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■市東さん耕作権裁判第2回口頭弁論

反対同盟の裁判闘争に敵対する訴訟指揮許さず

 

 四月二十三日、千葉地裁において、反対同盟市東孝雄さんの耕作権裁判の第二回口答弁論が行われた。

  裁判長の交代にともなって、市東さん側弁護団は冒頭、今回の提訴の不当性を改めて説明し、さらに、空港会社側に対しては、今回の訴えの対象となった土地の位置特定に関して重大な疑念があることから改めてさらなる資料の提出を求める求釈明を行った。

  この求釈明に対して、空港会社側は、市東さんに対して、求釈明以前に、今回の訴えの内容(請求原理)への認否を行うよう要求してきた。裁判長も空港会社側に同調して、市東さんに対して提出された資料への認否を行うよう要求してきたため、法廷は一時、裁判長と市東さん側との対決であるかのような状態になった。弁護団の粘り強い交渉により、空港会社側の釈明を受けた後、反対同盟側の主張を行うことが確認された。

  市東さん一家が三代約九十年にわたって耕作してきた土地の一部を、勝手に「不法耕作地である」などとイチャモンをつけて明け渡しを要求してきたのは空港会社側であり、このデタラメな位置特定の根拠を求めることは、市東さんにとって当然の要求である。現闘本部裁判においても、裁判所側は度重なる反対同盟側の現地検証の要求を未だに拒みつづけているのであるが、裁判の効率化を口実に、裁判所が反対同盟の裁判闘争に敵対することを許してはならない。

  裁判後の記者会見と報告会で、市東さんは「裁判長は原告よりだなと感じた。畑の取り上げを絶対にさせない。ブルドーザーでどかされでもしない限り絶対に退かない」とユーモアを交えつつたたかう決意を述べた。また、「市東さんの農地取り上げに反対する会」の拡大が呼びかけられた。次回口頭弁論は六月十八日に行われる。土地取り上げに対する怒りの声で法廷の内外を埋め尽くそう。

 市東さんの裁判に合わせたかのように、同日、空港会社は東峰の森伐採工事を開始した。裁判報告会はそのまま、工事への抗議集会となった。  

 伐採工事の概要は手の込んだものであり、空港会社側は、重機を用いて立ち木三百本を移動させ新しく森を作ると説明している。

  反対同盟は直ちに抗議声明を発表し、報告会の場で読み上げた。東峰地区住民である反対同盟事務局次長萩原進さんから、今回の着工に至るまでの地区と空港会社とのやりとりについて報告がなされた。空港会社側は東峰地区の意志を尊重すると言っていたにも関わらず、地区との話し合いのわずか二時間後に二十三日着工を伝えてきたことや、東峰の森を移動するのであって破壊するのではないなどと説明していることなどが明らかにされた。工事の中止を求める東峰地区住民の訴えを無視した工事着工を絶対に許してはならない。

  反対同盟事務局長北原鉱治さんは「黒野社長はこれまで何度も住民に謝罪している。にもかかわらず同じようなことをする。東峰の森は木を移せばいい、などというものではない。これは農業破壊、環境破壊だ。堂本知事は環境問題を掲げて知事になったにもかかわらず、成田空港の環境破壊については一切触れない。土地収用委員会も再建して空港建設を推し進めている。住民を欺くものだ」と厳しく批判した。

 反対同盟は、現地闘争で工事を迎え撃つとの方針を明らかにした。東峰の森では重機を入れるための下草刈が始まった。暫定滑走路北側では、成田クリーンパークの不法埋め立てが決定され、国道五十一号線のトンネル付け替え工事の現場では、機動隊による監視体制が強化されている。反対同盟は東峰の森破壊に対して五月十二日に現地闘争を取り組む。反対同盟、用地内農民と連帯し、暫定滑走路そのものを閉鎖に追い込むたたかいに全力で取り組もう。

 

 

 

 

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