1513号(2017年10月20日) 政治主張 |
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朝鮮戦争阻止! 11・25―26岩国行動を成功させよう トランプ来日―戦争会談粉砕 米軍ヘリ高江炎上事故弾劾 安倍・小池―右翼反動勢力打倒 九月二十八日、安倍晋三は、臨時国会冒頭で衆議院を解散した。野党が憲法に基づいて要求してきた臨時国会開催を三カ月にわたって拒み続け、秋期臨時国会の日程が決まるも所信表明演説すら行なわずに、冒頭解散という暴挙に出てきた。 安倍晋三は森友疑獄・加計疑獄について国会で追及されることを恐怖している。国会論戦から逃亡し、解散―総選挙で「出直し」できると考えたのだ。野党共闘が緩んでいることを見定めて、この時期に不意打ちで解散―総選挙に踏み込めば、あわよくば再び三分の二の圧倒的多数の議席を確保できると目論んだのだ。 安倍政権は、一五年ガイドラインと戦争法をもって朝鮮戦争に参戦しようとしている。争点ずらしの総選挙から一挙に改憲発議に踏み込もうとしている。アベノミクスの破綻に直面しながら、ブルジョアジーの利害を全面化した「働き方改革」一括法案を成立させようとしている。 今こそ、安倍政権の本性、反人民性、排外主義、戦争総動員体制構築の野望を徹底的に暴き、労働者階級人民の怒りを集中し、安倍を首相の座から、政権から引きずり下ろさなくてはならない。同時に、この情勢下に登場した「希望の党」なる小池新党も、安倍自民党と同根の右翼反動勢力であることを徹底的に暴露し、打倒していかなくてはならない。戦争と改憲に進む安倍・小池―右翼反動勢力打倒を明確に掲げて、反戦闘争、反基地闘争、階級的労働運動を断固たたかおう。 ●第1章 朝鮮戦争反対! 集団的自衛権発動阻止 ▼1章―1節 圧力強化強弁する安倍国連総会演説 米帝―トランプと日帝―安倍が突出して、朝鮮民主主義人民共和国(以下、「共和国」)に対する敵対を表明した。九月十九日、米帝トランプは、自身の初となる国連演説を行った。トランプは、「共和国の脅威により米国が自国や同盟国の防衛を迫られれば共和国を完全に破壊するしか選択肢がなくなる」などと共和国への軍事的な介入の意思をあらわにした。 二十日、安倍は、国連での発言のほとんどを共和国問題に割き、「対話による問題解決の試みは一再ならず、無に帰した」「対話による問題解決の試みは無に帰した」と断言して圧力強化を訴えた。これは、これまでの「対話と圧力」としてきた方針の転換に他ならない。さらに「『全ての選択肢がテーブルの上にある』とする米国の立場を一貫して支持する」と、共和国の軍事的破壊を主張する米帝と一体となって共和国の軍事的破壊に加担する意思を明らかにした。 共和国は、トランプ演説に反発し、これを「宣戦布告」とみなし、「史上最高の超強硬対応措置の断行を慎重に検討する」と対応した。 国連のグテレス事務総長は二十五日、米国と共和国による激しい言葉の応酬は致命的な誤解を招く恐れがあるとした上で、政治的な解決こそが唯一の方策との考えを示した。 ▼1章―2節 朝鮮戦争阻止! 東アジアの平和を 問われているのは、朝鮮半島―東アジアの平和だ。いかに戦争を阻止し、対話によって解決するかだ。 休戦協定の平和条約への転換、日朝国交正常化の実現である。一九五三年七月に朝鮮戦争休戦協定が締結されたが、そこに規定する「最終的な平和解決」=平和協定の締結には至っていない。それどころか、米帝は、停戦協定に規定された新しい武器を持ち込まないという規定を破棄し、次から次へと最新兵器を韓国に持ち込んでいる。今年に入ってからも、住民の反対運動を無視・弾圧して、大統領不在の四月二十六日、THAADレーダーとミサイル発射台二基を、さらに九月七日、THAADミサイル四基を星州に配備した。 米韓は、共和国要人の暗殺を意図した「斬首作戦」を含んだ演習を繰り返し行っている。三月一日から四月三十日まで合同野外機動演習「フォールイーグル」を、三月十三日から二十四日まで合同指揮所演習「キーリゾルブ」を、八月二十一日から八月三十一日まで乙支(ウルチ)・フリーダム・ガーディアンを行っている。 また、三月に韓国で行なわれた米韓海兵隊合同訓練(KMEP)には、岩国基地に配備されたF35Bが訓練に参加している。今年、グアムのアンダーセン空軍基地からB―1B戦略爆撃機が朝鮮半島に何度も出撃している。そしてこの間、B―1B戦略爆撃機は、航空自衛隊との共同訓練を行った後、そのまま韓国空軍との訓練を行っている。実質的な米日韓の合同軍事訓練を繰り返し行っている。八月三十一日、九月十八日には、B―1B戦略爆撃機に加えて、岩国基地からF35Bが参加しての演習が行われている。さらに十月中旬、横須賀を母港とする米軍の原子力空母ロナルド・レーガンをはじめとする空母打撃群が朝鮮半島周辺海域に展開し、韓国海軍と合同演習を行う。まさに、日米韓が一体となって朝鮮に対する圧力を加え、戦争への緊張を高めている。 米日による戦争重圧を強め、戦争を準備し、朝鮮戦争に突進する攻撃は、絶対に阻止しなければならない。 ▼1章―3節 反戦、反基地闘争の闘いを推進しよう 安倍政権は、戦争できる国造りのため次々と反動的法案を強行採決してきた。二〇一三年の秘密保護法、二〇一五年の戦争法、二〇一六年の盗聴法・刑事訴訟法改悪、二〇一七年の共謀罪法。これらに対して多くの労働者人民が反対闘争に参加した。各地で秘密法反対・戦争法反対・共謀罪反対の行動が取り組まれてきた。 沖縄では、辺野古新基地建設に反対しキャンプ・シュワブのゲート前の抗議集会・座り込み、海上での行動が継続されている。 岩国では、空母艦載機の移駐が始まっている。岩国基地は空母艦載機の移駐で東アジア最大の航空基地になる。これに対して、アジア共同行動日本連絡会議(AWC)と岩国労働者実行委員会は、十一月二十五日・二十六日に岩国現地集会を準備している。 京丹後では、米軍Xバンドレーダーに反対し、十一月五日に京丹後市内で集会が準備されている。 米軍基地に反対する現地行動・現地集会に決起しよう! ●第2章 右翼反動勢力の改憲攻撃を打ち砕こう 十月二日、自民党は選挙公約を発表した。今回、六つの重点項目の中に改憲を掲げた。改憲については、今年の五月三日憲法記念日に、安倍は「九条一項、二項をそのまま残し、そして自衛隊の存在を記述する」との方針を明らかにしている。それを具体化するものとして、選挙公約で「自衛隊の明記、教育の無償化・充実強化、緊急事態対応、参議院の合区解消など四項目を中心に党内外の十分な議論を踏まえ、初めての憲法改正を目指します」とした。今回の選挙で改憲を重要項目に格上げしたのは、「二〇二〇年を、新しい憲法が施行される年にしたい」との安倍の意向を踏まえたものだ。自民党内からは、十分な議論がなく、「来年の通常国会で発議ができないと、国民投票で二〇二〇年に間に合わない」とのスケジュールありきの批判の声も出ている。 希望の党は、民進党から憲法改悪・戦争法に反対する人たちを排除し、選挙公約で「憲法九条をふくめ憲法改正論議をすすめます」と、自民党と変わらない改憲を掲げた右翼反動勢力であることを明らかにしている。 今回の衆議院選挙は、九条改憲か否かの総選挙であり、自民党・未来の党などの改憲勢力の国会での跋扈を絶対に許してはならない。九条改憲―自衛隊合憲化に突き進む安倍を絶対に許してはならない。 ●第3章 安倍「働き方改革」法案を粉砕しよう 安倍政権は、「高度プロフェッショナル制度」=残業代ゼロ法案、名ばかり「残業時間上限規制」、まやかしの「同一労働同一賃金」などを抱き合わせて「働き方改革」一括法案をまとめてきている。厚労省・労働政策審議会の各分科会・部会では、八月下旬から審議を開始し、九月十五日までに「概ね妥当」との答申を行った。政権の意向を反映して突貫工事でまとめたものだ。 臨時国会解散で先送りかと言われるが、安倍政権が狙っている重要法案は、この「働き方改革」一括法案である。アベノミクスが、労働者人民にとっては、貧困化と格差拡大でしかない現実が突きつけられている中で、労働時間を拡大する攻撃に踏み込もうというのだ。 八時間労働制は、全世界の労働者が多くの犠牲を払いながら資本家とたたかってかちとってきた成果だ。それを安倍はいとも簡単に解体しようとしている。安倍は、日本を「世界で一番企業が活躍しやすい国を目指す」と公言してきた。働き方改革は「残業時間の上限設定や若者が活躍しやすい環境整備」などといった資本の側の宣伝文句に対して、安倍「働き方改革」は労働者のためのものではなく、大企業・資本家のための「改革」だということを徹底的に暴露していかなければならない。 労働者―労働組合こそが安倍政権に階級的怒りを集中するときだ。非正規職が増加する中で、若者が生活できる賃金を求める運動、「最低賃金千五百円を目指して、直ちに千円に」引き上げる運動に立ち上がっている。非正規職の処遇改善を求めて労契法二十条裁判がたたかわれている。長時間労働・過労死に関しては、電通裁判にみられるように社会的な関心が高まっている。そうした労働者のたたかいや関心を階級的労働運動に組織していこう。 階級的労働運動の前進でもって、安倍・小池右翼反動勢力を一掃しよう。 |
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