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                                                                2016年11月
最高裁「上告棄却」決定を弾劾する
反対同盟が弾劾声明
  



(1) 市東孝雄さんの農地法裁判において最高裁第三小法廷大谷剛彦裁判長は、十月二十五日付「上告棄却」決定を下した。これは最高裁による強制収用宣言であり、断じて許されない暴挙である。まさに、はらわたが煮えくり返る思いである。われわれは、この決定にひるむことなく強制収用阻止へ断固として決起することをここに宣言する。
(2)この決定は、小作者の権利を保護するための農地法による農地取り上げを許可するものであり、農民として絶対に受け入れられない不当な決定である。法の番人たる最高裁が憲法違反や違法行為にフタをして、国の下僕に成り下がるとは裁判官失格である。最高裁は恥を知るべきである。
 そして、市東家が代々百年耕作し、大切に育て上げた農地をこんな無法な決定によって奪うことなど断じて許されない。
 空港会社は「への字」に曲がった誘導路を直線化したいなどと言うが、とんでもないこじつけだ。実際、誘導路が曲がっていても問題なく運航されているではないか。市東さんにとって命と同じと言える農地を奪う必要性など何一つ無い。危険であるなら今すぐ使用をやめればいいのだ。
 また、土地収用委員会によって取れなくなった土地を、裁判所が代わって強制収用するなどあり得ない。こんなことを許したら国策に抵抗する術すら無くなってしまう。裁判所が法を無視してまで市東さんの農地を奪うというなら、われわれがそれに従う義務は無い。
(3)最高裁が、10・9全国総決起集会と10・17耕作権裁判闘争の後に決定を下したことは人民の怒りを恐れてのことである。地裁の段階から積み上げた農地取り上げ反対署名は約七万筆にのぼっている。全国に市東さん支援運動が広がり、これが今、二十四時間空港化・第三滑走路計画との闘いと結びつこうとしている。新たな土地取り上げと住民追い出し、騒音地獄の拡大に怒りの炎が燃え広がっている。危機にあるのは空港会社の側だ。新たな三里塚闘争の爆発の中で必ず勝利する決意をあらためて表明し、声明とする。

        二〇一六年十月二十七日   三里塚芝山連合空港反対同盟