共産主義者同盟（統一委員会）

■10・1

　耕作権裁判第四回口頭弁論

　弁護団、空港会社の「測量図」は認められないと徹底追及

　十月一日千葉地裁で、市東さんの耕作権裁判第四回口頭弁論が開かれた。約百名が傍聴にかけつけた。

　前回六月十八日の裁判では、明け渡しを求めている土地の範囲が、主張のような場所になった根拠を、市東さんが空港会社に対して問いただしたことに対して会社が返答することになった。七月十八日に、市東さんに書面が提出された。

　この日の裁判ではその書面について、不審点を市東さんの弁護団がただした。弁護士は次のように主張した。「六九年に、空港会社が四〇番地を元の所有者から買収した。そのとき、本来は隣接者である市東さんとの間で境界確認をするべきだったが、空港会社と元の所有者はしなかった。境界をはっきりさせずに土地の売買をすることは、農地法二〇条五により無効である。問題になっている土地は、土地を交換したり拡大したりという歴史的経過があるので、そのような経過を無視した空港会社が主張する『測量図』は認められない」「空港会社が明け渡しを求めている土地は、市東さんがこれまで耕したことがない場所が含まれている。土地の特定をしっかりしてほしい」。このような弁護団の追及に対して空港会社は即答できず、十一月二十日までに資料を出すことになり、この日は閉廷した。

　次回は、十二月三日に行われる。

　裁判の後、弁護士会館で報告会・記者会見が行われた。弁護士から、「多くの傍聴が強力な援軍です。次回もよろしくお願いします」、「空港会社の黒野社長が、〇三年・〇五年に東峰地区の住民に謝罪文を出した。そこには『身勝手な手法によって今日の東峰区に見られる多くの問題をつくり出してしまったことをまず反省しお詫びしなければならないと痛感しております』、『航空行政に携わるものとして、全く恥ずべきことであると大変申し訳なく思っております』、などと書かれている。それなのに、強引に土地を取ろうとするのは、二枚舌で、信義則違反だと主張している」等と発言された。

　北原事務局長は「農地強奪は、三権一体の姿を表している。自公政権によって農業がつぶされようとしている。市東さんの闘いは、農民全体の闘いだ」と発言した。

　萩原事務局次長は「裁判官は安倍のようなふてくされ顔をしていた。この裁判をはじめとして、反対同盟はすべての裁判に勝たなければなりません。８・６広島のような機会に、市東さんの問題、農業の問題、三里塚の問題を大胆に話して、オルグしていこう。再び、若い人も含めて、数万の集会を作っていこう。その一環として市東さんの裁判があります。」と力強く呼びかけた。

　近くの市の農民たちもわがこととして、傍聴に来ていた。裁判は佳境に入ってきた。多くの傍聴で、空港会社と裁判官を追い詰め、勝訴を勝ち取ろう。