ホームへ
                                                                2021年5月
「5・3憲法大行動」に参加した労組役員の
不当逮捕に抗議し、
即時釈放を求める

 
                  ●全国労働組合連絡協議会など声明


 
 五月三日国会前で開催された「二〇二一平和といのちと人権を! 5・3憲法大行動」に多くの労働組合員と市民・学生が参加した。その最中、警視庁麹町署は私たちの労働組合員を、「公務執行妨害」容疑で不当逮捕し、一週間にわたり勾留を続けている。私たちは不当逮捕に断固抗議し、即時釈放を求める。
 不当逮捕された労働組合員は、国会前の歩道を歩いて集会に参加しようとしていただけで公務執行妨害罪は到底認められない。即時釈放すべきものである。
 ところが、警視庁麹町署公安一課は、翌日早朝七時から妻と幼児二人を叩き起こして、電話やメールを一切禁じて、四時間半にわたり家宅捜査をおこない、事件とは無関係の本人パスポートまで押収した。私たちは断固抗議する。
 また裁判所は、五月五日には一〇日間の勾留延長を決定した。さらに五月六日勾留決定取り消しを求める準抗告申し立てに対して、罪証隠滅や逃亡の恐れなど全くありえないにもかかわらず、具体的検討なく、これを却下した。
 私たちは、東京地方裁判所に断固抗議する。
 今国会では、憲法改悪に向けた憲法審査会が再開され、国民投票法改悪案を衆議院で強行採決した。新型コロナ感染症の拡大を口実にして、「ナチスの手口」を真似て緊急事態条項を憲法に加えることを、政府与党は公然と言い始めている。
 すでに、憲法違反の集団的自衛権行使を認める安保法制が強行成立させられて、立憲主義が破壊の危機にある。また、今国会では、私たちの個人情報を侵害し監視社会をめざす「デジタル化一括法案」や、「入管難民法の改悪案」、南西諸島の基地強化のための「土地利用規制法案」が審議されている。私たちはこうした悪法の強行採決など認めない。
 私たち労働組合が、平和と民主主義、生活と権利を守り、憲法改悪と戦争への道に反対するのは、当然の権利であり義務である。今回の不当逮捕と勾留延長は、「5・3憲法大行動」、労働組合の反戦平和活動の弾圧に他ならない。
 以上、私たちは、今回の不当逮捕に抗議し、当該組合員の即時釈放を断固要求する。
             二〇二一年五月一〇日

     全国労働組合連絡協議会
     全国労働組合連絡協議会東京協議会
     全国一般労働組合全国協議会
     全国一般労働組合東京南部