共産主義者同盟(統一委員会)
|
■4・26 東京 反戦闘争実が集会とデモ 四月二十六日、東京・渋谷の渋谷勤労福祉会館において、「『グアム協定』―新たな琉球処分弾劾! 許すな自衛隊海外派兵! 米軍再編粉砕! 沖縄連帯4・26行動」が有事立法―改憲阻止 反帝国際連帯 反戦闘争実行委員会(以下、反戦闘争実)の主催で闘われた。 日帝―麻生政権は、日米安保―軍事体制のさらなる強化へと突き進んでいる。「海賊対処法」を成立させソマリア沖では海上自衛隊が軍事行動を展開している。また、朝鮮民主主義人民共和国の人工衛星発射に際しては、排外主義を扇動しながら「破壊措置命令」を発動し、全国各地でPAC3を配備し、イージス艦を展開するなど臨戦体制を敷いた。このような情勢のなかで、「グアム協定」が出されているのだ。世界的な金融恐慌の危機のなかで、日帝―麻生政権は、労働者階級人民に生活破壊―貧困化攻撃によっていっさいの矛盾を集中し、さらには侵略反革命戦争へと突き進もうとしている。このことを断じて許さない闘いとして、4・26行動は闘われた。 午後一時半すぎ、司会のあいさつで集会が開始された。 はじめに、松島泰勝さんによる講演がおこなわれた。松島さんは、経済学者で、龍谷大学経済学部准教授だ。講演では、「グアム協定」にひきつけて、沖縄とグアムのそれぞれの歴史から現在の基地問題についての現状が明らかにされた。沖縄については、まず「江戸時代の島津藩による侵略から、収奪・差別・抑圧が今日まで続いている。十九世紀の明治政府による『琉球処分』から同化攻撃がはじまったが、けっして同等としてではなく根底には差別があった。沖縄戦が『本土』決戦をさけるための『捨て石』として地上戦が行なわれたこと自体が差別の実態だ」ということをするどく突き出した。さらに、戦後の米軍政から「復帰」後の基地の存在、米軍による犯罪などから、米軍基地の存在は「安全を守るものではなく、沖縄の住民の生活と安全を犯してきている」ことを明らかにした。また、日本政府による基地受け入れとワンセットの振興策・支援策は、結局は「本土」の資本に利益が還元し、地元にはさらなる経済的負担がのしかかっていく構造にあることが明らかにされた。 グアムについては、松島さんは自身が二年間暮らした経験を踏まえながら、歴史的経緯をひも解いていった。一五六五年からのスペインによる侵略と支配、一八九八年からのアメリカの統治、第二次大戦中の日本軍による占領、戦後の再びのアメリカによる統治の歴史は、グアムの先住民族チャモロ人への差別抑圧と、これに対する抵抗闘争の歴史であることが明らかにされた。そして、グアムの米軍基地は米帝にとって沖縄と同様に、戦略的に重要な軍事拠点であることや、その米軍基地に対して、一九八〇年代から明確な反基地を掲げたチャモロネーションの運動が活発になっていることが明らかにされた。 休憩をはさんで、活発な質疑応答がおこなわれた。 そしてカンパアピールにつづく、連帯アピールでは、沖縄労共闘と、原子力空母の母港化に反対し、基地のない神奈川をめざす県央共闘会議事務局長の檜鼻さんから寄せられた連帯メッセージが紹介され、拍手で確認された。 つぎに、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックは、グアム協定反対署名が十五万筆集まったことを報告し、「グアム協定を許さず、5・15沖縄―『本土』をつらぬく闘いをともに闘おう」と呼びかけた。 自由と生存のメーデー09―六十億のプレカリアート実行委員会は、五月一日から三日にかけてのメーデーの取り組みを紹介し、金融恐慌の情勢のもとで右翼による排外主義扇動が活発化していることに対決していくことを訴えた。 つづいて反戦闘争実に結集する各団体から、決意表明がかちとられた。労闘・労活評、沖縄文化講座、全国労政、派兵反対実それぞれから、五月沖縄闘争への決起の決意が明らかにされた。 集会が終わり、いよいよデモ行進だ。渋谷勤労福祉会館から宮下公園までのコースを反戦闘争実の隊列が意気高く進んでいく。渋谷の街を行き交う労働者・市民が反戦闘争実が訴えるスローガンを聞き、デモ行進に注目している。宮下公園に到着すると、デモ隊はシュプレヒコールで闘いの決意を打ち固め、闘争をしめくくった。 |
|
当サイト掲載の文章・写真等の無断転載禁止
Copyright (C) 2006-2007, Japan Communist League, All Rights Reserved.