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                                                                               2008年7月24日
      ●米国のPSLが掲載したサミット闘争報告

   社会主義解放党(PSL)
   ニュースと分析
   G8サミットに反対するため、活動家たち日本に集まる

   
米国の社会主義政党である社会主義解放党(Party for Socialism and Liberation  略称PSL)が、日本の北海道サミット反対闘争の報告記事を、党のホーム・ページ上に掲載しました。 編集局の責任で訳文を掲載します。
 



2008年7月24日

帝国主義者たちの妨害はねのけデモつづく


 筆者は最近、日本に招かれ、先のG8会議に対する反帝国主義の抗議デモや集会に、ANSWER連合(戦争をやめさせ、人種差別を終わらせるために、いますぐ行動を)を代表して参加した。7月7日から9日までのあいだG8は、日本の北海道・洞爺湖湖畔の山頂にある高級温泉リゾート地で年次会議を開催した。抗議行動を避けるために、可能なかぎりもっとも人里離れた地域で会合を開くという、これまでのパターンを踏襲して、今回もG8の開催地は選ばれた。美しい湖や火山を持つ大地、北海道は、日本を形づくる4つの主要な島のうちで、もっとも山村地が多く、またもっとも人口の少ない土地である。日本政府は巨大な帝国主義強国のご機嫌を取ることに汲々として、治安対策費に2億5000万ドルを使い、東京に2万の警官を待機させたうえで、北海道には2万2000人の警察官を送り込んだ。会合がもし東京で開かれていたなら、抗議デモは大規模で激しいものとなっていただろう。

 G8は米、英、仏、独、日、加、伊、露で構成され、EUがこれに部分参加している。これらの国々の人口は世界の35%に満たないが、世界の富の大部分を支配している。ここにはブラジル、中国、インドといった新興国は含まれておらず、こうした事実は帝国主義クラブの排他的性格を物語るものだ。これらの国々は、メキシコ、南アフリカとともに、G8と並行して会議を行なった。

 G8会議に出席している首脳たちは、各国の人民の利益を代弁しない。かれらはただ、各国の資本家階級である富裕企業や銀行のエリートの利益を主張しているだけである。それでも会議では、かれらの利益にもとづいて世界をどのように分割するのかという点について、帝国主義者たちのあいだで、いかなる合意に達することもできなかった。

 説明責任を果たす何のメカニズムもなく確認されたのは、現在から42年後の2050年までに、G8諸国は温室効果ガスの排出を50%削減するという一つの合意であった。7月15日にフィデル・カストロが批判したように、それは「絶対に不可能なこと」だ。

 北極の氷がことしの夏にも完全に融けてしまう可能性があると、最近の科学研究は予測している。分別があれば、こういう事実に直面すれば、世界の有力な指導者たちは国際緊急事態を宣言するにちがいないと人々は考えるだろう。しかしかれらは世界資本主義の指導者なのだ。ますます多くの利益を追求する資本家があらゆるものを踏みにじっていく、非計画的で無謀なシステムである世界資本主義の指導者なのだ。

 ANSWER連合(戦争をやめさせ、人種差別を終わらせるために、いますぐ行動を)は、日本の先進的な反帝国主義のグループであるAWC(日米帝国主義に反対するアジア・キャンペーン)が組織する抗議行動に代表を送るよう依頼された。AWCは、日本がカンボジア派兵を行なった際に、日本の共産主義者同盟の尽力で創設された大衆運動団体である。

 AWCの傘下には、アジア学生共同行動(AASJA)という名前の、活発に行動する青年組織が存在する。反G8行動に参加した他の海外の代表は、国際人民闘争同盟(ILPS)、フィリピンのバヤン、韓国の全国貧民連合、台湾の労働人権協会、香港のアジア学生協会、そしてミグランテ・ジャパンである。これらの代表団は4度の抗議行動に参加し、反帝国主義をかかげるフォーラムに出席した。