共産主義者同盟(統一委員会)


1514号(2017年11月5日) 政治主張






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  国際共同闘争で、米帝トランプのアジア歴訪粉砕!

  2017岩国行動を成功させよう

  朝鮮戦争反対! 貧困化阻止!

  安倍右翼反動政権を打倒しよう



 
 十月二十二日、第四十四回衆議院選挙の投開票が行われた。自民党・公明党の与党が過半数を超える三百十三議席を獲得した。改憲勢力の維新と希望の党の議席を加えると改憲発議に必要な三分の二を超える。安倍は選挙中、朝鮮民主主義人民共和国(以下、共和国)への「圧力の強化」という排外主義と戦争攻撃を喧伝した。安倍は選挙後の会見で、自らが首相を続投し、改憲へ突き進む意欲をのぞかせた。加計・森友疑獄の追及から逃れるために安倍自身の都合で強行した衆議院解散選挙。この選挙結果から安倍は、戦争と改憲攻撃を一挙に強めようとしている。このことを断じて許さず、朝鮮戦争阻止、改憲阻止、安倍政権打倒のたたかいに決起しよう
 米帝トランプが十一月五日から十四日の日程で、日本、韓国、中国、ベトナム、フィリピンを訪問する。大統領就任後のアジア歴訪は初めてで、ベトナムで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議と、フィリピンでの東アジアサミットに出席する。共和国に対する戦争重圧をかけつつ、米帝トランプはアジアでの権益を確保しようとしている。アジア諸国・地域の労働者人民との反帝国際連帯を掲げて、11・5トランプ来日阻止闘争に決起しよう。

  ●第1章 米軍ヘリ高江での炎上事故弾劾!

 十月十一日、米軍大型輸送ヘリCH53Eが沖縄東村高江で炎上事故を引き起こした。収穫直前の牧草地で燃え上がり、周辺には放射性物質ストロンチウム90が飛散し、牧草地が汚染されてしまった。これから、牛や豚など家畜の餌として出荷されるはずだった牧草が、米軍ヘリの事故によって無残に汚染されるなど言語道断だ。沖縄人民の「生命と財産」を脅かしている張本人は、米軍ではないか! この事故は起こるべくして起こった事故であり、断じてこのことを許してはならない。
 翁長知事は、事故現場に直接赴いた上で、「悲しさや悔しさ、怒りを感じる。こんな状況を国に強いられていることが、沖縄にとっては国難だ」と断じた。
 高江住民がヘリパッドの全面使用禁止を求める中、在沖米海兵隊は、同型機のヘリの飛行を事故から一週間しかたっていない十月十八日に再開した。事故原因の十分な説明や再発防止策も示さないままの飛行再開に対し、地元住民からは「米軍のやりたい放題だ」「住民を無視して訓練を続けている」と怒りの声がわき起こっている。
 十月二十日、翁長知事は高江ヘリパッドに関して、高江集落に近い三カ所の早急な使用中止を優先して求めていくことを明らかにしている。
 沖縄人民の反対の声を無視し、機動隊と海上保安官の暴力で強行される辺野古新基地建設は、本来必要な翁長知事の許可を得ないで「できるところから」の工事を進めている。まさしく違法な工事だ。安倍は「沖縄の負担軽減」というが、共和国に対する戦争重圧を強める米帝は、沖縄をはじめ、全国各地で共同軍事訓練を強化している。昼夜を問わず、学校や民家の頭上を戦闘機などが爆音を轟かせて低空飛行している。
 この状況を不問にして、安倍政権は「国難解散」だと強弁し、総選挙を強行した。「この国を守り抜く」などとわめいているが、米軍によってもたらされた現実の災厄に対して、人民の生命、生活、財産を守ろうとはしない。沖縄での選挙戦の困難に震え上がっているだけだ。
 「国難解散―総選挙」の実態が戦争―改憲攻撃であることを徹底的に暴露し、沖縄―「本土」を貫く反戦―反基地闘争をさらに大きく進め、安倍政権とすべての右翼反動勢力を解体していこう。

  ●第2章 トランプ来日―東アジア歴訪反対
                     安倍―トランプの戦争会談粉砕


 米帝トランプは 十一月五日の日本訪問を皮切りに、韓国、中国、ベトナム、フィリピンを歴訪する。
 朝鮮戦争重圧を強めてきた日帝と米帝の首脳が、戦争準備の首脳会談を行なう。絶対に許してはならない。
 日米首脳会談で、日本政府の方針として明らかにしているのは、共和国に対し、核の放棄を迫るため、経済・軍事の両面で「最大限の圧力」をかけ続ける方針を確認するということだ。さらに、日米同盟の強化も打ち出す方針だ。米国の「核の傘」で日本を守る「核抑止力」の堅持を続ける方針や、ミサイル防衛を含む米軍と自衛隊の協力関係の強化を首脳会談の議題にしようとしている。
 まさに、日米帝が共和国への圧力強化を筆頭に、東アジア地域における軍事力増強を図ろうとしているのだ。
 安倍は外交政策において「国際社会」という言葉をつけて持論を展開するが、米帝トランプと日帝安倍は、いまや国際社会から完全に浮いた政策をとっている。
 米帝トランプは、「米国第一」を公言し、十月十二日ユネスコを脱退することを発表した。その理由はユネスコが「反イスラエル的」だというのだ。さらに、二〇一五年、米欧など六カ国とイランが結んだ核合意について、イランが合意を順守しているとは「認めない」と表明し、「核合意破棄」のどう喝をかけてきた。これに対し、イランや欧州など核合意関係国はトランプ発言に一斉に反発している。
 九月二十日、核兵器の開発や保有、使用を禁ずる「核兵器禁止条約」にオーストリアやブラジルなど四十二カ国が署名した。核禁止条約は七月に国連で百二十二カ国の賛成を得て採択された。この核兵器禁止条約の採択に日本は棄権したのだ。
 日帝―安倍は共和国の核開発を非難するが、米帝の核保有を不問にすること自体が、間違っている。大量無差別殺りくであった広島、長崎の原爆投下の歴史的事実から導き出される答えは、全ての核兵器の禁止と廃絶だ。
 安倍は選挙遊説でことさらに、共和国に対し「対話ではなく、圧力強化」だと喧伝した。これに先立つ九月二十日の安倍の国連演説においても、共和国に対し「必要なのは対話ではない。圧力なのです」とそのことだけに終始した。この安倍演説に対し、ドイツ、フランス、中国は、対話による解決を主張しており、このことからも国際社会の共通の意向から完全にずれているのだ。まさに米帝トランプともども安倍は、国際社会から嫌われ者扱いされているのだ。
 安倍―トランプ会談は、朝鮮戦争攻撃をさらに強め、加速するものでしかない。われわれはこのことを許さず、弾圧を打ち破り、日米首脳会談粉砕! 11・5闘争に決起する。
 フィリピンでは、東アジア首脳会議反対行動がフィリピン・パンパンガ州クラークでたたかわれる。さらにASEAN首脳会議―東アジア首脳会議に反対する民衆キャラバンが十一月十二~十三日に取り組まれる。
 韓国では、十一月十二日に労働者大会が開催される。
 日本、フィリピン、韓国をはじめとする東アジア民衆の国際共同闘争で、反トランプ闘争に立ち上がり、朝鮮戦争阻止の反戦闘争をたたかい抜こう。

  ●第3章 朝鮮戦争と改憲に突き進む右翼反動政権打倒

 第四十八回衆議院選挙が十月二十二日、投開票された。自民党は小選挙区と比例区をあわせて二百八十四議席。公明党は、二十九議席を獲得した。自民・公明の与党や、希望の党、日本維新の会などの改憲勢力の議席を合わせると改憲発議に必要な衆院定数の三分の二(三百十議席)を超えた。安倍は衆院選後の会見で、自らの首相続投と、改憲にむけた意欲をのぞかせている。
 森友疑獄、加計疑獄の追及から逃れるために安倍晋三が画策した解散―総選挙だ。安倍自身の権力の私物化と、「国難」を叫んで朝鮮戦争重圧を強め改憲へと突進していることを断じて許してはならない。
 安倍は、森友疑獄、加計疑獄の追及されることを回避するために、遊説場所を事前告知しない「ステルス遊説」をとっていた。それでも「おまえが国難だ」という人民の糾弾の声がぶつけられる始末だ。
 今回の選挙の投票率(小選挙区)は53・68%(総務省、十月二十三日発表)。最低だった二〇一四年の前回衆院選の52・66%をわずかに上回るが、過去二番目に低い水準である。このことからも、安倍政権が「圧倒的な支持」を得ているわけではないのだ。現実には、安倍政権のもとで、ますますひどくなる格差の拡大、貧困化、戦争国家化、差別排外主義の激化に対する労働者階級人民の怒りが滞留している。
 安倍は、「この国を、守り抜く」とぶちあげて、共和国に対する圧力強化を遊説で喧伝し、排外主義を煽りたてた。不安を煽るだけ煽って、「解決策はこれしかない」とばかりに戦争と改憲の道に引きずりこもうとしている。これは、詐欺ではないか!
 安倍は改憲攻撃と一体に、消費増税、「働き方改革」、原発再稼働、沖縄辺野古新基地建設をさらに強行しようとしている。こんな安倍晋三に政権を握らせておいてはならない。労働者人民こそが、自らの行く末を決定する権利を持っている。労働者階級人民の利害と未来のために団結して安倍政権打倒をたたかおう。

  ●第4章 11・25―26岩国行動に結集しよう

 八月九日、横須賀を母港とする原子力空母ロナルド・レーガンの艦載機が岩国移駐を開始した。E2D早期警戒機ホークアイ五機が到着。これ以降、十一月から来年五月まで順次、FA18スーパーホーネット戦闘攻撃機などが岩国基地に移駐する。二〇一七年の岩国基地強化のなかで、すでに一月から最新鋭のF35Bステルス戦闘機が配備され、朝鮮半島への出撃をくり返している。まさに岩国基地強化は、朝鮮戦争への巨大な最前線基地への変貌である。そうであるがゆえに、岩国反基地闘争は、日米帝による朝鮮戦争やアジア侵略反革命戦争を阻止する重要なたたかいだ。
 岩国では、「愛宕山を守る会」が、子孫に巨大な負の遺産を残さないとして、米軍住宅・艦載機移転の反対をたたかっている。意見書一千六百通の提出。のぼり旗八百本を掲揚。反対署名十一万四百十六筆を政府に提出した。座り込みの「愛宕山開発跡地の見守りの集い」を一〇年八月二十一日から開始し、毎月一の付く日に実施中だ。このような岩国市民のたたかいを支援しよう。岩国市民の岩国反基地闘争のたたかいを全国の反基地闘争と結合して、米軍再編攻撃を粉砕しよう。労働者の力で朝鮮半島―東アジアの平和を実現する運動を進めよう。
 岩国・労働者反戦交流集会実行委員会とアジア共同行動日本連が二〇一七岩国行動を呼びかけている。十一月二十五日午後二時から、岩国市福祉会館において国際連帯集会が開催される。その後、夕方から岩国労働者反戦交流集会や、岩国現地と各地の反基地運動の交流が準備されている。翌二十六日の午前からは、岩国基地や愛宕山米軍住宅のフィールドワーク、屋外集会、そして岩国基地への抗議デモが行われる。
 岩国労働者実とアジア共同行動の呼びかけに応えて、十一月岩国行動の成功に向けて奮闘しよう。
 戦争法発動阻止、朝鮮戦争参戦阻止、反戦反基地闘争の基軸として、岩国反基地闘争を全国闘争化し、岩国市民を支援し、岩国反基地闘争を前進させていこう。沖縄人民の普天間基地撤去―辺野古新基地建設阻止、高江オスプレイパッド撤去、オスプレイ配備撤回、自衛隊配備増強反対のたたかい。京丹後米軍Xバンドレーダー基地反対闘争。神奈川の横須賀軍港、厚木基地、座間基地、相模補給廠などに対する反基地闘争。東京・横田基地の反対運動。全国各地の反戦反基地闘争の結合を進めていこう。
 アジア米軍総撤収を掲げた国際的な反戦反基地闘争として、岩国闘争を前進させよう。二〇一七岩国行動には、海外ゲストが招請される。朝鮮戦争阻止の国際的な反戦反基地闘争を進めよう。
 左派労働運動の反戦闘争、青年学生のたたかい、被差別解放運動の岩国への総結集を進めていこう。安倍や小池など右翼反動勢力は、天皇制優生思想・国家主義・民族排外主義・差別排外主義扇動を強め、改憲―戦争国家化への道を突き進もうとしている。戦争、貧困、差別排外主義とたたかいぬく労働者、青年学生、被抑圧人民・被差別大衆が共に結集し、日帝の戦争攻撃と対決していくことが問われている。
 二〇一七岩国行動への総結集を実現していこう。


 

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