1648号(2023年12月5日) |
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琉球弧を戦場にするな 墜落弾劾! オスプレイは廃棄だ イスラエル軍は殺戮をやめろ! 反戦―反基地闘争を闘い抜こう イスラエル軍は一一月一五日、「地下にハマスの司令部がある」と主張しガザで最大規模のシファ病院に突入し、軍事作戦を強行した。シファ病院には病人、負傷者、新生児や避難民などが数千人がいる。これは明らかに国際人道法の違反であり、戦争犯罪だ。 米帝―バイデンはイスラエル軍によるシファ病院攻撃をすぐさま擁護した。イスラエル軍はシファ病院が「軍事司令部」に使われていたという「証拠映像」を流した。しかし、その根拠がないことを世界中の報道機関が指摘している。イスラエル軍には徹頭徹尾正当性はない。 ガザへの軍事侵攻によるガザ地区の死者は、一万人を超えている。イスラエル―ネタニヤフ政権の蛮行を徹底弾劾する。イスラエル軍は即時停戦し、ガザから撤退せよ! 帝国主義はイスラエル支持―軍事支援をやめろ! ●イスラエルは殺戮と破壊をやめろ ▼ガザへの全面侵攻弾劾 イスラエル―ネタニヤフ政権は、一〇月七日のハマスの攻撃に対して「ハマスを壊滅させる」と主張し、ガザへの報復戦争に踏み込んだ。 空爆を繰り返した上で、地上部隊もガザに侵攻。ネタニヤフは一〇月二八日、「第二段階に入った」と宣言して、地上軍の全面侵攻を開始した。一一月二日には、ガザ北部のガザ市を包囲した。その中心部で攻撃を続けている。 地下に「ハマスの拠点」があるという理由で、イスラエル軍は病院、学校、難民キャンプに対する無差別攻撃を続けている。ガザ地区の建物は瓦礫と化し、地表には空爆による大きなクレーターができるなど、すさまじい攻撃を加え続けている。イスラエル軍によるガザ地区の死者は一万人を超えており、子どもの犠牲者が四〇〇〇人を超える悲惨な戦場となっている。 一一月一五日から一六日朝にかけて、イスラエル軍は避難先のガザ南部にも「避難勧告」のビラを一方的にばらまいた。避難勧告された地域には元々一〇万人が住んでいる。現在はイスラエル軍の指示でガザ地区北部から避難してきた数万人が身を寄せている。現地では電力不足が深刻になっている。ネタニヤフ政権は、北部から南部へと軍事侵攻しようとしている。イスラエル軍によるパレスチナ自治区の殺戮と破壊を断じて許してはならない。即時停戦とイスラエル軍の全面撤退を掲げて闘おう。 ネタニヤフ政権は極右政党の連立政権だ。ネタニヤフ率いる「リクード」と、「宗教シオニズム」、「ユダヤの力」、「ノアム」、「シャス」、「統一トラード」の六党の連立からなる。 「宗教シオニズム」党首のベツァレル・スモトリッチは財務相と兼務で第二国防相に就任している。スモトリッチは「パレスチナ人というものはいない。パレスチナ人は存在しないのだから」という差別排外主義をむき出しにした人物だ。 「ユダヤの力」党首イタマール・ベングビールは国家安全保障相に就任している。ベングビールは警察行政に強い権限を持ち、ヨルダン川西岸の警察業務を掌握している。ベングビールはアラブ人のイスラエルからの追放を公言した人物だ。さらにイスラエルの入植者によるパレスチナ人襲撃を取り締まるどころか、擁護し、パレスチナ人の移動の自由を制限するなどイスラエルの占領を拡大しようとしているのだ。 ガザ侵攻を開始する前のネタニヤフ政権は、今年一月の司法改革案(国会が過半数で最高裁の決定を覆すことができる「オーバーライド条項」)ゆえに批判が集中していた。政権批判のデモが起きるほど政権批判は強まっていたのだ。ネタニヤフは、「ハマス一掃」を掲げて「戦時内閣」を発足させた。「停戦」「和平」は一切語らず、差別排外主義と愛国主義を掲げる極右連立政権として、自らの権勢を誇示するために、パレスチナ人民虐殺をくり返しているのだ。戦争犯罪者ネタニヤフを徹底弾劾する。 ▼帝国主義はイスラエル支援をやめろ G7外相は一一月七、八日、東京で会合をもった。議長国・日本の上川外相が主導して、イスラエルのガザ侵攻についての共同声明をまとめ、発表した。 それは、即時停戦ではなく、「人道的休止及び人道回廊の設置を支持」なる極めて控えめな文言である。その一方で、「イスラエルの自衛権の重視」では全体が一致しているのだ。ネタニヤフ政権のパレスチナ人民殺戮を「自衛権」として容認しているのだ。 本当に戦争を止めるためには、イスラエルの残虐な戦争に対して、G7諸国こそが制裁をもって望まなくてはならないはずだ。「人道的休止」の「支持」とは言うが、イスラエルに戦争の権利を認めるなどという対応こそが、ガザでの殺戮を容認することになっているのだ。 上川は、G7外相会合直前にイスラエル、パレスチナを訪問した。「中立」を装った外交をなそうとしたが、ネタニヤフと会談し、ハマスを非難する言動そのものが、イスラエルの軍事侵攻を容認するメッセージだ。絶対に許してはならない。 そもそも、米帝は、ネタニヤフ政権を全面擁護し、イスラエルへの軍事支援を強化している。それだけではない、イラク、シリアに駐留する米軍は、イランが支援する武装勢力に対して米軍施設攻撃への「反撃」として軍事攻撃を行なっている。 ハマスなどパレスチナの勢力を非難する前に、まず考えるべきは、誰がパレスチナの地を占領しているのかだ。もともとパレスチナ人がパレスチナの地に住んで生活していたのだ。英・仏・米の帝国主義の利害の下に一九四八年の「イスラエル建国」が一方的に「宣言」されたのだ。パレスチナからパレスチナ人民を虐殺、追放、民族浄化して占領し、パレスチナを乗っ取ってきたのがイスラエルだ。占領しているのはイスラエルで、解放されなくてはならない被占領者はパレスチナ人民である。そのことを抜きにした「イスラエルの自衛権」などと言う言説は、占領者の一方的な主張でしかない。 イスラエルは、パレスチナ軍事侵攻―虐殺を直ちに止めろ。停戦とガザ包囲を解除しろ。帝国主義のイスラエル支援を絶対に許すな。 ●今こそ反戦闘争に全力決起を ▼全世界で拡大するイスラエルへの抗議―反戦闘争 中東のアラブ諸国、またパキスタン、マレーシアなどイスラム諸国をはじめ、全世界でガザ侵攻反対―イスラエル批判の反戦デモが巻き起こっている、一一月一一日、イギリス・ロンドンでは、三〇万人がパレスチナ連帯のデモ行進をおこなった。 ドイツ、フランスをはじめ政権がイスラエルを支持している欧州諸国では、イスラエル軍ガザ侵攻反対のパレスチナ人民連帯デモを禁止し、弾圧している。この非合法の状況下でも、帝国主義のイスラエル擁護弾圧を打ち破って、反戦闘争は拡大している。 アメリカにおいては、イスラエルに兵器を提供している軍需産業やパレスチナの占領から利益を得ているイスラエル荷担企業に反対する行動が取り組まれた。 南米のボリビア政府は一〇月三一日、イスラエルとの国交断絶を決めたと発表した。左派アルセ大統領は、三〇日にパレスチナ自治政府の駐ボリビア大使と会談、パレスチナで苦しむ人々への「連帯を示」すべく、ガザへの攻撃停止を求めた。中米のベリーズは、一一月一四日、イスラエルとの外交を停止すると発表。東ティモール人民は一一月一二日、かつてのインドネシアからの独立闘争の中での虐殺事件の追悼式においてパレスチナ連帯を表明した。 世界各地で、巨万の人民がイスラエルの軍事侵攻を弾劾し、パレスチナ人民連帯を掲げている。イスラエルを擁護し支援する米帝など帝国主義G7諸国こそが、まさに世界から孤立しているのだ。 ▼パレスチナ連帯の反戦闘争に起とう パレスチナ人民の解放闘争に連帯し、イスラエル軍事侵攻反対―即時停戦を掲げ、反戦闘争に立ち上がろう。 全世界の反戦闘争と結合し、イスラエル大使館抗議、反戦デモを断固闘い抜き、大虐殺をやめさせよう。 一〇月一九日、「戦争・治安・改憲NO! 総行動」がイスラエル大使館抗議行動を闘い抜いた。一〇月一五日、反戦・反貧困・反差別共同行動in京都集会では、イスラエルを弾劾し、パレスチナ連帯が掲げられた。一一月一〇日、京都においてAWC Youth呼びかけの「占領・大量虐殺と手を切ろう! 軍需企業・イスラエル加担企業にNO! 京都アクション」が行われた。11・16霞ヶ関デモにおいてもイスラエル弾劾とパレスチナ連帯が掲げられた。全国各地で労働者・市民・学生がパレスチナ連帯の反戦闘争に決起している。 われわれは、プロレタリア国際主義のもと、革命的祖国敗北主義を掲げ反戦・反基地闘争を闘い抜こう。パレスチナ人民の解放闘争に連帯しよう。 |
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