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■07けんり春闘第一波 東京総行動

 労働者の総反攻開始される

 4・28不当解雇撤回闘争が完全勝利

 

 二月十六日に東京総行動が、今春闘の第一波統一行動としてたたかわれた。この日の行動は、二月十三日、ついに勝ち取られた郵政4・28不当解雇に対する最高裁での完全勝利(郵政公社による上告受理申し立ての不受理が決定され、第二審の処分取り消し、無効の判決が確定)という輝かしい地平の上で開催された。行動は、二手に分かれながら十四箇所でたたかわれた。

● 労働者への不当な処分は許さない

 東京総行動は、早朝まず、みずほ銀行へと向かった。労働組合の結成と活動を敵視し続ける会社側とたたかう、全統一・光輪モータース分会のたたかいを支援する行動だ。分会は、若林社長の不誠実な対応に対して都労委へ申し立てをおこなっている。この日の行動は、会社再建と雇用確保へのたたかいの一環として、背景資本である、みずほ銀行に迫るたたかいだ。

 続いて行動は二手に分かれた。一方は、昭和シェル石油に向かった。多国籍企業として石油利権をせしめている昭和シェルは、労働者に対しては、組合員であるということによる賃金差別、女性への賃金差別をおこなっている。しかし、会社側は、労働委員会、裁判と立て続けに負け続けているにもかかわらず、絶対に非を認めることなく居直り続けている。大資本の横暴を許さないたたかいが繰り広げられた。続いて、フジテレビへ向かった。偏向、極悪報道を続ける産経新聞の中で組合を作ったら即解雇されたことに対するたたかいは、同時にフジサンケイグループに対するたたかいとしてもおこなわれている。つい最近、捏造番組を作った関西テレビは、傘下の企業である。「儲けるためにはウソも平気だというモラルもない会社に報道機関としての資格はない」という訴えには、修学旅行中の高校生たちも注目していた。しかし、両社とも訴えに耳を傾けるどころか、ガードマンを増強し、柵を作り労働者への敵対を続けている。

 もう一方は、朝日新聞へと向かった。朝日新聞は、日ごろ「偽装請負」へのキャンペーン報道などをおこなっているにもかかわらず、自社の子会社である朝日ヘラルドでは平然と偽装請負をおこない、これを糾そうとした労働者を不当解雇したのだ。こうした自己矛盾への追及がおこなわれた。続いてNTTへ向かった。職業病になった労働者を解雇し、「この問題は解決済み」と門を開こうともしない会社側に対して、粘り強いたたかいが繰り広げられている。

 二手に分かれた部隊は、再び国土交通省前で合流した。二月十六日は、JRが二十年前に労働者へ不採用通知を送りつけた日だ。この日からたたかいが始まった。二十年目の今、勝利に向けて国土交通省への怒りの声がこだました。続いて厚生労働省だ。ちょうど昼時で厚生労働省の官僚たちが次々に出てくる。彼らも同じ労働者だ。労働者のなかに格差を広げ、無権利状態や長時間労働に追いやる法律案への怒りの声をなんと聞いたのだろうか?

 再び行動は、二手に分かれた。ひとつは郵政公社に向かった。完全勝利を勝ち取った被解雇者を中心に喜びがあふれる。しかし、郵政公社は門を堅く閉ざしたままだ。しかも郵政公社は、新会社移行に際して、ゆうメイトへの差別選別雇用や全国の集配局の整理統合などをおこなっている。勝利を手にさらに進もうと誓い合う行動となった。続いて教育情報研究所へと向かった。ここでも正当な権利を主張する労働者への不当解雇がおこなわれている。弁護士を次々と変え、のらりくらりと訴えをかわそうとしている、理不尽、不誠実な会社だ。次は、都庁へと向かった。ここでもうれしい知らせがあった。反動教育行政を進める東京都教育委員会を断罪する判決が、東京高裁で二月十四日に出されたのだ。都教委は、生徒たちにしっかりとした歴史教育を続ける教師を敵視し、あろうことか極反動の都議会議員に個人情報を漏洩したのだ。このことを糾弾した裁判において、都教委の「不法行為」が認定され、二十二万円の賠償支払いが命じられた。「都教委は、即刻『日の丸・君が代』の強制をやめろ」「反動教育行政をやめろ」「石原やめろ」という怒りの声が都庁舎に響き渡った。

 もうひとつの部隊は、有楽町総合法律事務所に向かった。千代田学園の再建をめざすたたかいだ。続いて住友重機へと向かった。昨年十月三十日、アスベスト被害追及に居直り続けてきた住友重機も、原告側全面勝訴判決に対して控訴を断念した。この力を07春闘勝利へという、全造船追浜分会の労働者の士気は高まっている。続いてトヨタへと向かう。日本を代表する大企業は、日本国内でも偽装請負、リコール隠しなど悪事を働いている。海外でもフィリピントヨタが二百三十三名の労働者を解雇し、第二組合をデッチあげ、フィリピン最高裁の決定にも従わない。トヨタへの怒りは、いまやグローバルになっている。この日は、ほかにトヨタ関連企業での外国人労働者への低賃金・無権利状態が暴露され、「日本の底辺を支えているのは私たちだ。人間らしく扱え!」という怒りが湧き上がった。

 いよいよ東京総行動も最後だ。夕闇が迫る中、韓国山本の会社廃業―売却に対する日本本社山本製作所の責任追及を、生存権をかけてたたかい続ける韓国労働者を支援するたたかいに全体が合流した。門を閉ざし、屋上から覗き、監視カメラを回す山本製作所に対して、日韓の熱い労働者の連帯したたたかいが突きつけられる。韓国式シュプレヒコールと日本式シュプレヒコールが上げられ、勝利の日までともにたたかいぬくことを誓い合った。

 東京総行動に参加した労働者は、息つく間もなく、日本教育会館で開かれた「今こそ解決を! 具体的要求実現をめざす2・16総決起集会」へと駆けつけた。

 会場には続々と労働者が集まり、第二会場までいっぱいになった。国労闘争団全国連絡会議神宮議長のあいさつのあと、都労連委員長、北海道平和フォーラム代表、国鉄闘争福岡県共闘会議事務局次長の連帯あいさつがおこなわれた。そして鉄建公団訴訟原告団酒井団長が「今年こそは千四十七名が納得のいく解決を勝ち取るためにたたかいぬく」と決意表明をおこなった。北海道の亡くなった団員の遺族からは、不採用通知‐清算事業団に送られたことに対する思いが切々と語られた。行動提起と集会アピールの後、神田香織さんの講談がおこなわれた。題して「清算事業団訪問記」。生き生きと語られるその言葉には、たたかう労働者への熱い思いがこもり、たたかいの原点を再び思い起こさせる内容であった。最後に団結ガンバローとガンバローの歌の大合唱で集会は終わった。

 

 

 

 

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