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■5・19
市東さん耕作権裁判第7回
耕作の歴史突き出し空港会社を追及する
五月十九日千葉地裁で、市東さんの耕作権裁判第七回口頭弁論が開かれた。約百名が傍聴に駆けつけた。この日の法廷も、空港会社が不当に明け渡しを求めている畑の位置・範囲の特定のデタラメさを追及した。弁護団が「空港会社側は反対闘争が激しくて、立ち会い・境界確認作業ができなかったと準備書面で書いているが、では立ち会いも境界確認もなしでどうやって土地の範囲を確定したのか」という問題を中心に求釈明で会社側を追及した。
さらに今回は、この畑の耕作の歴史が市東さんの側から明らかにされた。親子三代、九十年間の耕作の歴史がまとめて述べられた。市東孝雄さんの祖父、市太郎さんは一九二七年からこの畑を耕作している。当時は農作業用の機械など無い時代、ほとんど手作業で荒地同様の牧場地を開墾し、豊かな農地に築き上げたのだ。耕作の歴史の突き出しは、事実をもって空港会社の取り上げの不当性を暴いている。
弁護団の求釈明に対して、空港会社は即答できず、弁護団は「文書での求釈明」を要求し、そうすることになった。
裁判の後、弁護士会館において鈴木謙太郎さんの司会で報告会が行われた。市東さんは、「空港会社は反対農家が間違っているとばかりに三十周年キャンペーンをしている。力のあるものが正義だというのはおかしい。今回から席を前の方に移した。おかしいところは私も指摘して、がんばっていきたい」と力強く決意を述べた。
北原鉱治事務局長は、「市東さんの裁判が核心に近づいてきた。三里塚に空港を作ると政府が言い出して四十三年経った。たくさん裁判をした。今は民事を悪用して土地を取ろうとしている。農地法は日本農民を守るものだが、それを政府がないがしろにしている。一億三千万人が日本農業のあり方を本当に考えて、行動をしなければ自給を守れない。日本の農業を守ることと市東さんの土地を守ることを一つとして闘おう。三十年前の開港阻止の時のような万余の闘いを再び作ろう」と発言した。
緊急報告として、五月十三日の革労協に対する組織犯罪対策取締法と公妨による不当逮捕を糾弾する発言が、弁護士から行われた。
最後に萩原事務局次長が、「闘争スケジュールは詰まっているが、歯を食いしばってがんばる。勝たなければ正義にならない。市東さんの土地取り上げは、三浦五郎さんも言っていたが戦時徴発だ。これからの裁判では、全員退廷も決意して臨もう。法廷を取り囲む闘争を実現しよう」と提起し、六・八現地闘争への結集を訴えた。
この日の午後、市東さんの農地取り上げに反対する闘いをさらに広げていくため、学習会が行われた。匝瑳(そうさ)市の稲作農家の方に農業切り捨ての現状を話してもらい、議論した。
次回の口頭弁論は九月一日午前十時半から行われる。多くの傍聴で空港会社を追い詰め勝訴を勝ち取ろう。
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