1534号(2018年10月5日) 政治主張 |
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安倍独裁政治と対決し改憲発議を阻止しよう 農地強奪阻止 10・14三里塚へ 全国で闘いぬいているすべての同志・友人のみなさん! さる九月二〇日の自民党総裁選では、安倍晋三が元自民党幹事長の石破を破り、連続三選となった。総裁任期は二〇二一年九月までの三年間であり、通算の首相在職日数は二〇一九年一一月には歴代トップの桂太郎に並び、最長政権となる。安倍は総裁選出直後の記者会見で「憲法改正にいよいよ挑戦し、平成のその先の時代に向かって新しい国造りに挑む」と、憲法改悪への並々ならぬ決意をぶち上げた。日帝―安倍政権の推し進める戦争国家化と「改憲ありき」の政治は、労働者階級人民の利害とは全く相容れないものだ。 ●第1章 改憲阻止、日米安保粉砕、辺野古新基地建設阻止 日帝―防衛省は八月二二日、来年度予算の概算要求額を五兆二九六八億円とした。第二次安倍内閣発足以来六年連続の増額であり、過去最大規模である。今年度の当初防衛予算より一千億円も多いのは、イージス・アショア関連予算が含まれるためである。イージス・アショアは、一基あたり一千億円強の陸上配備型迎撃ミサイルシステムであり、山口県と秋田県の演習場に配備されようとしている。安倍政権は、米軍と連携して進める「統合ミサイル防衛構想」にイージス・アショアが必要だとしている。 また、日帝―防衛・外務両省は八月二二日、空軍仕様のオスプレイCV22を一〇月一日に米軍横田基地へ配備すると発表した。米軍は二〇二四年までに段階的に機数を増やし、最終的には一〇機体制とし、横田基地をオスプレイの一大拠点にしようとしている。 こうした動きは、改憲を狙う日帝―安倍政権が日米軍事同盟強化のために基地機能強化=軍備増強を具体的に推進するものだ。絶対に許してはならない。 山口現地においては、署名活動などを通じイージス・アショア配備撤回を求める住民の怒りの声が沸きあがっている。 九月二〇日、山口県阿武町の花田町長は、イージス・アショアの配備に反対を表明した。安倍の地元である山口県の配備候補地の首長が明確な反対の意志表示をしたことは、安倍政権の戦争政策への痛打となっている。配備候補地住民の闘いがこのような状況をつくり出している。 横田現地においては、市民運動や労組を中心に基地ゲート前での抗議集会などが繰り返し闘われている。 われわれは人民のこうしたたたかいと固く結びつき、イージス・アショア配備、オスプレイ配備を断固阻止する。 沖縄においては、九月九日投開票の名護市議選において、辺野古新基地建設反対派の議員が二六議席中一三議席という基地建設賛成派と拮抗する議席を確保した。安倍政権と一体となった渡具知市長派のあらゆる手段を用いた攻勢に対し、新基地建設強行と対決する態勢を堅持している。 また八月三一日、謝花副知事が辺野古埋め立て承認を撤回し、沖縄防衛局に通知した。これにより、辺野古新基地建設の工事は法的根拠を失った。さらに九月五日には、普天間基地の辺野古移設の賛否を問う「『辺野古』県民投票の会」が九万筆以上の署名を謝花副知事に手渡し、「県民投票条例案」提出を直接請求した。沖縄人民のこうしたたたかいは、沖縄知事選において辺野古新基地建設の是非を争点にせざるを得ない状況を生み出している。われわれは辺野古埋め立て承認撤回を断固支持し、島ぐるみで闘う沖縄人民と固く結びつき、辺野古の海への土砂投入を実力で阻止する。 ●第2章 市東さんの農地強制執行阻止 10・14三里塚へ 三里塚空港反対同盟・市東孝雄さんの農地の強制執行をめぐる請求異議裁判は、九月二七日に最終弁論が行われ、一二月二〇日判決という情勢にある。成田空港会社は、「土地明け渡し」の最高裁判決の次の段階として強制執行手続きに踏み込んできた。これに対して市東さんが異議を申し立て、千葉地裁がこれを受けて、「強制執行」そのものを争う裁判がなされてきた。二年近くにわたり争われてきた請求異議裁判の法廷は、空港会社の違法な土地買収から「強制執行」手続きに至る暴挙を弾劾し、天神峰の地で農民として生き抜こうとする市東さんの正義を明らかにしていく場となった。空港会社による農地強奪の攻撃は、市東さんに対する悪辣なだまし討ちであり、耕作者の権利を守るべき農地法を悪用した攻撃だ。絶対に許してはならない。市東さんの農地をめぐる今秋の決戦を反対同盟とともに闘い抜こう。 成田空港会社は、自民党―利権政治家どもや地元ブルジョアジーらと結託し、「成田空港機能強化」案の策定、地元との「合意」を進めようとしてきた。「空港機能強化」の具体的中身とは、夜間飛行制限時間の短縮と第三滑走路計画である。空港会社と地元ブルジョアジーらは、国際化した羽田空港との競争に勝つことが経営上の利害と考え、成田空港周辺住民の意思など全く無視して「空港機能強化」策を合意した。空港会社らによるこのような暴挙に対し、空港周辺住民は一斉に反対の声を上げた。芝山町・横芝光町では「夜間飛行時間延長断固反対」「地域の分断は絶対に許さない」といった看板が続々と立てられた。住民たちは要望書をまとめ、国・県・空港会社に提出する行動に立ち上がった。反対同盟はこの間、空港周辺地域への一斉行動を毎月行っている。戸別ビラ入れや署名活動を行い、第三滑走路計画反対、二四時間空港化阻止をはっきりと訴えてきている。「生活破壊を許さない」という空港周辺住民の闘いと結びつき、反対同盟とともに「空港機能強化」を断固粉砕しよう。 三里塚闘争は、日帝の反動的な攻勢とはっきり対決する方針を持ち、権力に決して屈しない闘いを貫いてきた。それは、国策としての空港建設強行と、農民が農地を糧に主体的に生きることが、真っ向から対立してきたからだ。また反対同盟は、成田空港が軍事空港であるという本質を見定め、沖縄・北富士をはじめとする多くの反戦・反基地闘争と結合し、日帝との対決を貫いている。最長政権化を視野に入れさらなる戦争国家化をもくろむ安倍右翼反動政権と総対決する闘いとして、10・14三里塚現地へ全国から総結集しよう! 農地死守―実力闘争の原則を貫く反対同盟とともに、三里塚闘争の新たな歴史を切り拓こう! 三選を果たした安倍晋三は改憲に突き進もうとしている。全力でこれと対決し、うち破っていかなければならない。 自衛隊「合憲」の改憲強行を許すな。沖縄辺野古新基地建設やオスプレイ配備をはじめとする基地機能強化を断固阻止しよう。三里塚空港反対同盟・市東さんの農地をめぐる今秋決戦を反対同盟とともに闘い抜こう。日帝―安倍右翼反動政権を打倒しよう。 |
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