共産主義者同盟(統一委員会)


1505号(2017年6月5日) 政治主張






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  加計学園疑獄弾劾! 改憲阻止―安倍打倒!

  共謀罪法案衆院強行採決弾劾

  関電は高浜原発を動かすな

  辺野古埋立て阻止、国会包囲へ


       


 全国のたたかう同志・友人のみなさん!
 日帝―安倍政権は共謀罪法案制定を強行し、二〇二〇年までに改憲を強行する決意を打ち出している。憲法改悪と戦争に向けた国家体制づくりを急ピッチで推し進めようとしている。また米帝―トランプ政権は、保護主義と排外主義、自国利益の貫徹のために侵略戦争にのめり込もうとしている。そのために、朝鮮民主主義人民共和国(以下「共和国」)に対する戦争重圧を劇的に強め、アジアにおける米軍再編を通じて、軍事一体化のための日米韓三軍の軍事統合を画策している。
 戦争国家化と新自由主義政策を推し進める日米帝国主義に対し、今こそ労働者階級人民が団結しこれとたたかう時である。アジア共同行動日本連は六月、全国各地で国際連帯集会を開催する。具体的な国際共同行動を実践してきたアジア共同行動を断固支持し支援し、この六月共同行動に参加し成功させていこう。労働者階級人民の国際連帯の力で、戦争に突き進む安倍政権を打倒しよう。

  ●第1章 共謀罪粉砕! 改憲阻止!

 安倍政権は五月十九日共謀罪法案の衆院法務委員会採決を強行した。断じて許してはならない。
 安倍晋三は、日本会議など極右勢力が結集して五月三日に開催した改憲集会に対してビデオメッセージを送り、この中で憲法九条に自衛隊を「合憲化」する第三項を加えることを主張した。メッセージの中で安倍は、「高等教育の無償化」と抱き合わせにすることで、二〇二〇年までに憲法を改悪するという強固な決意をあらわにした。さらに五月八日の自民党役員会で安倍は「憲法改正への歴史的な一歩を踏み出したい決意だ」と述べ、幹事長二階らに対して改憲議論の加速を指示した。日帝―安倍政権は独裁的に憲法改悪を強行しようとしている。
 また、日帝―安倍政権は共謀罪法案の今国会での成立を強行しようとしている。安倍は二〇一五年の戦争法反対闘争、沖縄反基地闘争、反原発闘争など全人民闘争の高揚におそれをなし、それを反革命的に総括して、参戦強行と天皇代替わり攻撃の前に共謀罪法案の成立をなにがなんでもやろうとしているのだ。
 共謀罪の危険性は大きく三つあげられる。その第一は、思想や内心の自由を否定するものであり、国家権力による思想・言論統制にとどまらず、反戦運動や労働運動・市民運動などの弾圧の手段となることにある。共謀罪はいまだ実行されていない計画に対しても、これに合意し準備することを犯罪と規定して処罰するものである。
 危険性の第二は、国家権力による人民への監視・情報収集が飛躍的に強化されることにある。国家権力による監視・情報収集活動の多くは、憲法で保障されている通信の秘密や個人のプライバシーを著しく侵害するものだ。共謀罪が制定されれば、捜査のために必要だとして、さらに徹底して通信の秘密や個人のプライバシーが侵害されていくであろう。
 危険性の第三は、人民のたたかいを萎縮させ、社会的に孤立させ、団結を破壊することにある。権力側にしてみれば、弾圧の対象者を起訴して有罪にするかどうかは決定的な問題ではない。弾圧の対象者を逮捕して強制捜査を行うことによってたたかいを萎縮させ、社会的に孤立させることに大きな意味があるのだ。共謀罪による弾圧は、明らかに労働者階級人民のたたかう団結組織の破壊をねらうものだ。
 日帝―安倍政権は憲法改悪と共謀罪成立を急ピッチで進めようとしている。
 しかし、安倍政権は決して盤石ではない。森友学園―日本会議疑獄事件において、安倍昭恵と安倍晋三が関わった事実はますますはっきりと露呈している。さらには加計学園疑獄への安倍の加担も発覚した。学校法人加計学園が国家戦略特区制度を使って、愛媛県今治市に獣医学部を新設する計画について、安倍の口利きで行われたとする文書が明らかになった。加計学園は安倍の友人が理事長をしており、国家戦略特区は首相主導で規制緩和を進めるのが特徴であり、政権トップの意向が反映する。
 前復興相今村による東北被災者に対する差別暴言、そしてその後の原発再稼働に向けた一連の動きにも表れているように、安倍政権そのものの反人民性があらわになっている。なによりも、世論調査での改憲反対はその数が確実に増えている。二〇一五年戦争法成立強行で鮮明になった安倍政権が戦争―改憲に突き進む事実を眼前にした日本の労働者階級人民は、あらためて戦争反対、改憲反対を自覚し始めている。共謀罪法案阻止を全人民的政治闘争の課題におし上げ、何としても共謀罪の成立を阻止しよう。巨万の労働者階級人民の決起で国会を包囲し、共謀罪法案を廃案に追い込もう。改憲阻止を断固たたかおう。

  ●第2章 朝鮮戦争阻止! 日米帝は戦争重圧をやめろ

 米帝―トランプ政権は共和国に対する戦争重圧を劇的に強めている。史上最大の米韓合同軍事演習を共和国の眼前で強行するとともに、これに対抗し共和国が行うミサイル発射に対しては脅威をあおり、「無法国家」などと排外主義煽動を続けている。そして核空母カールビンソンを中心とする第一空母打撃群を共和国近海に展開させ、いつでも攻撃できる態勢を敷こうとしている。軍事訓練を行いつつ海上に待機し、共和国に対する戦争重圧を強めている。米帝トランプ政権は、米空母ロナルド・レーガンも朝鮮半島近海に配備し、二空母態勢で戦争重圧をさらに強めることを決定している。
 これに同調し追随する日帝―安倍政権は、戦争法の「武器等防護」を発動し、自衛艦による米艦防護を開始した。また航空自衛隊と海上自衛隊は、朝鮮半島近海に展開する米艦隊との共同訓練を強行している。
 米帝は一方で「朝鮮半島の危機」をあおりつつ、その一方で岩国基地をはじめ米軍基地の機能強化を急速に進めている。今年に入り米軍最新鋭のF35戦闘機と早期警戒機E2Dホークアイが相次いで山口県の岩国基地に配備された。現在岩国基地は空中給油機KC130の常駐基地、垂直離着陸輸送機オスプレイの中継基地ともなっている。さらには、現在神奈川県の厚木基地に駐機し激しい訓練を繰り返す空母艦載機が今年七月以降岩国基地へ移駐されようとしている。また、沖縄においては辺野古新基地建設の強行に拍車がかけられている。工事に必要な「岩礁破砕許可」が今年三月末で期限切れとなったにもかかわらず、沖縄防衛局は「許可申請をする予定はない」と居直り、四月から辺野古沖の埋め立て工事を強行した。安倍政権は辺野古新基地建設の強行を通じて、沖縄を日米軍事同盟の拠点と位置づけ、「基地との共存」を沖縄人民に受け入れさせようとしている。
 こうした日米帝による基地強化の動きに対し、人民は果敢にたちあがっている。岩国においては、「基地強化は抑止力にはならず、かえって危険を増大させる」として、愛宕山を守る会など地元の市民団体を中心に基地強化の現状を広範に知らせる情宣活動や抗議集会が粘り強くたたかわれている。沖縄では、「辺野古の工事強行を許さない」と、キャンプ・シュワブゲート前において警察権力・機動隊らの暴力的弾圧と対峙しながら連日座り込み行動が続けられている。五月十四日には、辺野古新基地建設工事現場を間近に見渡せる名護市の海岸で新基地反対の大集会が開かれ、沖縄全土をはじめ全国から二千二百名が結集した。
 日米帝国主義が朝鮮戦争重圧を強める今こそ、朝鮮半島の自主的平和統一、日朝国交正常化を鮮明に掲げた反戦運動に決起する時である。南北朝鮮人民に連帯し、朝鮮戦争阻止をたたかいぬこう。「アジアからの米軍総撤収」を掲げ、沖縄―岩国―京丹後―神奈川―横田を結ぶ反基地闘争の高揚をかちとろう。

  ●第3章 アジア共同行動を支持支援し、国際連帯運動を発展させよう

 今年五月、アジア開発銀行(ADB)は横浜で五十回目の総会を開催した。ADBは、IMF・世界銀行などとともに、その融資と引き換えにアジア各国・地域に対して自由化・民営化・規制緩和を強制する新自由主義グローバリゼーションの推進機関として立ちふるまってきた。この五十年間、ADBはアジア各国・地域における累積債務を助長し、それが融資する開発プログラムに伴う地元住民の強制立ち退きや環境破壊・人権侵害などをもたらし続けてきた。ADBの活動はアジア人民の日常生活に深刻な被害をもたらすばかりでなく、その融資によってアジア各国・地域の人民抑圧の独裁政権を支える役割も担ってきた。
 一九六六年に日帝が軸となって設立させたADBは歴代総裁を日本人が占め、このADBのアジア各国・地域への融資こそが日帝資本のアジア侵出の根拠を形成してきたのだ。
 アジア共同行動は五月七日、フィリピン人民をはじめとするたたかうアジア人民とともに、ADB横浜総会に対する抗議行動を断固たたかいぬいた。貧困と抑圧を拡大する新自由主義政策、その国際的な推進機関であるADBに対し、アジア人民とともに断固怒りの声を叩きつけたのだ。
 アジア共同行動日本連は六月、全国各地で国際連帯集会を開催する。米帝―トランプ政権とたたかいぬく米ANSWER連合、THAADミサイル配備反対闘争や大統領朴槿恵打倒闘争の牽引軸となったAWC韓国委員会を招き、反帝・反戦・反基地を鮮明に掲げた国際共同行動が連続的に取り組まれる。帝国主義の支配者どもが戦争と新自由主義―貧困と格差拡大・生活破壊へとのめり込もうとしている今こそ、労働者階級人民が国境を越えて団結したたかっていくことが問われている。具体的な国際共同行動を実践してきたアジア共同行動を断固支持し支援し、この六月共同行動に参加し成功させていこう。労働者階級人民の国際連帯の力でアジアからの米軍総撤収をかちとろう。戦争に突き進む安倍政権を打倒しよう。


 

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