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                                                                               2008年8月
■10・5三里塚全国集会へ   反対同盟が呼びかけ

   
三里塚芝山連合空港反対同盟から、10・5三里塚全国集会への招請状が届きました。
   編集局の責任で全文を掲載します。
 


      招請状


 全国の労働者・農民、闘う仲間のみなさん。三里塚芝山連合空港反対同盟は十月五日に全国総決起集会を開催します。わが反対同盟と真に連帯して闘うすべてのみなさんが、大挙結集されることを心から訴えます。

 侵略と勢力圏づくりのアジア・ゲートウェイ構想のもと、政府・国交省は欠陥・未完の成田空港の再構築に全体重をかけて突進しています。地元自治体や利権団体が、飛行回数の一・五倍化(年間三十万回)と二十四時間空港化を叫んでいます。〇九年度内完成を掲げる暫定滑走路北延伸工事で、東峰地区を分断し天神峰の農地を強奪して切り崩し、南北の滑走路をつないで三千八百メートルとする攻撃との全面的な決戦に突入しました。

 攻防の焦点は日々の現地の闘いと、これと一体で闘う裁判闘争です。土地収用法を失効に追い込まれた政府権力は、農地法や民法などによる土地の公用収用という、常軌を逸した攻撃にでてきました。七一年代執行阻止決戦以来の、直接的な農地収用攻撃との全面激突がいま闘われています。反対同盟は「農地死守」を敢然と掲げ、この攻撃を実力で粉砕する決意です。

 この攻撃は敵の強さの表れでしょうか? 断じて否、追いつめられたあげくのあがきです。アジア・ゲートウェイ構想は、新自由主義政策の最も遅れた産業部門として航空と農業問題をあげ、その解決を絶叫しました。成田空港は、物流の死命を制する国際ハブ空港から陥落し、日本の航空政策は20年型の遅れをたどっています。暫定滑走路を北に延伸しても「へ」の字誘導路によってジャンボが飛べない事実が暴露され、「成田パッシング(素通り)」と嘲笑されています。

 これを強制したものこそ、わが反対同盟の農地を守る闘いです。WTO(世界貿易機関)の決裂でEPA/FTA(経済連携協定/自由貿易協定)がさらに激化するこの時、闘いの始めに「日本農民の名において農地を守る」と宣言した三里塚闘争は、農業切り捨て・農地破壊と真っ向から闘う農民の砦です。

 イラク・中東への侵略戦争、ロシアによるグルジア侵攻で反戦の怒りが広がるなか、東欧では米核戦略のもとで配備が続く新型ミサイル(PACV)に対する反対運動が激化しています。新テロ特措法を強行し給油法の延長を策動して改憲攻撃に突進する福田内閣に対して、反対同盟は成田空港防衛のためのPACV配備(自衛隊習志野駐屯地)を弾劾し、成田の軍事基地化と闘います。ここに三里塚闘争は、農業切り捨てと勢力圏づくりの国策に真っ向から立ち向かう新たな段階に突入しました。

 穀物、原油の高騰と世界に広がる飢餓暴動、ストライキとデモの波、──資本と支配者どもは、その矛盾を労働者・農民からの徹底収奪で生き残ろうとしています。首切りと雇い止めと低賃金労働、増税と医療・福祉切り捨て、労働運動つぶし、農地解放以来の土地制度の解体攻撃の根はひとつです。生きることも許されないこの社会のあり方と、戦後体制の転換攻撃をうち砕くために、いまこそ闘う人民は総決起しよう。

 勝利への道は「空港絶対反対」「農地死守」「実力闘争」の闘争原則と、動労千葉とともに切り開いた「労農連帯」の闘いです。反戦・反核・反権力、反差別の広範な市民運動、住民運動との連帯です。そして全世界の労働者・農民との国際連帯です。反対同盟は人民の勝利を確信します。

 戦争と改憲反対! 労働者・農民は共闘してFTAに反対しよう。市東さんの農地裁判と天神峰現闘本部裁判を始めとするすべての裁判闘争に勝利しよう。三里塚の地に3000人の大隊列を! 10・5三里塚に全国から総決起されるよう訴えます。

                          二〇〇八年八月二十五日

                 記


           【集会名称】
           暫定滑走路北延伸阻止 市東さんの農地を守ろう
           憲法改悪絶対反対 成田を軍事基地にするな
           10・5全国総決起集会

           【日時】10月5日(日)正午
           【会場】成田市東峰 反対同盟員所有地
           【主催】三里塚芝山連合空港反対同盟