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■3・23「07春闘・大阪総行動」

 

 三月二十三日、大阪で「07春闘・大阪総行動」が終日、精力的に取り組まれた。主催は「おおさかユニオン・ネットワーク」、毎年の春闘時の定例的な取り組みである。この日の行動には約二百人の労働者が集まった。

 うららかな春の晴天のもと、午前八時半、馬場町のNTT西日本本社玄関前での集会から総行動は開始された。社屋正面入口には「雇用破壊・格差社会を許さない!」の横断幕が広げられる。集会では、おおさかユニオンネットの加来代表のあいさつにつづいて、大阪全労協、自彊館(じきょうかん)闘争、京ガス労働者、郵政労働者ユニオン、大阪教育合同、全日建運輸連帯労組・関西生コン支部の代表が発言し、闘争報告や決意表明がそれぞれ行なわれた。集会のあと、最初の行動として、「六十歳定年以降の雇用延長」を要求する大阪電通合労の申し入れが、支援の労働者とともにNTT西日本に対して行なわれた。要求の正当性を認めようとしないNTTに抗議の声をたたきつけたあと、次の抗議先である長居の明星薬品へ全員で移動。ここでは天六ユニオンが、会社の労基法違反に争議を展開している。社内に入れようともしない会社側の不誠実な対応に力いっぱい抗議。次に、全港湾大阪支部が偽装請負の問題で交渉をつづけている難波のクボタ本社へ。クボタは玄関前にガードマンを配置して申し入れを拒否。労働者がこの暴挙に実力抗議して構内デモを行なうと、クボタはしぶしぶ申入書を受け取り、これへの回答も約束した。

 昼食をはさんで、午後一時からは大手前の大阪府教育委員会への申し入れ行動。府庁別館前には「講師の完全雇用を保障せよ」のスローガンが掲げられた。大阪教育合同や全労協・ゼネラルユニオンの代表が発言し、多くの学校で外国語教師の偽装請負が行なわれている実態などを取り上げて府教委の責任を追及した。ALT(外国語指導助手)として働く外国人労働者が日本語でアピールすると、集会参加者から大きな拍手が起こった。つづいて桜宮の櫻宮化学へ移動する。ここでは社長の人権侵害・不当懲戒解雇に対して、関西生コン支部に加盟した労働者の争議がたたかわれている。工場の門を入って構内で集会を行ない、代表団が会社への申し入れのため建物のなかに入る。抗議の結果、会社に団交を応諾させることができた。最後に、本町の御堂筋に面したビルに支社をおくザ・アールへの抗議行動が行なわれた。ザ・アールは「残業代ゼロ法案」の推進役の一人であり、「過労死は労働者の自己責任」などと公言してきた奥谷禮子が社長をつとめる派遣会社である。奥谷は日本郵政の社外取締役でもある。市民・労働者が注視するなか、歩道で集会を開きながら申し入れ。ザ・アール大阪支社は申し入れの内容には答えることができないと対応。これに対して労働者の怒りが爆発し、歩道上で口々に抗議の発言があい次いだ。

 ザ・アールへの抗議をもって、「大阪総行動」は予定されていたすべての行動を終えた。最後にユニオンネットの加来代表が、「格差社会を進めてきた側が不利になるという状況が生まれてきている。怒りを闘争に変え、さらに闘争を前進させていこう」と、この日の行動を力強くしめくくった。計六カ所、まる一日を費やした総行動をやり抜いた労働者たちは、やや疲れながらも充実感にあふれ、明日からの闘争の前進を誓い合って帰路についた。

 

 

 

 

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