1542号(2019年2月20日) |
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自衛隊改憲論弾劾! 安倍打倒 19春闘で大幅賃上げかちとろう 辺野古埋め立て今すぐやめろ! 厚生労働省の「毎月勤労統計」で、長年にわたって不正調査が行われていた。この不正によって労働者の命綱ともいうべき「雇用保険」等が過少給付になっている。さらに、この不正は安倍政権の主要政策でもある「アベノミクス」なるものの粉飾に利用されていたことが明らかになった。 労働者の生活を破壊し、一方で自らの政権の延命のために不正を行っていた安倍政権を許すな。 一月二八日召集された通常国会において安倍首相の施政方針演説が行われた。この演説は怒りなくして読むことができない。その中身は本質的に差別排外主義であり、労働者人民の生活破壊を表明したものである。ここで安倍は改憲と一体に位置づけて天皇代替わり強行を決意表明している。そして絶対に許してはならないのは、この施政方針演説が行われたその日に、政府は沖縄―辺野古新基地建設に向けた新たな護岸工事に着手したという事実だ! 安倍政権を追い詰めていこう! 安倍政権打倒を沖縄人民や闘うアジア人民と連帯した反戦闘争の高揚をもって闘っていこう! ●改憲阻止!天皇代替わり反対 通常国会の施政方針演説は、安倍政権の反労働者的中身を端的に表現した文章であり、怒りなくしては読むことができない代物である。 この施政方針演説において第一に確認しなければならないのは、安倍は改憲の意図を明示しているということだ。 国政選挙や天皇代替わり・大阪G20などの政治日程があり、日程的に改憲発議がむずかしいいという「読み」もあるが、それは違う。安倍は施政方針演説の「おわりに」において、「憲法は……次の時代への道しるべであります。……国会の憲法審査会の場において各党の議論が深められることを期待しています」と改憲に向けた決意を堂々と語っているのである。隙あらばいつでも改憲に向けて踏み出そうというのが安倍政権の基軸路線であることを忘れてはならない。反改憲の闘いを強めていこう。 さらに施政方針演説の「はじめに」においては、安倍は天皇代替わりに向けた決意を表明している。天皇代替わり式典を「国民こぞってことほぐことができるよう、万全の準備を進めてまいります」と語っている。 「万全の準備」とはなにか。首都厳戒態勢をもって一切の反天皇闘争を押しつぶそうということに他ならない。天皇制・天皇制イデオロギー強化の画期とすることを公然と決意表明するものである。絶対に許してはならない。ファシズムに向けた公然たる決意表明を許してはならない。 われわれは、この反革命的決意表明に対して大胆な街頭政治闘争の爆発をもって応えていこうではないか! 首都厳戒態勢を突破する大衆運動の力で天皇代替わり国家式典を粉砕していこう! そしてこの施政方針演説の最大の犯罪性は沖縄―辺野古新基地建設強行に向けた反動的表明としてなされていることだ。。 ブルジョアマスコミなどでは「沖縄に寄り添う」という文言が消えたなどと「評論」されているが、この施政方針演説の中身はそのようなレベルですむ話ではない。 施政方針演説では「戦後日本外交の総決算」という項目において、日米同盟の強固な関係を外交・安全保障の基軸として確認している。そのうえで、「そうした深い信頼関係の下に、抑止力を維持しながら沖縄の基地負担の軽減を取り組んでまいります。……沖縄県や市町村との対話の積み重ねの上に辺野古移設を進め……普天間飛行場の……全面返還を実現してまいります」と億面もなく言い切っている。 「沖縄の基地負担の軽減」? 「対話の積み重ね」? 一体どの口がそんな言葉を吐けるというのか。沖縄の民意を無視し対話の道を閉ざし、そのうえで機動隊・海上保安庁の暴力をもって辺野古新基地建設を推し進めてきたのはどこの誰なのか! さらに許せないのは、この施政方針演説当日に安倍政権は辺野古への新たな埋め立て―土砂投入を強行していることだ。こうした所業は「気持ちに寄り添う」云々レベルの問題ではない。これは安倍政権が沖縄人民の闘いに暴力的に敵対しているという問題であり、それを許すのか否かという問題である。 施政方針演説で明らかになったのは、安倍政権は沖縄人民の闘いに唾を吐きながら敵対する政権でしかないということだ! 沖縄―「本土」を貫いた闘いで安倍政権を打倒しよう! ●厚労省の不正統計弾劾 腐敗する安倍政権倒せ 安倍政権の不正・腐敗は、厚生労働省をはじめとした政府機関のデタラメな統計調査として現れてきている。 厚生労働省が二〇〇四年以降の「毎月勤労統計」を不正な調査方法で行っていたことが明らかになった。「毎月勤労統計」は政府の基幹統計であり、この不正の結果、雇用保険、労災保険、船員保険が過少給付になるという事態が生じている。 この事実が発覚したことで、政府は追加給付の予算を組まなければならなくなった。安倍政権は昨年末に閣議決定した予算案を本年一月一八日に閣議決定し直さざるをえなくなった。 一方で、「アベノミクスの成果」を強弁しようとした安倍・麻生の主張で、一八年だけデータの修正がなされた。一八年六月の現金給付総額が「3・3%」とされ、「二一年五カ月ぶりの伸び率」と発表されていたのだ。しかし通常国会で「毎月勤労統計」の不正を野党から追及された根本厚労相は二月五日、昨年一月~一一月の実質賃金の伸び率が、実態に近づけた計算方法に基づくと前年同月比でほぼマイナスになることを事実上認めた。厚労相自らが、これ以上「伸び率」をごまかすことができなくなっているのだ。 労働者人民が「賃金伸び率」などまったく実感できない状況のなかで、全くウソの調査結果によって「アベノミクスの成果」が喧伝されていた。こうした手法を駆使する政治家は「デマゴーグ」と呼ばれるのだ! この不正統計の問題のなかに安倍政権の本質が垣間見える。つまり、安倍政権はたとえ労働者人民の生活が破壊されようと、給付金が少なくなり生活が困窮しようと、自らの政策を誇示するためには、不正統計でも何でも行う政権であるということだ。安倍政権にとって、労働者人民の生活なんぞはどうでもいいということを自己暴露するものである。 そして厚労省は今回の不正統計に対して、「特別委員会」という名称の身内の調査で終わらせ、「組織的隠ぺいはなかった」という茶番劇で幕引きにしようとした。許してはならない。 「毎月勤労統計」の不正を調べたとされる「特別監査委員会」の事情聴取には、次官級審議官等の厚労省幹部が同席していたことが明らかになった。言うまでもなく、幹部同席の「聴取」には中立性なるものは存在しない。 また「組織的隠蔽」か否かの鍵を握るとされる大西康之前政策統括官の国会への証人喚問を、自民党は頑なに拒否している。明らかに、安倍政権は国政選挙への影響を計算して本質を隠蔽した幕引きを狙っているのだ。しかし、人民の批判が高まる中で、二月七日自民党は八日の国会に大西康之を招致することを認めざるをえなくなった 厚生労働省は、昨年通常国会での労働法制全面改悪、臨時国会での入管難民法改悪に際してもデタラメなデータを提出してきた。また、「毎月勤労統計」だけではなく、政府が行う五六の基幹統計のうち二二統計で不正があることが発覚している。腐敗しきった安倍政権と、これに忖度し、政権と一体化している官僚機構を解体していかなくてはならない。 われわれは、アジア人民との実践的具体的連帯の内実をもった反戦運動の高揚で、この安倍政権と対決していく。 安倍政権は今や政権末期の様相を呈している。政権の求心力―生命力がなくなるとき、その政権の不正、腐敗が明るみに出てくる。労働者人民は腐敗する安倍政権に対してマグマのような怒りをため込んでいる。安倍政権打倒を闘おう! 今春政治闘争に勝利していこう! |
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