共産主義者同盟(統一委員会)


1548号(2019年5月20日)






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  安倍・トランプの横暴許すな

 G20大阪サミット反対!

 6・2京丹後・築城で反基地闘おう!


 


 五月一日、天皇代替わり―即位式典が強行された。これに対してわれわれはAWCの仲間とともに街頭政治行動を貫徹し反対闘争を闘った。われわれは天皇制を差別と侵略の元凶と見定め、断固とした反対闘争に決起したのである。この即位式典反対闘争の地平をもって、五月二六日新天皇―トランプ会談反対を闘おう!
 四月二一日に投開票された衆議院沖縄三区補欠選挙で、玉城デニー知事をはじめオール沖縄が支持した屋良朝博さんが勝利した。沖縄の民意は明確に辺野古新基地建設反対なのだ。
 しかしながら、安倍政権は沖縄人民の意思を踏みにじって辺野古での土砂投入を続け、さらに投入海域を広げている。絶対に許してはならない。沖縄人民とともに辺野古新基地建設阻止を闘おう。
 五月沖縄闘争に決起していこうではないか! 沖縄―「本土」を貫く反基地闘争の大爆発をもって、日帝―安倍政権を打倒していこう。沖縄―岩国―京丹後―神奈川―横田を貫く闘いを前進させ、アジアからの米軍総撤収を闘っていこう。アジア人民との実践的具体的連帯を基軸とする国際主義の旗を高々と掲げ、反戦闘争の大爆発を勝ち取ろう!

 ●第1章 天皇代替わり式典強行を弾劾する

 われわれは「天皇代替わり祝賀」強制を打ち破り、退位―即位反対闘争をAWCの仲間とともに闘い抜いた。天皇制・天皇制イデオロギー攻撃と真っ向から対決し、まさに四月から五月の激闘を連続闘争として貫徹してきた。
 四月二八日、沖縄文化講座、派兵反対実行委員会、労働運動活動者評議会の三者が呼びかけた「反天皇制・反戦・改憲阻止行動」は「4・28反天皇制・反戦・改憲阻止行動」と掲げ、デモと集会を渋谷で闘った。4・28行動は、侵略と差別の元凶―天皇制に対して真正面から反対の意志を鮮明にした政治闘争であった。天皇制の戦争責任、沖縄差別、そしてメーデーつぶしの「5・1即位式」に対する対決を鮮明にして闘い抜いた。「天皇代替わり祝賀」強制の中で反天皇闘争に共感する人々が結集して、会場は満員になった。天皇主義右翼の敵対をうち破って渋谷デモを闘い抜き、反天皇制行動を貫徹した。
 二九日には「終わりにしよう天皇制!『代替わり』に反対するネットワーク」(通称「おわてんねっと」)と「立川自衛隊監視テント村」共催の「4・29立川デモ」に合流し、天皇記念館と昭和記念公園に対するデモをもって「昭和の日」弾劾を闘った。
 五月一日の即位式当日には「おわてんねっと」の呼びかける集会に結集し、AWCの仲間とともに雨天の中、断固とした新橋―銀座デモを闘い抜いた。右翼と民族排外主義者、さらには警察権力による介入と敵対をはねのけて、大衆行動として反天皇闘争を貫徹してきた。
 同時に、5・1メーデーに即位式をぶつけてきた支配階級の政治的意図を弾劾し、全国各地で闘うメーデーを成功させるべく、多くの労働者とともに奮闘してきたのである。
 この連続闘争の地平をさらに継承・発展させるものとして、五月ナルヒト―トランプ会談粉砕を闘っていこう。

 ●第2章 新天皇・トランプ会談反対 5・25闘争に結集を

 安倍晋三は四月二六日から二七日にかけて訪米し、米大統領トランプとの会談を行った。
 そもそもこの首脳会談は、両者にとって国内政治の思惑が先行した会談であった。
 必要以上にトランプとの「親密」ぶりを演出する安倍の姿は「抱きつき外交」と揶揄されている。「首相にとって今回の訪米は、夏の参院選に向けた計算があった」と報じられている。一方でトランプも、来年の大統領選をにらんで早急に成果を出すことを迫られ、日米貿易交渉を五月にも締結することを要求する発言が飛び出す事態になっている。このトランプ発言に対して、日本政府が必死になって打ち消しに回った。G20準備どころか、まさに茶番としか表現できない会談になっている。
 しかし、われわれがこの会談で本質的に問題にしなければならないのは、本会談において安倍が正式に新天皇との会談を要請したということである。
 首脳会談の冒頭、トランプは安倍の要請を受けて「一三〇年ぶりくらいの出来事なのでしょう。……すごい行事なんだ」と語り、対して安倍は「陛下がご退位されて、新しい天皇が即位されるというのは二〇〇年ぶりのことになる。最初のお客様がトランプ大統領夫妻となる」と応じている。
 すなわち新天皇にとって最初の「国賓」なるものが、メキシコ国境の壁政策で移民を排除し、自国第一主義をもってアメリカの利益だけを追及し、イスラエルを支援し中東に軍事的緊張をもたらせている排外主義者だということだ。侵略と差別の元凶(天皇)が、世界に侵略と差別を振りまく張本人を最初の「お客様」とする。まさに事柄の本質を象徴的に表現しているではないか!
 「最初のお客様」であるトランプの来日を徹底的に批判し、会談そのものを粉砕していこう。
 安倍の目論見は明らかである。ナルヒトの最初の外交の相手を、同盟国=米帝の大統領と設定し、天皇外交をもって日米同盟を再確認しようという魂胆である。すなわち、日米軍事一体化―日米安保体制の強化を第一義的に追求し、一方で日米貿易問題をなんとかかわしていこうということだ。それはまた、非政治的なるものをもって政治的に立ち振る舞う、という天皇制―天皇外交の真骨頂でもある。求められるのは会談の政治性を暴露する大衆的街頭行動だ!
 五月二六日から二八日にかけたトランプ来日を許すな。来日反対、ナルヒト―トランプ会談反対を鮮明に掲げて闘おう。「トランプ来日―G20反対! 実行委員会」が呼びかける5・25街頭行動に決起していこう! 同時に、この会談を日米安保の強化として批判し、その視角をもって沖縄闘争に連帯していこう。5・25国会包囲行動に結集し、辺野古新基地建設絶対阻止―日米安保粉砕を闘おう。これら闘いの地平をもって六月G20大阪首脳会談反対闘争に立ち上がろう。

 ●第3章 辺野古新基地建設阻止 5・25全国総行動へ

 四月二一日に投開票された衆議院沖縄三区補欠選挙で、玉城デニー知事をはじめオール沖縄が支持した屋良朝博さんが、自民候補島尻安伊子に大差で勝利した。
 屋良さんは辺野古新基地建設反対を明確にして選挙戦を闘った。すなわちこの勝利によって、沖縄知事選、県民投票に続き辺野古新基地建設を許さない沖縄の民意はますます鮮明に示されたということだ。とりわけ、沖縄三区は名護市を含む選挙区であり、辺野古新基地反対の地元の意思が強く表わされたものとして、その政治的意味は大きい。沖縄人民、さらには辺野古の地域住民が新基地建設反対の意志を表わしたとも言えるのである。
 しかしながら安倍政権は、この沖縄人民の意思を踏みにじって辺野古での土砂投入を続け、工事区域を拡大している。徹底的に弾劾しなければならない。このような安倍政権の動向は、沖縄人民総体と安倍政権との対立・対決をますます深化・拡大させるものとなっている。この決定的な状況のなかで、われわれは、沖縄人民と固く連帯し、沖縄―「本土」を貫く闘いをさらに強力に推進していかねばならない。
 安倍政権は、「マヨネーズ並み」と言われる軟弱地盤が存在する大浦湾側についても、その地盤の「改良工事」を行おうとしている。だが、それは技術的にも財政的にもきわめて困難なものである。
 防衛省によれば軟弱地盤の存在する大浦湾の海底に約七万七〇〇〇本の砂の杭を打ち込むことで地盤を改良し、この工事を三年八カ月で完成させるという。しかし、それは机上の空論に過ぎない。軟弱地盤の深さは最大で九〇メートルに達するが、国内には水深七〇メートル以上の地盤改良工事に対応できる作業船は存在しない。水深七〇メートルに対応可能な作業船もわずかに二隻のみだ。
 安倍自身も「(新基地建設に要する費用や工期について)確たることを言うのは困難だ」と国会で答弁しているように、これは前代未聞の工事であり、たとえ莫大な税金を投入して工事を推進しようとしても、安倍政権の側でさえそれがスムースに完成できるという展望を持っているわけではない。
 何よりも決定的なのは、沖縄人民を先頭とした辺野古現地の闘いである。辺野古における新基地建設など不可能だということの根拠には、前述のような工事の困難性と同時に、根底的には安倍政権の攻撃と真っ向から対峙する沖縄人民の闘いがある。辺野古現地で連日取り組まれている陸と海での闘いは、工事を一秒、一分、一日と遅らせていると同時に、沖縄、「本土」、アジア・世界の労働者人民の中に、その闘いに対する共感を日々生み出し、連帯を拡大している。その力こそが決定的だ。
 辺野古新基地建設阻止闘争を軸とした沖縄解放闘争をさらに前進させていこう。AWC日本連はこの五月中旬に沖縄現地行動に取り組んできた。また、五月二五日には「示そう辺野古NO!の民意を」、「止めよう辺野古新基地建設、9条改憲、安倍政権の暴走を」をスローガンに大規模な国会包囲行動およびそれに呼応した全国各地での行動が取り組まれる。こうした闘いを共に担い、辺野古現地と全国各地を貫く闘いをさらに大きく前進させていこう。
 全国のたたかう労働者、青年学生の皆さん、安倍政権を打倒し、辺野古新基地建設策動を断念させる闘いの最前線へと共に決起していこう!


 

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