共産主義者同盟(統一委員会)


1598号(2021年9月5日






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 今秋陸上自衛隊大演習阻止

 医療崩壊弾劾! 菅政権打倒


●1章 コロナ失政弾劾 菅政権打倒!

 全国で闘う同志・友人の皆さん!
 菅右翼反動政権の失政と東京オリンピック開催強行が、デルタ株によるコロナ感染爆発を招き、首都圏をはじめ大都市圏では深刻な医療崩壊が起こっている。コロナ病床が満床で、適切な医療が受けられないまま療養施設や自宅で待機を余儀なくされている感染者が全国で六万人を超えている。自宅で症状が悪化し、救急車を呼んでも入院できず、自宅で亡くなる事例が続発している。
 菅政権は、制御不能になった感染爆発に右往左往し、効果のない緊急事態宣言の延長や地域拡大など愚策を繰り返し、感染者を減らすことも自宅に放置された感染者のための医療体制を構築することもできない状況だ。
 菅政権のコロナ失政による犠牲者を出さないためには、政府の責任を追及し菅政権を打倒することだ。コロナ対策の抜本的な立て直しを要求しなければならない。
 自民党総裁選挙と総選挙が迫り、今後の政治過程がどのように展開するかは予想できないが、都議会選挙に続き横浜市長選でも惨敗した菅政権は政権崩壊の危機に瀕している。
 今秋期は、プロレタリア国際主義に貫かれた反戦・反基地闘争、辺野古新基地建設阻止―沖縄解放闘争、2021岩国行動、反原発闘争、各地のAWC運動などを推進していく。この闘いを、労働者人民とともに推し進めることで、菅政権打倒を闘い、革命運動の前進を切り拓いていかなくてはならない。
 秋期政治闘争に全国で立ち上がろう。
 反帝政治闘争を大衆的に推進する左派共闘を前進させよう。左派共闘の政治闘争によって、菅政権打倒の全人民的闘争を切り拓いていこう。


●2章 陸上自衛隊大演習を許すな!

 陸上自衛隊は、九月から一一月にかけて、西日本において中国との軍事衝突を想定した過去最大規模の演習を強行しようとしている。全国規模の演習は二八年ぶりで、ほぼ全隊員の一四万人が参加する見通しである。方面隊規模で実施している機動展開訓練などを全国的に行い、中国との戦争態勢を強化しようという狙いだ。
 この演習は、米帝の中国封じ込めと一体の攻撃だ。米帝は中国を米帝の世界支配体制を覆す競争者と捉え、中国を封じ込める戦略を進めようとしている。中国に近接する琉球弧で日米帝国主義の軍事力を強化し優位に立つことで、中国を封じ込めようとしている。奄美から与那国に至る自衛隊増強は、辺野古新基地建設同様に、各島で反対の声を踏みにじって強行されている。沖縄人民とともに、琉球弧の軍事要塞化と闘わなくはならない。沖縄を再び戦場にすることを許してはならない。
 演習の拠点地など詳細は明らかになっていないが、われわれはこの演習を侵略反革命戦争の実働演習として捉え、全国で演習反対の闘いに立ちあがる。演習は、戦争態勢の強化であるとともに中国脅威論の排外主義煽動と一体だ。中国の海洋進出や釣魚諸島(尖閣諸島)の領土問題、台湾問題の危機が煽られ、中国によって軍事衝突の危険性が高まっているかの排外主義煽動が菅政権によって垂れ流されている。日本帝国主義が、米帝の忠実な同盟国として、中国との政治的軍事的緊張を高め軍事態勢の強化に突き進むことを許してはならない。
 首都圏、関西、九州山口で、反帝国主義に立脚した大演習に反対する闘い、反戦反基地、アジア人民連帯の闘いに立ち上がろう。
 菅首相は、八月一三日米誌ニューズウィークのインタビューに応じ、その中で米中対立で台湾有事が発生した場合、中国や台湾に近い沖縄を「守らなければならない」、米軍基地がある沖縄を日米同盟によって防衛することは「日本政府にとって非常に重要な目標だ」と強調した、と報道されている。菅の発言は、沖縄を再び戦場化し沖縄の人々を戦火にさらすことへの躊躇は微塵もなく、米軍基地の防衛しか念頭にない許しがたい発言だ。菅の差別的な沖縄認識、浅薄な中国認識を如実に示す発言として弾劾しなければならない。


●3章 辺野古新基地建設阻止

 沖縄は、人口一〇万人あたりの感染率では世界最悪の水準の感染状況下にある。菅政権が強行したGoToトラベルによる観光客と日本の検疫を受けずに出入りする米軍によって感染が広まり、デルタ株によってさらに感染が拡大している。観光の島としての経済活動と感染対策の矛盾で困難な状況に置かれている。
 コロナ感染爆発の状況下で、オール沖縄もキャンプシュワブゲート前などでの抗議行動の中断を余儀なくされている。全国から辺野古現地への結集もきわめて困難になっている。
 しかし菅政権は、コロナ感染爆発で苦しむ沖縄の苦境を好機とばかり、反対の民意を踏みにじり、新基地建設のための埋め立て工事を強行している。金と弾圧による有無を言わせぬ埋め立て強行によって、沖縄人民を分断し反対運動をあきらめさせる狙いだ。「本土」労働者人民は、辺野古現地に行くことはできなくとも、全国で辺野古新基地建設反対の闘いを拡大し、沖縄人民に連帯し支えていかなくてはならない。
 大浦湾の軟弱地盤を埋め立てるための地盤改良工事を強行するため、沖縄防衛局が承認を求めている設計変更申請について、玉城デニー知事の不承認決定を断固として支持し、沖縄を支える全国運動を展開しよう。
 重要土地規正法を廃止するために闘おう。先の通常国会で成立が強行されたが、この悪法の施行を許してならない。米軍基地が集中する沖縄は、重要土地規正法の主要な対象となる。
 この悪法は、自衛隊や米軍の基地周辺の土地や建物の調査や規制だけでなく、生活関連施設にも拡大され、政府の恣意的な判断によっていかようにも利用できる弾圧立法だ。反基地運動つぶしの重要土地規制法を廃止させよう。


●4章 老朽原発の再稼働許すな 汚染水海洋投棄阻止

 経済産業省は、七月に国のエネルギー政策の方向性を示す「エネルギー基本計画」の改定案を公表し、二〇三〇年度の電源構成について総発電量に占める原発の比率を現行同様20~22%にする目標を示した。この比率のために、三〇基程度の原発の稼働が必要としている。改定案は原発維持に固執する姿勢が鮮明だ。原発利権と核武装のために原発維持に固執する菅政権を弾劾しなければならない。
 原発維持のために、原発再稼働をもくろむ菅政権と電力会社は、運転開始から四〇年以上たつ老朽原発の再稼働を進めようとしている。現在三三基の原発の内、二〇三〇年には一一基が四〇年を超えることになる。反原発の世論が強固で原発の新増設ができないなか、日本の原発がどんどん老朽化していくことは必然で、老朽化した原発でも再稼働させ、原発を維持していこうとしている。
 六月二三日には、運転開始から四四年の関西電力美浜原発三号機が再稼働した。関西電力は高浜原発一・二号機の再稼働も狙っている。日本原電は東海第二原発、九州電力も運転開始から四〇年を超える川内原発一・二号機の再稼働を検討すると発表している。
 老朽原発は、設備は交換できても原子炉本体は交換できない。放射線によって劣化していく原子炉本体の事故の危険性も高まるし、地震などの災害に対しても耐性は弱化していく。危険極まりない老朽原発の再稼働など断じて認めることはできない。
 福島第一原発事故後に策定された新規制基準では、四〇年を超える原発の再稼働は「例外」とされたが、なし崩しに再稼働が進められているのだ。老朽原発再稼働反対を全国で闘おう。
 菅政権は、多くの反対の声を無視して、福島第一原発の汚染水海洋放出方針を決定した。二年後をめどに一〇〇倍以上希釈して海洋に放出するから、安全で健康被害はないとされている。しかし多核種除去設備によっても除去できないトリチウムが残り、どんなに希釈してもトリチウムは環境に放出され、人体に取り込まれ体内被ばくする可能性がある。菅政権の言うような風評被害だけが問題なのではない。またトリチウム以外の核物質を除去できているかどうか検証が必要だ。海洋放出以外の方法については、全く検討がなされていない。中国・韓国からも、海洋放出に反対の声が上がっている。汚染水の海洋放出を阻止しよう。


●5章 強制執行阻止 市東さんの農地を守ろう

 三里塚では、成田空港会社による強制執行を実力阻止する決戦態勢が継続している。市東さんをはじめとする反対同盟、現地支援勢力一体となって、意気軒高に強制執行を許さない現地体制を決戦本部に構築し、空港会社と対峙している。空港会社による農地強奪を何としても阻止しよう。10・3全国総決起集会に全国から結集し、反対同盟とともに農地強奪阻止を闘おう。
すでに請求異議裁判の最高裁不当判決によって、強制執行はいつでも可能な状態となっている。もはや法律的には強制執行を阻止する手段はない。多くの人民が天神峰の決戦本部に結集し、悪辣極まりない空港会社の農地強奪攻撃を社会問題化し、空港会社が手を出せなくする人民の弾劾の声と堅固な砦のみが強制執行を打ち砕くことができる。
 農地法を土地収用法の代用として悪用し、農民から農地を強奪する空港会社に一片の正当性もない。市東さんに秘密裡に地主から農地を買収し、小作代を詐取し続けたことなど、空港会社は農地法違反を重ねてきたのだ。農地法裁判とともに、空港会社が農地強奪を策して起こした耕作権裁判は、千葉地裁で係争中だ。市東さんに不法耕作の言いがかりをつけ、農地の明け渡しを要求しているが、空港会社の主張はすでに破綻している。耕作権裁判の勝利は、天神峰のすべての農地の強奪を阻止することだ。耕作権裁判勝利のために、闘おう。
 コロナウイルスの世界的感染爆発は、航空需要を霧散させ、成田空港会社は赤字に転落している。にもかかわらず、空港会社は、市東さんの農地強奪攻撃と一体に、空港機能強化策として深夜早朝時間帯の飛行時間拡大を強行し、第3滑走路建設に突き進んでいる。
 地域住民の生活や農業を踏みにじる機能強化策に、これ以上我慢できないと、新たな運動が地域住民の中で生まれてきている。反対同盟は、この運動とも結合を追求しつつ、「農地死守・実力闘争」を堅持し、空港会社と闘い抜いている。
 天神峰決戦本部を軸にした現地攻防を全国から支え抜こう。10・3全国総決起集会に結集しよう。








 


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