1643号(2023年9月20日) |
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最高裁判決弾劾! 辺野古新基地阻止 日米韓三カ国軍事同盟を打ち破れ! 10・8三里塚全国総決起集会に結集を 放射能汚染水の海洋放出を絶対に許してはならない! 八月二四日一三時、東京電力は福島第一原発の放射能汚染水の海洋放出を強行した。この暴挙に対して地元漁民をはじめ全国全人民、否アジア各国で放射能汚染水海洋放出反対の声が沸き起こっている。東京電力と岸田政権を徹底的に弾劾しよう! 八月一八日、岸田首相は米大統領バイデンと韓国大統領尹錫悦(ユン・ソギョル)と日米韓首脳会談を行い、ここで「キャンプ・デービッド原則」なるものを確認し、中国・朝鮮民主主義人民共和国(以下、共和国)に対する軍事的対抗と軍拡を確認した。東アジアの軍事的緊張を煽って三カ国の軍事同盟の強化を目指そうというのだ。日米韓軍事一体化を許すな! 日帝の軍事大国化を阻止していこう! 「反戦の砦」―三里塚闘争に決起しよう。三里塚芝山連合空港反対同盟が呼びかける10・8三里塚全国総決起集会に結集しよう! 日米韓首脳会談弾劾 三カ国軍事同盟強化阻止 岸田は八月一八日、バイデン、尹錫悦とキャンプ・デービッドで三カ国首脳会談を行った。バイデンはこの首脳会談を「日米韓協力の新たな時代だ。三カ国の防衛協力を強化し前例のないレベルに引き上げる」と表明した。三首脳は共和国、中国との対決を鮮明にしている。徹底的に弾劾する。 日米韓首脳会談では三カ国のパートナーシップの指針として「キャンプ・デービッド原則」(以下、「原則」)、共同声明である「キャンプ・デービッドの精神」(以下、「精神」)、迅速な情報共有を確認する「日本、米国及び韓国間の協議」が発表された。 「原則」では「自由で開かれたインド太平洋」を、日米韓連携の中長期的な指針と確認している。ASEAN諸国をはじめアジア太平洋地域の諸国を巻き込んで、中国包囲を形成し、東アジアの緊張をさらに高めようとする指針である。 また、この首脳会談は各国の事情で政権交代がなされても、恒常的な関係を構築することを目的として設定されていることが特徴だ。たまたま三カ国の関係が良好だったから同盟を強化するということではない。偶然性を排したうえでの政治軍事同盟の設定であり、東アジア情勢のみならずインド太平洋地域を射程に入れた展開を想定しているのだ。 「原則」では、「日米韓三カ国はインド太平洋国家として、……自由で開かれたインド太平洋を引き続き推し進める」と明記されている。そのうえで、「安全保障協力の目的は、地域全体の平和及び安定を促進し強化することであり、また、そうであり続ける」と書かれている。すなわち、日米韓は東アジアどころかインド太平洋地域における政治・軍事同盟を促進し、強化し「続ける」ことを原則として確認したということだ。いわばQUAD(日米豪印)より広く深い確認が三カ国首脳会談で行われたのだ。 共同声明の「精神」では、三カ国の首脳会合、外相会合、防衛相会合、国家安全保障局長会合を定例化(年一回)し、「複数領域におよぶ三カ国共同訓練を毎年実施」するとしている。日米、米韓の軍事同盟関係を基盤にしつつ、政治・軍事・経済全般にわたって三カ国の同盟関係を形成しようというのだ。 「精神」では具体的に「中国」という文言が入った。「我々は、南シナ海(ママ)において最近我々が目の当たりにした、中国による不法な海洋権益に関する主張を後押しする危険かつ攻撃的な行動に関して各国が公に表明した立場を想起し、インド太平洋地域の水域におけるいかなる一方的な現状変更の試みにも強く反対する」と、極めて激しい口調で中国を非難している。 そして共和国を非難した上で、日米韓の合同軍事演習を表明している。「日米韓三カ国は本日、組織化された能力及び協力を強化するため、毎年、名称を付した、複数領域に及ぶ三カ国共同訓練を定期的に実施することの意図を有することを発表する」と、対中国・共和国の明確な軍事挑発が書かれているのだ。 共同演習だけではない。経済安全保障についても「強固な協力を築き上げることも引き続き焦点を当てていく」という文言で全面的な協力関係を表明している。また声明では年一回の首脳会談以外に「外務大臣、防衛大臣及び国家安全保障局長間でのそれぞれ会合を開催」することが確認されている。当然、実務レベルでは「三カ国の外交及び当局間で」「日米韓会合を補完する」ことが提起され、財務大臣間での会合の組織化や商務・産業大臣会合の毎年開催を立ち上げるとまで明言している。 そして、この「精神」は、三カ国同盟が展開する地域が東アジアに止まらず、インド太平洋地域であることを明記している。同時に、ASEAN各国と太平洋島嶼国への関与―取り込みを明示している。歴史上かつてなかったほどの政治・軍事・経済全般にわたる同盟を構築しようとしているのだ。 アジア人民、全世界人民と連帯して日米韓三カ国同盟に反対していこう! 放射能汚染水放出を今すぐ中止せよ 放射能汚染水海洋放出に向けて、岸田は八月二〇日に福島を訪問。そして二二日には政府として海洋放出を決定し、二四日一三時に汚染水放出を強行した。地元漁民の反対を踏みにじっての強行だ! 福島県の漁民たちをはじめ、放射能汚染水海洋放出反対の闘いは拡大している。韓国、中国をはじめ、世界的な反対運動となっている。汚染水放出を絶対に阻止しようではないか。 岸田政権は科学的見地からの安全性をアピールし、「風評被害」を鎮静化しようと躍起になっている。国内の漁民、水産業者、そして韓国・中国から非難の嵐に対して、「過剰に騒ぐのは非科学的だ」と言わんばかりに政府は反論をくり返している。しかし、この「反論」にはなんら説得力はない。 そもそも、海洋放出が科学的に安心というのであれば、何故、この時期に汚染水放出を強行したのか? 海洋放出の議論は一〇年も前からあった。放出の方針が決まったのは菅義偉前政権時の二〇二一年の四月である。すなわち、東京オリンピック開催を直前に控えたころである。政府が言うように安全であるならば、オリンピックとは無関係にこの時期に放出すればよかったのだ。なぜそうはしなかったか。それは、放射能汚染水が「100パーセント安全だ」と科学的には誰も証明できないからである。海洋放出の強行は政治判断ありきであり、科学的云々というレベルの話ではない。 また汚染水放出については地元漁民とはなんら確認もされていない。原発事故の処理について政府は地元漁民に対して、「関係者の理解なしに、いかなる処分も行なわない」と約束している。この約束は反故にされた。岸田政権が漁民として話したのは全国漁業協同組合連合会である。その連合会ですら、放出には反対を表明している。すなわち、汚染水放出は地元漁民の意向などまったく無視したところで決定されたのである。 韓国、中国をはじめとする諸外国の懸念は当然である。放射能汚染水に関して、その影響が出たら誰が責任をとるというのか。しかも、汚染水は福島第一原発事故の処理が終了するまで続くのである。今後、数十年にわたって汚染水が放出され続けるのだ。要するに、岸田政権と東京電力は原発事故の処理方法の重大問題である汚染水処理を、無責任に海洋に投げ捨てるという判断しかできなかったのである。原発事故、そしてそれに伴う放射能汚染について、岸田政権は何ら責任を取ることができないことの表明が、今回の汚染水海洋放出なのだ! 断じて許してはならない! 岸田政権打倒を掲げ、三里塚闘争に決起しよう 米韓両軍は八月二一日から三一日まで、定例の合同軍事演習ウルチ・フリーダム・シールドを野外機動訓練も含めて実施した。先の三カ国首脳会談と合わせて、この合同軍事演習は中国・共和国に対する軍事的重圧であり、挑発である。アジア人民と連帯して合同軍事演習反対を闘おう。 岸田政権は日帝の軍事大国化・日米韓一体となった軍事強化を狙っていることは間違いない。改憲策動をはじめとした諸反動攻撃、戦争法案を粉砕していこう。アジア人民との実践的具体的連帯を掲げる国際的反戦・反基地団体である、アジア共同行動(AWC)日本連絡会議とともに大衆的反戦運動の前進をかちとろう。 そして「反戦の砦」である三里塚闘争に決起しようではないか。市東孝雄さんをはじめとする反対同盟は、本年二月の強制執行阻止を体を張って闘いぬいた。その地平をもって営農を再建し、成田空港建設に反対している。全国の反帝勢力はこの三里塚を闘ってきている。10・8三里塚全国総決起集会に結集しよう! |
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