1509号(2017年8月5日) 政治主張 |
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戦争―改憲、天皇代替わり攻撃をうち破れ 安倍政権に怒りを集中せよ 辺野古の工事をやめろ 9・1治安弾圧訓練反対 安倍右翼反動政権が強行成立させた共謀罪法制(改悪組織犯罪処罰法)が七月十一日午前零時より施行された。秘密保護法―戦争法につづき、法体系の戦時的再編を推し進める現代版治安維持法=共謀罪廃止に向けてたたかいぬこう。 安倍右翼反動政権は、極右・日本会議を組織的背景に、秘密保護法―戦争法―共謀罪など、戦争体制づくりにむけた諸反動立法の強行制定を繰り返してきた。度重なる安倍政権の暴走に対する労働者人民の怒りは、七月都議選での自民党の歴史的惨敗として鮮明に示された。また、森友―加計学園疑獄から逃げ回る安倍政権の支持率は急落し、現在三割を切るにまで落ち込んでいる。「安倍一強」といわれ、四年半以上にわたりウソとペテンの独裁政治を強行してきた「アベ政治」が、ついに崩壊しはじめたのだ。 今夏の辺野古新基地建設阻止―沖縄解放闘争、8・6ヒロシマ反戦・反核闘争など、反戦・反核・反安保闘争で安倍を追撃し打倒しよう。そして同時に一八―一九年天皇代替わり=天皇元首化攻撃、諸反動政策の総仕上げとしての二〇年改憲宣言など、戦争国家化へと突き進む安倍右翼反動政権のもくろみを永久に葬り去ろう。 政府―成田空港会社による市東さんの農地強奪を絶対に阻止しよう。夏期援農闘争、8・10千葉地裁請求異議裁判闘争に起ちあがろう。 ●第1章 翁長知事、工事差し止めを提訴 七月十四日、沖縄「県」議会は、辺野古工事差し止め訴訟を起こすために提出した関連二議案を賛成多数で可決した。そして七月二十四日、翁長知事は那覇地裁に、辺野古埋め立て工事差し止めを提訴し、工事中止の仮処分を申請した。これにより、裁判所が仮処分を認めれば、政府―沖縄防衛局の工事は直ちに違法となり、以降継続することはできなくなる。もし仮処分が認められなければ、沖縄人民の怒りがあらためて沸騰していくことは必至だ。辺野古新基地建設阻止闘争は、オール沖縄を軸にして、日帝―安倍政権との全面的対決という新たな段階へと突入したのである。 官房長官・菅は、本年三月二十七日の記者会見で、翁長知事個人への損害賠償請求検討を表明しており、工事差し止め訴訟提訴への露骨な牽制と恫喝を行ってきている。 そもそも埋め立て工事に必要な岩礁破砕許可は、三月末日で期限が切れており、現在の埋め立て第一段階=護岸工事は違法工事だ。しかし政府は違法工事を居直るばかりか、翁長知事個人へのSLAPP訴訟恫喝や、機動隊の暴力、共謀罪型弾圧の連発によって辺野古新基地建設を強行している。このような日帝―安倍政権の違法工事強行こそが、沖縄への差別軍事支配そのものだ。こんなことを労働者人民は絶対に許してはならない。 辺野古の海には現在も大型重機により大量の砕石が投入されている。これに対して海上、陸上での必死の実力抵抗闘争が連日たたかわれている。キャンプ・シュワブ工事用ゲート前の日除けテントが不当にも撤去され、参加者は容赦ない灼熱の太陽の下で厳しい阻止行動を強いられている。 沖縄人民は、「基地の県内移設に反対する県民会議」主催の7・22キャンプ・シュワブ包囲行動、ヘリ基地反対協議会主催の7・25海上座り込み行動の成功から、オール沖縄会議主催の8・12「翁長知事を支え、辺野古に新基地を造らせない沖縄県民大会」へと登りつめようとしている。首都圏では、同日に8/12沖縄県民大会に呼応する首都圏行動実行委員会」主催の集会とデモが予定されている。全力で結集しよう。 沖縄現地からは、「二百名以上集まれば工事車両を阻止できる」と、辺野古現地での座り込み行動への結集が引き続き呼びかけられている。全国から辺野古現地に駆け付け、工事を実力で阻止しよう。 辺野古新基地建設阻止闘争のさらなる爆発で、政権末期の安倍にとどめをさそう。 ●第2章 改憲阻止! 安倍政権打倒 ▼2章―1節 国会閉会中審査、前川参考人質疑 七月十日、加計学園疑獄をめぐる衆参両院の閉会中審査が開かれた。この場において前川喜平・前文部科学事務次官は、加計学園獣医学部新設について「背景に官邸の動きがあった」と指摘し、萩生田副官房長官や和泉首相補佐官など首相官邸サイドから早期新設への対応を促されたことを明らかにした。 森友疑獄につづいて発覚した加計学園疑獄は、「規制緩和」=新自由主義政策の名の下に、安倍晋三のお友達や、安倍政権の基盤である日本会議=極右勢力による国家や行政の私物化という腐敗しきった姿を示すものであった。 自らが「岩盤規制打破のドリルになる」などと変革者気取りで宣言していた安倍晋三であるが、その実態は、恫喝と「忖度」による首相官邸への権力集中だ。そして、その権力を利用したお友達への便宜供与だ。この構図は韓国民衆の巨万の決起(ロウソク革命)によって打倒された韓国大統領―朴槿恵とまったく同じだ。現在、多くの労働者人民が「アベ政治」の本質が「国家・行政私物化」であることを見抜き、激しく怒っている。 安倍は東京都議選での自民党歴史的惨敗に慌てふためき、六月十九日に緊急記者会見を開いて体制立て直しをはかった。安倍は「『印象操作』のような議論に対して、つい強い口調で反論してしまう。そうした私の姿勢が結果として政策論争以外の話を盛り上げてしまった。深く反省している」などと語った。安倍は「反省」を口にしつつ、森友―加計疑獄事件を「印象操作」だと言いなして、野党への責任なすりつけと、言い訳に終始したのだ。 安倍は、一五年九月の戦争法強行制定直後に、支持率が35%に急落した際も、「丁寧に説明する」と繰り返し表明したが、その後一度たりとも「丁寧な説明」などしていない。共謀罪法案の国会審議過程でも、法相金田の二転三転するデタラメ答弁に顕著なように、一貫して国会論議を「規定審議時間を稼ぐ」ためだけに費やしてきたのだ。安倍政権は人民の批判や疑念の声に真摯に向き合うことなど微塵も考えていないのである。 加計疑獄事件も同様だ。首相官邸や内閣府など安倍の側近連中は、当初文部科学省に働きかけた文書の存在を否定したり、「怪文書の類(たぐい)」(六月十六日官房長官・菅)などと「レッテル貼り」をして早期収束をはかった。しかし再調査によって文書の存在が明らかになるや否や、今度は文書内容の否定と、「記憶にない」などの発言を繰り返すのである。口では「真摯に反省」「説明責任を果たす」などと言いながら、不誠実極まりない言動をとりつづける安倍政権の態度にこそ、労働者人民は怒っているのだ。七月十五、十六日実施の共同通信社世論調査では、政府の説明に八割近くが「納得できない」と回答している。 安倍政権を構成する閣僚も安倍同様にデタラメだ。共謀罪法案の内容を理解していない法相金田のめちゃくちゃな答弁をはじめ、防衛相稲田の「防衛省、自衛隊として」都議会自民党への投票を呼びかける発言、そして復興相今村(後に辞任)による「(被災地に)帰らない自主避難者は自己責任」「大震災が東北で良かった」などの東日本大震災被災者を愚弄した発言など、労働者階級人民をなめきった暴言は枚挙に暇がない。しかも安倍自身はその任命責任を一切取らずに、擁護しつづけてきたのだ。 そして加計疑獄事件の張本人=安倍晋三自身はといえば、ドイツ・ハンブルクでのG20首脳会談出席を口実にして閉会中審査からトンズラしたのだ。そしてG20終了後も帰国せずに、妻の昭恵とともに北欧三か国を歴訪していたのだ(この時期は九州北部での豪雨被害が拡大していた時期とも重なっている)。 これらの振る舞いが、安倍への不信感を決定的なものにしたといえるだろう。 七月十四日に発表された時事通信社の世論調査では安倍内閣支持率は29・9%、さらに十七日に発表されたANNの調査では内閣支持率は29・2%となっているのだ。 当初、野党からの衆院予算委員会集中審議への安倍の出席要求を拒否していた政府であったが、下げ止まらない支持率に危機感を募らせ、安倍の出席を認めざるを得なくなった。しかし、今さらどうあがこうとも、支持率回復は不可能だろう。 ▼2章―2節 今こそ安倍政権打倒のたたかいを 安倍政権は、八月の内閣改造によって、人民の批判をかわそうとやっきになっている。しかしまったく無駄である。なぜなら批判の的は首相安倍晋三自身だからだ。世論調査では、安倍政権を不支持とする理由に「首相が信頼できない」という回答が51・6%にも上っている。 政権末期状態の安倍晋三は、毎日新聞のインタビュー(七月三日)において、今秋臨時国会に自民党の憲法改定案を提出する考えに変わりがないことを明らかにし、改憲=戦争国家へと絶望的に突き進んでいこうとしている。 七月四日の朝鮮民主主義人民共和国(共和国)による大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験成功の発表を受け、日帝―安倍政権は「共和国の脅威」をさらに煽りたて、自治体や人民の戦争動員をおし進めている。すでに本年三月より、政府は「弾道ミサイル避難訓練」を、秋田、新潟、広島、山口などで強行している。また六月二十三日から約二週間にわたり、テレビやインターネットなどで、「弾道ミサイル落下時の行動」についての政府広報動画が放映された。 避難訓練時には「Jアラート」(全国瞬時警報システム)から「X国から弾道ミサイルが発射された」なる放送が流されるのだが、「X国」が共和国を指すことは明らかだ。しかし共和国が政府の想定通りに弾道ミサイルを発射するならば、日本におよそ十分で到達する。そして「Jアラート」がミサイル発射を察知できるのは、着弾する四分前に過ぎない。この短時間で避難などできるはずもない。このことからも避難訓練などまったく無意味であることは明らかだ。 にもかかわらず、「弾道ミサイル避難訓練」に地方自治体、人民を動員するのは、「憲法を改正しなければ、北朝鮮のミサイルから国民を守れない」という改憲世論づくりのために他ならない。 支持率の下落により追い詰められた安倍右翼反動政権は、「外敵」を作り出し、排外主義的に人民を組織するという独裁政権の常套手段によって延命をはかろうとしている。「共和国の脅威」を煽動しながら、労働者階級人民を戦争体制づくりへと動員しようと反動攻勢を強めてくる。そして安倍政権に抗する人民に対しては、現代版治安維持法=共謀罪による、デッチあげ弾圧を強めてくるだろう。 秘密保護法、戦争法、共謀罪と反動攻勢を進め、改憲へと突き進む攻撃を絶対に阻止しなくてはならない。今こそ、安倍政権に怒りを集中し、安倍政権打倒をたたかおう。 ●第3章 今夏、反核・反戦・反基地を闘い抜こう ▼3章―1節 8・6広島青空式典に結集を 七月七日、核兵器禁止条約が国連加盟国三分の二に近い百二十二カ国の賛成で可決された。世界最大の核兵器保有国である米帝―トランプ政権は、この条約を成立させるための交渉会議不参加を表明した。広島・長崎という被爆地をもつ日本は、この条約成立の先頭に立つべきだ。しかし、許しがたいことに日帝―安倍政権はアメリカに同調して条約交渉をボイコットしたのだ。徹底的に弾劾しなければならない。 被爆七十二年目の八月六日、侵略反革命と闘う被爆二世の会は、本年で五回目になる日韓共同の広島反核青空式典(広島原爆ドーム東側)への結集を呼びかけている。全国から結集しよう。 原発再稼働阻止、福島第一原発被災者の切り捨てを許すな。すべての原発を廃炉にしよう。日帝の核武装化を阻止しよう。被爆二世集団訴訟を支持し、被爆二世・三世に被爆者援護法を適用させよう。 ▼3章―2節 8・10三里塚異議裁判に結集を 三里塚芝山連合空港反対同盟は、昨年十月二十五日の最高裁不当判決―市東孝雄さんの農地強奪攻撃と対決し、今春夏期をとおして攻勢的にたたかいを進めている。反対同盟は、年頭より決戦本部を立ち上げた。そして市東さん宅離れを拠点にして、援農や現地見学、周辺住民への全戸ビラ入れ活動などを展開し、農地死守決戦の陣形を強化している。 反対同盟は、7・9現地闘争―天神峰樫の木まつりの成功を受け、8・10請求異議裁判第三回口頭弁論への大結集をよびかけている。 五十年以上にわたり、日帝政府の国策とたたかいつづける反対同盟農民に連帯し、市東さんの農地を身体を張って守り抜こう。全国から夏期援農闘争や現地見学を組織しよう。8・10千葉市内デモ―傍聴闘争に決起しよう。 ▼3章―3節 一七年米軍再編完遂を阻止 岩国基地大強化と闘い続けよう 六月二十三日、岩国市長・福田は、厚木基地所属の米空母艦載機部隊の移転受け入れを表明した。われわれは、住民無視のこの暴挙を徹底弾劾する。 今夏中にも、戦闘攻撃機FA18スーパーホーネットなど合計六十一機の岩国移駐が開始されようとしている。これによって岩国基地は、米軍機約百二十機が配備される東アジア最大の米軍航空基地へと変貌しようとしているのだ。 基地機能強化反対を掲げ粘り強くたたかう岩国住民は、座り込み行動や基地機能強化反対学習集会などの反撃に打って出ている。アジア共同行動日本連絡絡議(AWC日本連)と岩国・労働者反戦交流集会実行委員会もまた、岩国住民への継続した支援・連帯活動に取り組んでいる。われわれはこれらの取り組みを断固として支持し、共にたたかい抜いていかなければならない。AWC日本連が呼びかける八月岩国国際デーの取り組みを支持・支援し、ともに全国的キャンペーンとして拡げていこう。 |
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