1621号(2022年9月20日) |
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国葬反対! 岸田政権打倒 農地を奪うな! 空港機能強化粉砕 10・9三里塚全国総決起集会へ 自民党と統一教会の癒着ぶりが明らかになるなかで、岸田政権の支持率は大きく低下している。安倍元首相の国葬に対しては、各種世論調査でも過半数の人々が反対している。 しかし、岸田政権はあくまで安倍国葬を強行し、安倍政治を引き継いで侵略戦争体制に向けた大軍拡と改憲攻撃をおし進めていこうとしている。これを許さず全国で安倍国葬反対の街頭行動に立ち上がろう。労働者人民にさらなる貧困を強制しつつ、大軍拡と改憲、辺野古新基地建設、原発の再稼働と新増設に向かおうとする岸田政権を打倒する全人民的政治闘争の前進を切り拓こう。10・9三里塚全国総決起集会の成功を勝ち取ろう。 自民党と統一教会の歴史的癒着を弾劾する 七月八日に発生した安倍元首相の銃殺事件の大きな背景に統一教会問題があることが明らかになり、自民党と統一教会の癒着ぶりが日々暴露されるなかで、岸田政権の支持率は大きく低下している。 岸田政権―自民党は当初、事件と統一教会との関係の隠蔽を試みたが、事実はすぐに明らかになった。加えて、安倍だけでなく、数多くの自民党議員が統一教会のイベントに出席したり、メッセージを送ったりすることで統一教会を庇護してきたことも明らかになった。統一教会の側は自民党に秘書や選挙支援の運動員を送り込み、集票をも引き受けながら、自民党政治を支えてきた。このような癒着ぶりに労働者人民の怒りが高まるのは当然である。 統一教会は、「霊感商法」など悪質な詐欺的手法で資金を集め、多くの被害者を生み出してきた。同時に、一九六〇年代後半に「国際勝共連合」を立ち上げ、当時の韓国の軍事独裁政権や安倍の祖父である岸信介をはじめ日本の右翼政治家などと結びつき、日本と韓国の労働者・民衆の闘いに敵対してきた。統一教会は反共犯罪集団であり、自民党はそのような集団を庇護し、その犯罪を助長してきたのである。それは「信教の自由」とはまったく関係ない。 統一教会との醜悪で歴史的な癒着が明らかになることで、岸田政権の支持率は急落した。岸田は、内閣改造と自民党の役員人事を行うことで政権の一新を図り、事態を打開しようとした。しかし、それは失敗に終わった。政務三役(大臣、副大臣、政務官)のうち、統一教会と何らかの関係があった議員は少なくとも三〇人にのぼっており、統一教会内閣とも言うべき状況である。さらに、統一教会との関係が極めて深い萩生田光一が自民党の政調会長に就任している。 この内閣改造・自民党役員人事は、かえって自民党―統一教会関係の根深さを浮き彫りにした。統一教会関係議員を排除しては内閣を組織することができないほどに、自民党をはじめとする改憲勢力=右翼政党と統一教会とは深く癒着しているのである。とくに、自民党最大派閥として反動的政治内容を規定してきた安倍派(清和会)こそが、統一教会との癒着の核心だ。 労働者人民の厳しい批判に直面する自民党は、八月三一日の役員会でようやく、「今後は統一教会との関係を断つ」という「基本方針」を確認した。「仮に守ることができない議員がいた場合は同じ党では活動できない」(茂木敏充幹事長)などとも言っている。しかし、それはあまりにも不徹底なものであり、まやかしだ。まず統一教会関係閣僚を辞任させ、統一教会と癒着してきたすべての議員を辞職させなければならない。さらに、この問題は個々の議員だけの問題ではなく、自民党とその成り立ちそのものの問題であるのだ。 われわれは自民党と統一教会の過去の一切の癒着を暴き出し、そのような関係もろとも自民党政治を吹き飛ばすような闘いを広範な人々と共につくりあげていく。 安倍国葬反対! 改憲―大軍拡を許すな このような事態の中でも、岸田政権は九月二七日の安倍国葬をあくまで強行しようとしている。これを許さない闘いを全国各地で推進していこう。 周知のように、安倍国葬に反対する世論は極めて多い。各種世論調査でも半数以上が反対している。約七割が反対というアンケート結果もある。安倍が銃殺されたことを利用して、安倍とその政治を賛美し、そのことで自らの政権への労働者人民の支持を高めていこうとする岸田政権の策略はすでに破綻している。 安倍政治とは何だったのか。安倍は森友学園問題、加計学園問題、桜を見る会問題に示されるような政治の私物化をおし進め、その隠蔽と開き直りのために公文書を改竄し、虚偽答弁を繰り返してきた。アベノミクスなる経済政策によって富裕層に莫大な不労所得をもたらす一方で、貧困と格差を拡大し、非正規職を増大させてきた。安倍はまた、「アンダーコントロール」なる虚偽の下、福島の被曝の深刻な地区への帰還を強制し、利権にまみれた東京オリンピック・パラリンピックを強行し、原発の再稼働を推進してきた。さらに、韓国や朝鮮への制裁と排外主義を煽動し、戦争法の強行制定など侵略戦争体制構築をおし進めてきた。今日必要なことはこのような安倍政治を検証し、その反人民性と犯罪性を鮮明にし、そのような政治に終止符を打つことであって、労働者・民衆にとって安倍を賛美し国葬で送る理由などひとつもない。 そもそも「国葬」とは、支配階級にとっては「国威発揚」と「国民統合」のための手段である。それを規定した明治憲法下の「国葬令」は、第二次世界大戦での日本の敗北によって廃止された。現行憲法と法体系の下では「国葬」の法的根拠は存在しない。それを国会での論議さえ経ずに閣議決定によって強行しようとすることなど断じて認められない。 さらに安倍国葬には莫大な税金が投入される。その総額は警備費を含めて三七億円とも最大七〇億円とも報じられている。現在、物価の高騰が労働者人民の生活を直撃し、実質賃金が低下し、労働者人民の間にますます貧困が拡大している。にもかかわらず、労働者人民の生活を犠牲にし、血税を使って安倍国葬を強行することの中に岸田政権の階級的性格が示されている。 安倍国葬反対の民意の前に、岸田首相は「様々なご意見、あるいはご批判を真摯に受け止め、政権の初心に返り丁寧な説明を尽くしたい」と述べ、当初は否定していた事前の国会での討論を行うことを表明した。また、「国民に弔意を強要するものではない」、「弔旗の掲揚は強制ではない」と表明せざるをえないところにまで追い込まれた。しかし、岸田政権はあくまで安倍国葬を強行しようとしている。府省庁での弔旗掲揚と黙祷も決定されている。「丁寧な説明」は安倍国葬強行のためのセレモニーに過ぎない。 安倍国葬反対の声は日々高まっている。総がかり行動実行委が呼びかけた八月三一日の国会正門前行動には四〇〇〇人が結集した。全国各地で様々な取り組みが連日展開されている。こうした闘いをさらに拡大していこう。 安倍国葬を強行しようとする岸田政権は、労働者人民の生活を犠牲にする軍事費倍増、大軍拡と改憲、日米軍事同盟強化と辺野古新基地建設をおし進めようとしている。さらにまた、原発再稼働の拡大と原発新増設をも打ち出した。安倍政治を引き継ぐ岸田政権の反動政治を、安倍国葬もろとも粉砕していかなくてはならない。闘う労働者人民は、安倍国葬反対―軍拡・改憲粉砕の街頭行動に立ち上がり、岸田政権打倒の全人民的政治闘争の前進を共に切り拓いていこう。 10・9三里塚に全国から結集しよう 国家権力と闘う全人民的政治闘争の一貫として、われわれは今秋の三里塚全国集会の成功を勝ち取ることを呼びかける。 三里塚芝山連合空港反対同盟は一〇月九日、成田市赤坂公園で全国総決起集会を開催する。この闘いに全国から結集しよう。 周知のように、三里塚闘争は政府―成田空港会社による市東孝雄さんの農地強奪―強制執行攻撃との攻防の渦中にあり続けている。反対同盟と支援連は、昨二〇二一年春以降、連日の強制執行実力阻止態勢をとって闘い抜いてきた。別の言い方をすれば、市東さんの天神峰・南台の農地をめぐる請求異議裁判での昨年六月八日の最高裁による不当な上告棄却―農地強奪容認決定以降も、一年以上にわたって実力をもって農地強制執行を阻止し続けている。その意義はきわめて大きい。農地を守り抜くという決意に応え、共に現地攻防を闘い抜こう。 さらにまた、新たな農地強奪と騒音拡大、環境破壊をともなう成田空港会社による「空港機能強化策」を許さず闘おう。 成田空港会社は、コロナ禍の航空需要の急激な減少の中にあっても、第3滑走路建設を軸とした「空港機能強化策」の実現を強行しようとしている。その一部として、今秋にもB滑走路の再延伸工事に着手しようとしている。それは空港会社の利権のために、周辺住民を犠牲にし、環境を破壊し、芝山町などでの廃村化を進めようとするものだ。 反対同盟は今年三月の芝山町での集会・デモ、7・3樫の木まつり、9・4現地闘争を闘い抜いてきた。その地平のうえに、10・9全国総決起集会を呼びかけている。それに応え、市東さんの農地強奪阻止―空港機能強化粉砕を共に闘おう。 |
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