共産主義者同盟(統一委員会)


1502号(2017年4月20日) 政治主張






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  米帝―トランプ、日帝―安倍は
                    朝鮮戦争重圧をやめろ

  シリア・ミサイル攻撃弾劾!

  共謀罪絶対阻止! 安倍打倒

  5・15沖縄解放闘争に決起を

       



 全国でたたかいぬいている同志・友人の皆さん!
 安倍政権打倒! 共謀罪廃案! 辺野古新基地建設阻止の四・五月決戦に立ち上がろう。
 安倍政権は、今国会において戦争法と一体の共謀罪法案を、「戦争する国」の治安弾圧体制構築のために強行的に成立させようとしている。何としても廃案に追い込もう。
 辺野古新基地建設阻止のたたかいも埋め立て工事との決戦情勢を迎える。安倍政権―沖縄防衛局は、岩礁破砕許可の期限が切れてもボーリング調査を強行している。機動隊・海上保安庁の暴力によって沖縄人民の反対運動を排除し、埋め立て工事に突き進んでいる。
 沖縄人民と連帯し、安倍政権の無法な工事強行とたたかわなくてはならない。埋め立て工事を阻止するためにたたかおう。
 安倍政権と対決する政治闘争に断固として決起するとともに、アベノミクスの下で強まる労働者人民の貧困と格差拡大に対する怒りを、安倍打倒のたたかいに組織していこう。

  ●1章 米帝のシリア攻撃弾劾! 共和国への攻撃を許すな!

 米帝―トランプ政権が軍事攻撃・殺りくに着手した。国境壁建設やオバマケア見直しなどの選挙公約の履行が行き詰まり、支持率が下落する危機を、戦争によって突破しようというのだ。
 シリア―アサド政権がサリンとみられる化学兵器を使用としたと、確証がないにもかかわらず断定し、トランプ政権は、シリア空軍基地への巡航ミサイル攻撃に踏み切った。このような戦争突撃は、イラクに大量破壊兵器があると決め付け、世界中の非難を踏みにじって開始したイラク戦争と同じ米帝の常套手段だ。
 トランプ政権は、シリアの化学兵器使用を決めつけ、「一線を越えた」など手前勝手な理屈でミサイル攻撃を正当化し、自らがイラク・アフガニスタン・リビアなどで行なった虐殺・破壊に頬かむりして、「言語道断で文明世界はこれを看過できない」(トランプ大統領)、「化学兵器で自国民を攻撃するような者は、人間的な良心が欠如している」(ティラーソン国務長官)などと激しく非難している。まさに言語道断な戯言だ。世界中で子供・市民を虐殺しているのは米軍だ。徹底的に弾劾しなければならない。
 シリアを内戦に叩き込み、何百万人もの難民を生み出し、破壊と荒廃を招いた責任は米帝にある。米帝は、中東支配の障害となるシリア―アサド政権を転覆するために、「民主化」運動をでっち上げ、反政府勢力に武器を与え、泥沼の内戦にシリアを叩き込んだのだ。リビア―カダフィ政権転覆と同様の手口だ。米帝―トランプ政権は、再攻撃も示唆している。米帝―トランプ政権のミサイル攻撃弾劾! 米帝の撤退こそシリア・イラクなど中東の戦争を終わらせる最良の和平政策だ。
 安倍政権は、無法なトランプ政権のミサイル攻撃を支持した。強く弾劾する。
 朝鮮民主主義人民共和国(以下、共和国)に対しても、米帝は核・ミサイル開発を口実に、戦争重圧をエスカレートさせている。史上最大規模の米韓合同軍事演習を共和国の眼前で強行するとともに、これに対抗し共和国が行なうミサイル発射に対しては脅威を煽り、無法国家などと排外主義扇動を行なっている。
 そして核空母カールビンソンを中心とする第一空母打撃群を共和国近海に展開させ、いつでも攻撃できる態勢を敷こうとしている。空母打撃群は四月十五日には共和国近海に到着する。軍事訓練を行ないつつ海上に待機し、共和国に戦争重圧をかけようとしている。米軍と一体に海上自衛隊は、北上する核空母カールビンソンとの共同訓練を計画している。米軍の戦争重圧に荷担し、日米軍事一体化を進める共同訓練を弾劾する。
 共和国は、核空母カールビンソンの展開について、「アメリカの侵略が実践段階に入ったことを示す」と警戒を強め、「超強硬に対抗する」と徹底抗戦を宣言している。まさに九四年の戦争一歩手前まで至った朝鮮半島危機の再来といえる緊張状態が朝鮮半島で醸成されている。今こそ共和国への攻撃絶対阻止! 自衛隊の参戦を許すな! 六カ国協議を再開しろ、と街頭・職場・学園でたたかわなければならない。自主的平和統一を目指したたかう韓国民衆と連帯し、米帝の武力行使―日帝の参戦を阻止する反戦闘争―反帝国際連帯闘争に立ち上がろう。

  ●2章 共謀罪を廃案に追い込もう!

 四月六日、国会において共謀罪法案(組織犯罪処罰法改悪案)の審議が始まった。民法改悪案や性犯罪厳罰化法案の審議優先を主張する野党の抵抗を排除し、自民党の議会運営委員長の職権で強行に本会議が設定され審議が開始された。今国会での成立を何としてもはかりたい安倍政権の強引な姿勢が鮮明になっている。
 安倍政権は、「戦争する国」の階級支配を支える治安管理体制―予防反革命体制として、「テロ対策」「東京オリンピック」を名目に、今国会での共謀罪成立を狙っている。戦争国家と一体の共謀罪を全人民闘争によって四度目の廃案に追い込まなければならない。
 安倍政権が法案の目的とする「東京オリンピックのテロ対策」「国際組織犯罪防止条約批准のため」という説明はすでに破綻している。安倍首相は、「(国際組織犯罪防止条約の)締結がなければ、東京五輪を開けないといっても過言でない」と言っているが、そもそもこの条約は、マフィアなど国境を越えた組織犯罪・経済犯罪を対象としたもので、「テロ対策」の条約ではないし、共謀罪がないから批准できないという規定はないのである。
 しかも日本はすでに「テロ対策」の国際条約を十三も批准し、「テロ資金提供処罰法」など関連する国内法も存在している。政府は国会審議で「現行法で対処できないテロ」として三事例を挙げたが、そのうち二例は「ハイジャック防止法」など現行法で十分対応できると野党に指摘され、金田法相は答弁が出来なかった。
 共謀罪の本当の目的は、「計画」「準備行為」の段階で、つまり犯罪事実がない段階で弾圧を可能とすることである。警察権力に、万能の弾圧手段を与えることである。安倍政権の「戦争する国」作りや国策に反対する革命運動・市民運動・労働組合などを標的にしているのだ。
 警察権力は、「共謀」「準備行為」の「証拠」収集のために、運動団体を常時監視し、盗聴・尾行、スパイ潜入、密告奨励―司法取引を利用してくる。すでに公安警察によって行なわれている盗聴・メールなどの盗み見などが合法化され、拍車がかかることになる。共謀罪が成立すれば、あらゆる運動団体が盗聴法の対象となることは火を見るより明らかだ。思想・表現の自由・結社の自由は大きく侵害され、警察権力の肥大化と監視が強まる。
 共謀罪は、安倍政権にとって、秘密保護法・戦争法と一体となって「戦争する国」にとって不可欠の治安弾圧法であり、まさに退位特例法―天皇代替わり、新自由主義の強化―働き方改革による労働者階級の権利剥奪・搾取強化、辺野古新基地建設強行―沖縄解放闘争解体攻撃などとも相まって、安倍による「戦後レジームからの脱却」=戦争に身構えた階級支配の転換と結びつく攻撃なのだ。
 安倍政治とたたかう全人民闘争をもって、四度目の廃案に勝利し、安倍の暴走にくさびを打ち込まなくてはならない。

  ●3章 辺野古新基地建設を阻止しよう

 安倍政権は、機動隊・海上保安庁の暴力・弾圧をもって問答無用の辺野古新基地建設を強行している。三月三十一日には岩礁破砕許可が期限をむかえたが、海上におけるボーリング調査や汚濁防止膜の設置作業を続けている。またキャンプ・シュワブ内でも付け替え道路建設や巨大な波消しブロックの作製など、埋め立て工事の準備を着々と進めている。
 沖縄防衛局は、四月下旬から埋め立て工事の第一段階となる護岸工事に着手しようとしている。護岸工事は海底に大量の石や土砂を投入するため、海底の地形が変化し「岩礁破砕」が起こる。しかし、沖縄防衛局は「岩礁破砕許可」は不要として、「無許可状態」のまま工事を強行する方針だ。安倍政権の無法な工事強行を絶対に許すことは出来ない。「銃剣とブルトーザー」で基地建設を進めた米軍と同様の行為だ。
 安倍政権は、辺野古新基地建設強行を通じて、沖縄を日米軍事同盟の拠点として、差別軍事支配の下に固定化し「基地との共存」を沖縄人民に受け入れさせようとしている。また日米帝国主義の中国封じ込めの最前線として、自衛隊の増強=配備をなそうとしている。しかし沖縄人民はこれを峻拒し、「平和な島」を希求し日米帝国主義の差別軍事支配からの解放=沖縄解放闘争を「島ぐるみ」でたたかっている。帝国主義打倒の内実をはらんだ反戦・反帝闘争として、「本土」労働者階級人民は断固として沖縄人民とともに決起しなければならない。
 キャンプ・シュワブゲート前では、毎日工事強行に抗議し工事車両に対する座り込みが、機動隊、米軍警備員と対峙しながら、粘り強くたたかい抜かれている。海上でも抗議監視活動が取り組まれている。
 埋め立て工事再開を見据え、警察権力の弾圧は続いている。四月六日には、キャンプ・シュワブゲート前で抗議行動をしていた女性二名が公務執行妨害や傷害容疑で逮捕されている。抗議行動に対する暴力的弾圧を許すことはできない。
 三月二十五日のキャンプ・シュワブゲート前の集会にはじめて参加した翁長知事は、「撤回を必ずやる」と表明し、あらゆる権限・手段を駆使して埋め立て工事を止めるためにたたかうことを決意している。
 全国で、辺野古新基地建設阻止! 埋め立て工事の強行を許さないたたかいに立ち上がろう! 地域・職場・学園から辺野古現地への派遣を組織しよう! 五月沖縄闘争をたたかおう!

  ●4章 原発再稼働阻止!

 安倍政権は、電力資本・規制委員会と一体となって、原発の再稼働を次々と強行し、「原発ゼロ」を要求する労働者人民の反原発運動を鎮圧し、原子力産業の再建と核武装能力を維持しようとしている。現在、中国電力・伊方原発三号機、九州電力・川内原発三・四号機の再稼働が強行され、仮処分判決で停止中の高浜原発三・四号機も大阪高裁不当判決によって五月には再稼働しようとしている。九州電力・玄海三・四号機もすでに規制委員会の審査に合格しており、再稼働の準備が進んでいる。
 司法は、画期的な大飯原発差し止め判決や高浜原発停止仮処分判決をたたきつぶし、全体としては福島第一原発の事故から何も学ぶことなく、再稼働に荷担している。
 高浜原発、玄海原発の再稼働を許さない現地闘争に立ち上がろう。多くの人民とともに原発を包囲し、再稼働阻止の行動に立ち上がろう。
 福島第一原発事故は、六年たった現在でもまったく収束の目処(めど)が立っていない。凍土壁は失敗し、地下水の流入は続き、汚染水は増え続けている。海への汚染水の流出も続いている。
 メルトダウンで溶け落ちた燃料デブリの取り出しの目処もまったく立たない状況だ。損傷が一番少ない二号機でも、人間が即死するほどの高線量の放射能があり、調査のために投入したロボットもうまく動かすことができず、デブリの場所すら特定できていない。
 安倍政権は、福島原発事故の収束などまったく展望できない状況にありながら、避難指示を解除し、自主避難者の支援を打ち切り、避難民に帰還を強制している。福島の欺瞞的な復興を打ち上げ、大事故の収束をキャンペーンするためだ。しかし被曝を恐れ、生活再建の目処もない故郷に帰ることができない住民が大半だ。政府は欺瞞的復興のキャンペーンのなかで、福島そのものを切り捨てようとしている。再稼働と一体の福島の切り捨てを絶対に許してはならない。

  ●5章 森友学園問題弾劾! 民族排外主義教育を許すな

 森友学園問題の発覚によって、安倍政治と「日本会議」=極右排外主義勢力との癒着構造、幼稚園で教育勅語を唱和させる異様な「教育」がまさに安倍が理想とする民族排外主義に貫かれた学校教育なのだ、ということが暴露された。
 森友学園にかかわる重大な疑惑を徹底的糾弾していかなくてはならない。評価額九億五千六百万円の国有地が、ゴミや廃材などの埋蔵物の撤去費用などとして八億円以上値引きされ一億三千四百万円で売却され、しかもその一億三千四百万円は十年の分割払いというのだ。通常ではありえない破格の土地取引がなぜ行なわれたのか?
 これまで幼稚園しか運営してこなかった学校法人森友学園のために、大阪府が私立小学校の設置認可基準の緩和に応じた経緯も不透明だ。通常ありえない土地取引や小学校認可は、安倍昭恵が名誉校長であり、安倍の信奉者にして大阪の「日本会議」幹部として民族排外主義教育の実践者である籠池泰典が理事長を務めるから、財務省・大阪府が「忖度」した結果なのだ。
 安倍政権の下で、民族排外主義勢力が跳梁跋扈し官僚・政界に取り入り、社会全体に拡大を図っている。森友学園問題は、その氷山の一角が露呈したに過ぎない。安倍政権の尖兵として中国・韓国・共和国への排外主義扇動と差別攻撃・襲撃を担う民族排外主義勢力―日本会議を社会的に解体しよう。



 

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