を上塗りするものだ。暫定認可取消訴訟において、国交省―裁判官は、暫定だから多少の違法性はかまわないなどと言い逃れをし、不当判決を下してきた。天神峰現闘本部裁判でも、仲戸川は実地検証の申請を却下して、裁判を強行しようとしている。これに対しては、現地闘争の一環として、徹底的に闘い抜く」と決意を表明した。 支援党派発言として、われわれからは反帝戦線の同志が発言に立ち「北延伸、新誘導路供用開始、そして第三誘導路に対して、反対同盟とともに断固たたかい抜く。裁判闘争と現地闘争を一体のものとして取り組み、北延伸に対するたたかいとして十月全国集会に決起する。同時に、日帝―麻生政権を打倒するたたかいに立ち上がる。日帝の生命線である日米軍事同盟を粉砕する。AWCの仲間とともに、沖縄・岩国・神奈川の現地闘争から米軍再編を打ち砕く」と決意を明らかにした。 最後に萩原事務局次長が発言に立った。間近を航空機が離陸する中で、発言を三回ほど中断しながらも「日本とアメリカによるPAC3配備や船舶追尾といった挑発行為で、朝鮮半島情勢が緊迫してきている中で、われわれの軍事空港廃港を掲げたたたかいを、ますます進めていかなければならない。政府はソマリア沖派兵などを通じて大転換―改憲をなそうとしている。しかし、戦争をやる方にとっても準備は大変だ。しかもわれわれのような勢力がいると、簡単には戦争はできない。だからこそ権力は、三里塚から我々を叩き出そうとしている。文字通り『反戦の砦』の旗を高く掲げてたたかっていく。そして裁判闘争は階級裁判として、全人民の裁判としての枠組みを作ってたたかっていく。裁判所だけでのたたかいにはさせず、裁判官を現地に引きずりこんでいく」「空港会社は北延伸を十月に強行しようとしているが、やはり欠陥はどうにかしなければならないし、矛盾は隠しきれない。それが第三誘導路という形で出てきた。われわれが立っているこの開拓道路も、暫定滑走路に突き刺さるように存在している。われわれは数多くの共闘関係を作りながら四十三年たたかい抜いて、勝利を展望してたたかっていく土俵を作ってきました。軍事空港廃港を掲げている反対同盟は、今こそ各地の住民団体や反戦運動が一体となって、たたかっていく事を訴えたい」と、力強く呼びかけた。 最後に「団結がんばろう」を三唱して、開拓道路から東峰十字路を経て、天神峰現闘本部と隣接する市東さんの畑までデモを貫徹した。 |
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