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■10・7 三里塚
成田を軍事基地にするな、農業切り捨てに反対
来春3・30全国集会うちだされる
十月七日正午より、成田市東峰において、三里塚芝山連合空港反対同盟の主催で、「暫定滑走路北延伸阻止、市東さんの農地を守ろう 憲法改悪絶対反対、成田を軍事基地にするな 10・7全国総決起集会」がかち取られた。
集会場となったのは「用地内」で反対同盟事務局次長萩原進さん所有の畑である。畑の東側にはかつては豊かな森であった「東峰の森」があったが、今では伐採が進行し木もまばらである。畑に通じる道路が勝手に変更され、あらたにフェンスも張られている。農業と生活を破壊し、叩き出そうという空港会社のどす黒い意図を真っ向から粉砕して、集会場は熱気に包まれている。
開会宣言は本部役員鈴木幸司さんだ。シベリア抑留経験のある鈴木さんはその体験を語りながら、「マイナス三十度にもなり、食料も満足に与えられなかったが、生き抜いてみせると決意していた」「戦争に最大の責任がある天皇を許してはならない」と訴えた。そして「市東さんの農地強奪を粉砕しよう」「部落の農民は出て行ったが、私ひとりになっても、勝つまでたたかい続ける。たたかえば必ず勝つ!」と高らかに開会宣言を行なった。
主催者あいさつは北原鉱治事務局長だ。北原さんは、「沖縄戦での集団自決強要はない」とした教科書検定に猛反発して沖縄人民十一万人あまりが決起したことに触れ、「三里塚は四十二年もの間、反戦・反核の砦としてたたかってきた。沖縄の人たちとともに日本を変えよう」と訴えた。
続いて反対同盟事務局次長であり「用地内」でもある萩原進さんから基調報告がおこなわれた。
萩原さんは、母親の哲子さんの死去に際して全国から弔問と激励が寄せられたことを謝し、「開拓者精神でがんばる」とあいさつした。そして「安倍政権が崩壊した今こそ、歴史の転換点にあり、三里塚からダイナミックなたたかいを創り出そう」と檄を飛ばした。
さらに、「戦後、農民のたたかいの血の上に小作地解放を実現したが、それが今また農地法の改悪によって奪われようとしている。三里塚こそが世界の農民との連帯を推進し、あらゆる階級・階層との連帯を実現しよう。市東さんの農地強奪を許さず、労農連帯でたたかおう、3・30全国集会に大結集しよう」と力強く訴えた。
続いて鈴木健太郎さんから「農業切り捨てに反対! 三里塚から全国の農民・労働者に訴える」と題して、反対同盟の特別アピールが読み上げられた。農業切り捨てと労働者の生活破壊は一体のもの、「すべての農民と労働者の生きる権利を守るたたかいとして、市東さんの農地を守る運動を全国に広げていこう」と訴えた。
つづいて「用地内」から市東孝雄さんが決意表明した。
「収用法で取れなかった私の農地を、農地法で取り上げようとしている」「私の大根は一億八千万円以上の価値がある。しかし、消費者、支援とのつながりはそれ以上の、かけがえのないもの」と、空港会社による金ですべてを解決しようとする姿勢に怒りをぶちまけた。そして「不当裁判での取り上げにも、買収にも絶対に応じない」との強固な決意を明らかにし、10・30行政訴訟への傍聴を訴えた。
顧問弁護団からも、「千葉県知事堂本による耕作権の解除許可には重大な違法がある」と徹底抗戦で争うことが表明された。つづいて全逓労働者や教育労働者など、闘争現場からの報告があり、婦人行動隊の鈴木加代子さんからのカンパアピールがあった。
住民団体・共闘団体からの発言では、わが日本反帝戦線の同志が登壇した。
同志は、市東さんの農地強奪を絶対に許さず、国際連帯と実力闘争で勝利しようと訴えた。そして、米軍再編とたたかう沖縄や岩国など、反戦・反基地闘争の先頭に立つと敬意表明し、最後にアジア共同行動が呼びかける10・27―28岩国国際集会への結集を訴えた。
最後に、暫定滑走路北延伸を粉砕し、10・30千葉地裁を包囲し、来春3・30全国集会に総決起しようという集会宣言が採択され、参加者はデモに出発した。
暴力的な併進規制を密集した隊列で跳ね返し、「用地内」を席巻する戦闘的デモを貫徹してこの日の闘争を終えた。
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