1654号(2024年3月20日) |
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イスラエルはガザ虐殺戦争をやめろ 適性評価制度反対! 岸田政権打倒 耕作権裁判闘争に勝利しよう 成田空港機能強化反対! 3・31芝山現地闘争へ 岸田政権は、政治資金の裏金問題、盛山文科相の統一教会との密接な関係など、自民党の積年の腐敗があふれ出し、その支持率が下落し続け、過去最低水準を更新している。生活を直撃するインフレで怨嗟の声が巷にあふれている。 しかし、岸田政権はそのような状況の中でも、大軍拡―戦争準備、改憲を推進しようとしている。これは自民党の既定路線であり、首相が誰に代ろうと変化はない。 労働者民衆自らが反戦闘争、反基地闘争を断固闘い抜き、腐敗せる自民党―岸田政権を打倒する以外に道はない。そして、そのためには労働者民衆を分断支配しようとする全ての差別排外主義の攻撃と、いついかなる場でも先頭で闘うことが不可欠だ。 ●大軍拡―戦争荷担の岸田政権を許すな 米韓合同軍事演習弾劾 三月四日から一四日まで、「フリーダム・シールド(自由の盾)」米韓合同軍事演習が行われた。韓国政府は、「北朝鮮の核ミサイルを含む軍事的挑発シナリオを想定し、連合防衛態勢を点検する」という。今回の演習では、コンピューターシミュレーション演習のほか、多数の野外実動・機動訓練も実施され、師団級合同上陸訓練と二〇余りの米韓合同野外機動訓練を、かつてのフォール・イーグル訓練の水準で行った。 米韓の海兵隊による上陸演習、科学化戦闘訓練、攻撃ヘリ射撃訓練、海上哨戒作戦などが合同で実施された。 これらの大規模合同演習に先立ち、米韓海兵隊合同演習が二月一日から二〇日までの三週間にわたり、慶尚北道浦項市一帯の訓練場で行われた。この合同訓練では、米韓海兵隊による都市戦闘状況を仮定した近接戦闘訓練も行われた。米韓海兵隊合同演習は、コロナ禍を除き通常一年に二〇回程度行われる恒常的な合同訓練である。これらの実戦演習と連携し、総まとめとしてフリーダム・シールドが展開されたのだ。 朝鮮民主主義人民共和国は、フリーダム・シールド演習を「北侵戦争演習」と規定し、米韓合同演習と米国の戦略資産の朝鮮半島への配備に関して、「もし戦争の導火線に火がついた場合、韓国は無慈悲な征伐の目標になる」と強く警告している。 公然と強化される日米韓軍事同盟 では、米韓合同軍事演習に自衛隊はどのように参加したのか。直接の報道はまだない。防衛省統合幕僚監部のプレスリリースによると、一昨年秋以降今年一月まで、日米韓合同訓練は八回実施されている。これらは多国間訓練ではない日米韓三か国の共同訓練だ。その目的は「北朝鮮が弾道ミサイル技術を使用した発射を強行する等、我が国を取り巻く安全保障環境がより一層厳しさを増す中、地域の安全保障上の課題に対応するための三か国協力を力強く推進するものであり、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を守り抜くという日米韓三か国のコミットメントを示すもの」とされている。 二〇二二年一〇月以降に公表されたものだけで、ほぼ隔月で、海空自衛隊、米軍、韓国軍の参加で、弾道ミサイル情報共有訓練を含む各種戦術訓練が日本海や東中国海で実施されている。一二月には、九州北西の空域で、築城の空自第八航空団のF2戦闘機四機、米空軍のB1爆撃機二機、F16戦闘機三機、韓国空軍のF15戦闘機二機が各種戦術訓練を行い、能登半島地震への災害出動の最中の一月中旬にも、東中国海で、海自の護衛艦ひゅうが・こんごう、米海軍空母カールビンソンや韓国海軍駆逐艦が参加して各種戦術訓練を行った。 昨年六月の日米韓防衛相会談で日米韓の連携を強く打ち出し、一一月には米韓の国防相が二〇二四年から日米韓共同訓練を拡大することを盛り込んだ共同声明を発表した。私たちは米韓合同軍事演習反対闘争を、かならず日米韓合同軍事演習反対闘争として闘い抜かなくてはならない。 軍事支援と利権の日ウ経済復興推進会議 岸田政権は二月一九日、「日本ウクライナ経済復興推進会議」を東京で開催した。二年に及ぶウクライナ侵略戦争で破壊されたインフラなどの復興を、日本政府・企業が支援するというものだ。経団連会長・十倉は「人道とビジネスの両方をみて」取り組もうとしている企業は多いと評価した。日帝資本は、戦争と復興を、投資・貿易を拡大する「ビジネス・チャンス」と捉えているのだ。 岸田首相は、「日本の民間投資を促進し、ウクライナでの雇用を生み出す五つの行動」として、租税条約の署名及び投資協定の改正のための交渉開始、二国間ODAによる官民連携事業とウクライナの投資ファンドによるJICAの海外投融資の実施、JETROキーウ事務所の設置、日本企業の投資・貿易リスク軽減のための貸出信用限度額の設定等を挙げた。ロシアのウクライナ侵攻の過程では、もっぱら対中国包囲網づくりのためにこれを利用することばかり考えていた岸田は、ウクライナの復興をも食いものにしようとしている。 一方で、この会議のために来日したウクライナ首相シュミハリは、岸田政権が昨年一二月に武器輸出を拡大したことを高く評価した。日本がライセンス生産(三菱重工が主契約会社として生産)する地対空ミサイル・パトリオットの米国輸出を決定したことが、米国のウクライナ軍事支援としてのパトリオット供給を支えるものであることを確認したのだ。 表向きは経済支援の会議だが、ゼレンスキー政権は、「迂回輸出」であれ日本もウクライナ軍事支援国として位置づけているのだ。私たち日本の労働者民衆は、日本の戦争加担を絶対に許してはならない。 ●岸田政権打倒の反戦闘争、反基地闘争を ガザ虐殺戦争反対、ウクライナ侵略戦争反対 丸二年を超えたウクライナでの戦争と、半年を過ぎてますます激化するイスラエルのパレスチナ攻撃の中で、日本で闘う労働者民衆は、何よりも日本企業がこれらの戦争を金儲けの道具とし、日本政府が兵器生産や全面的な武器輸出によって軍事大国としての地位をさらに高めようとしていることに真正面から反対していかなくてはならない。 日本の労働者人民に、現在進行中の戦争への日本の戦争荷担を知らせ、自らの課題として反戦闘争に参加する人々を組織していこう。一見巨大な力の前に無力感を強制される民衆が、一人一人の決起によって戦争協力企業を包囲し、頓挫させていこう。また、反戦闘争を日本帝国主義のアジア侵略戦争、朝鮮植民地支配への謝罪と補償を実現する闘いと結合して闘っていこう。 大軍拡と対決する反基地、軍事演習反対闘争 沖縄・辺野古埋め立て中止の闘い、奄美・宮古・石垣・与那国での自衛隊ミサイル基地との闘い、岩国を始めとする「本土」の米軍基地に対する闘い、そして九州各地で強化される自衛隊基地、大分・敷戸でのミサイル弾薬庫建設、長距離ミサイル保管のための弾薬庫新設が浮上している京都府南部の陸自祝園弾薬庫建設問題、これらをしっかりと結合して闘わなくてはならない。 離島での作戦を想定した陸自と米海兵隊の共同訓練「アイアン・フィスト(鉄の拳)」が二月二七日から三月一七日まで琉球弧など九州・沖縄で実施されている。米韓、米日、日米韓の軍事演習に対して、全国で反対行動を取り組もう。また、全国の米軍、自衛隊基地、原発などを監視対象とする重要土地規制法との闘いも取り組もう。 2024年国際連帯運動 創立三〇年を迎えたアジア共同行動(AWC)は、昨年、韓国ソウルで第一九回国際調整委員会(CCB)を開催し、共同行動方針を討議採択した。G7広島サミット反対闘争に続き、台湾・韓国・フィリピン・インドネシア・米国などの民衆組織とともに、沖縄島・宮古島の人々とも連帯して岸田政権の「台湾有事」「朝鮮半島有事」煽りに共同で反撃する活動も展開されている。 アジア共同行動日本連絡会議は、昨年の闘いを引き継ぎ、六月アジア共同行動各地集会や一一月岩国行動を闘おうとしている。日本連の闘いを支持・支援し、侵略反革命戦争を阻止する国際連帯運動を推進しよう。 全国で反原発闘争に決起しよう 3・11から一三年を迎える今年。未知の活断層が引き起こした能登半島地震が教えたことは、このような大地震がいつどこで起こるか誰にも予測できないということだ。 志賀原発が運転中だったら、あるいは珠洲原発が建設されていたら、北陸のみならず関西地方全体が壊滅的打撃を受ける原発事故が発生していた可能性が高い。にもかかわらず、関電は定期点検中だった四七年超え老朽原発である美浜三号機を一月一八日に再稼働する暴挙を行った。 能登半島地震は、関西電力の原発が集中する福井県若狭地域の住民たちにも大きな衝撃を与え、その不安は日に日に高まっている。このような中、三件の関電の老朽原発運転差し止め仮処分裁判が三月中にも判決を迎える。これに注目し、老朽原発ただちに廃炉! 3・31美浜全国集会に全国から結集しよう。 3・31芝山現地に結集しよう 昨年二月、市東孝雄さんの農地を守れと全国からの結集で闘われた強制代執行阻止闘争の成果によって、この地で農業と空港反対闘争を続けていく新たな確信が生み出された。その中で、私たちは、強制代執行後の一年を広島サミット事前弾圧と一体となった刑事弾圧をも引き受けて闘い抜いてきた。南台の農地をめぐる耕作権裁判も、公団側の不正を暴きつつ勝利的に進展している。 3・31芝山現地闘争は、第3滑走路建設、空港面積を現在の約二倍に拡張するという空港機能強化によって移転や騒音を強制され、廃村化攻撃にさらされる芝山町で闘われる。その意義は大きい。美浜全国集会とともに全国からの結集で成功を勝ち取っていこう。 |
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