1490号(2016年10月5日) 政治主張 |
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9・16沖縄差別判決弾劾! 高江暴力工事やめろ! 安倍の反動攻勢をうち破れ 市東さんの農地を奪うな 南スーダン派兵阻止! 全国でたたかいぬいている同志・友人の皆さん! 安倍政権による問答無用の基地建設の強行が、沖縄の辺野古と高江で続いている。辺野古では現在工事は中断しているが、安倍政権は辺野古陸上部での工事再開の機会を虎視眈々と狙っている。高江では、オスプレイのヘリパッド建設工事が強行され、全国から動員された警察権力―機動隊を前面に、沖縄をはじめとするたたかう人民を暴力的に強制排除し工事を進めている。不当逮捕も後を絶たない。 そして、九月十六日福岡高裁那覇支部は、翁長知事による辺野古埋め立て承認取り消しは「違法」とする反動判決を出した。裁判長多見谷は、普天間基地の危険性除去のためには辺野古に移設するほかない、と安倍政権の主張を丸のみして判断した。軍事基地の被害に日々苦しむ沖縄人民を愚弄する司法の反動判決を徹底的に弾劾する。そして、反動判決に先立ち沖縄北方担当相鶴保は、「違法確認訴訟」について「早く片付けてほしい」と言い放った。沖縄人民の怒りと苦しみの現実に目をそむける鶴保の暴言を徹底弾劾する。 われわれは、たたかう沖縄人民と固く連帯し、辺野古・高江現地のたたかいを攻防の軸として、安倍政権の沖縄差別・弾圧攻撃を断固粉砕しよう。沖縄―「本土」を貫き、高江ヘリパッド建設・辺野古新基地建設を実力で阻止しよう。 今秋、日帝―安倍政権を打倒すべく、各地で全人民政治闘争を一層前進させていこう。 ●第1章 激化する沖縄差別軍事支配 安倍政権は七月参院選以降、高江での米軍ヘリパッド建設工事を強行している。これまで全国から警察権力―機動隊を大量動員し、ヘリパッド建設に抗議する人民に対して暴力的に弾圧してきた。 九月十三日沖縄防衛局は、東村高江にとうとう自衛隊―軍隊を投入した。自衛隊のCH47輸送ヘリ二機による重機の輸送が始まった。ヘリは陸上自衛隊木更津駐屯地の中央即応集団第一ヘリコプター団所属だ。輸送はすでに三回にわたり四トントラックやキャタピラのついた作業用車両を高江の米軍北部訓練場G、H地区に運んだ。N1メインゲート内から重機をつった状態で上空を輸送するという暴挙である。軍事基地建設のためには人民の安全や生命などまったく意に介さないという安倍政権の本質がここに現れている。 九月十五日にはヘリパッド建設の抗議行動に対し「車両の通行を妨げた」と言いがかりをつけ、「往来妨害容疑」で二名を逮捕した(のち九月十七日に釈放)。微罪をデッチ上げて身柄を拘束し、抗議行動の萎縮を狙った攻撃だ。 九月十九日にはN1メインゲート入口で建設資材を運んだ車両の搬入を阻止するため「沖縄の財産を売り渡すな」とたちあがった隊列に対し、その二十人以上が機動隊によって暴力的に排除された。沖縄人民の「もうこれ以上基地は要らない」という心底からの思いと行動を踏みにじり、国家権力を総動員して強権的にヘリパッド建設を推し進める安倍政権を絶対に許してはならない。 辺野古新基地建設に対し、安倍政権は七月二十二日、辺野古埋め立て承認取り消しの是正指示に応じない翁長知事に対して「違法確認訴訟」を提訴するという暴挙を行った。国が知事を提訴した「不作為違法確認訴訟」は八月十九日に結審した。九月十六日、福岡高裁那覇支部は国の請求を認め、翁長知事による承認取り消しは「違法」とする判決を出した。 この判決において福岡高裁は、軍事面では国の主張を受け入れ、米海兵隊の一体的運用の必要性を認めて「県」外移設の可能性を否定し、米軍普天間基地の危険性除去のためには辺野古に移設するほかない、と安倍政権の意をくむ判断をした。 今回の高裁裁判長は、千葉地裁裁判長時代に三里塚・市東さんの農地強奪判決を出した多見谷であり、また法務省訟務局長の定塚である。多見谷は「充実した審理」を求めた翁長知事の意見陳述を無視するかのように、稲嶺進名護市長ら八人の証人申請をすべて却下した。この裁判ははじめから結論ありきだったといえる。沖縄人民の怒りをふみにじる今回の反動判決を、われわれは徹底的に弾劾する。 福岡高裁那覇支部の反動判決が出された九月十六日の夜、衆議院第二議員会館前には怒りに燃える人民が結集した。「不当判決弾劾」「辺野古新基地建設許すな」と怒りの声を安倍政権に叩きつけた。 翌十七日沖縄の高江現地においてはN1地区表側出入口で抗議集会が開かれた。集会参加者は福岡高裁の反動判決に対し「政府が三権で襲いかかってきても、わたしたちはひるまない」とたたかう決意を述べた。 戦争法強行採決から一年を迎えた九月十九日には、全国から結集した二万三千人が国会正門前に座り込み、「戦争法廃止」「沖縄の新基地建設を許さないぞ」と怒りのシュプレヒコールを国会に叩きつけた。 さらに九月二十八日には「日本政府による沖縄への弾圧を許さない集会」が日比谷野外音楽堂で取り組まれ、日帝―安倍政権の沖縄弾圧・基地建設強行に対する怒りを首都中枢にとどろかせた。 基地機能を強化した新たな巨大軍事基地建設をもくろむ日米帝国主義に対し、沖縄人民の差別軍事支配からの解放をかけた歴史的なたたかいが日々展開されている。それはまた日米帝国主義の軍事拠点を打ち砕いていくたたかいでもあり、労働者階級人民にとっても帝国主義支配の打倒のために不可分のたたかいである。 この安倍政権の攻撃と弾圧が強まる中、九月二十二日には在沖海兵隊の攻撃機AV8ハリアが、沖縄島東の海上に墜落するという事故が起きた。沖縄人民の憤怒はさらに強まっている。この怒りが、「全基地撤去」へと高まるのは必然である。 われわれは「海兵隊撤退」「全基地撤去」をハッキリと掲げた沖縄人民のたたかいと固く結合し、高江ヘリパッド工事阻止、辺野古新基地建設阻止を全力でたたかおう。沖縄―「本土」を貫き、日米帝国主義の軍事拠点を打ち砕くたたかいを全国の地域、職場、学園で大胆に展開していこう。 ●第2章 改憲を企図する安倍政権の反動攻勢 戦争法の強行採決から一年、日帝―安倍政権は戦争法の実働化にいよいよ本格的に動き出した。安倍は八月三日に内閣改造を行い、第三次安倍再改造政権を発足させた。 今回の内閣改造の狙いは、憲法の改悪と「戦争する国」の実現である。そのことは、十人の大臣を入れ替えた内閣の陣容をみれば明らかである。新・再入閣の十人のうち、法相金田、文科相松野、農水相山本、経産相世耕、環境相山本、防衛相稲田、復興相今村、地方創生相山本の八人が「日本会議議連」、この八人から地方創生相山本を除く七人と国家公安相松本、沖縄北方担当相鶴保の九人が「神道議連」、この九人から文科相松野を除く八人が「靖国議連」、そして、松野・山本有二・世耕・稲田・今村・松本の六人が「創生日本」に加盟している。新・再入閣の十人全員がいずれかの極右議連に複数加盟していることからみても、歴史歪曲主義者・極右政治家の集団といえる。 とくに、防衛相稲田の言動ははっきり捉えておかなくてはならない。 日帝―安倍は、昨年九月十九日に強行採決で「成立」させた戦争法をこの秋にも発動させ、自衛隊の南スーダン派兵を強行しようとしている。南スーダンでは現在政府軍と反政府勢力との武力衝突が続いており、武器使用を伴う「駆けつけ警護」「宿営地共同防護」などで自衛隊員が実際に武器を持って人民を虐殺する可能性が極めて高い。 安倍は、戦後はじめて戦闘による殺人を行う自衛隊の最高責任者、そして憲法改悪を先導する役割を、弁護士出身の極右政治家・稲田朋美に担わせるのが最適だと判断したのだ。日帝―安倍政権による反動攻勢―侵略反革命戦争攻撃の激化を絶対に許してはならない。 日帝―安倍政権はあらためて「共謀罪」新設をもくろんでいる。二〇一五年十一月十三日、フランス・パリの劇場やカフェで大規模な銃撃・殺害事件が発生した。この事件を受けて、同年十一月十七日から自民党の副総裁・幹事長・国家公安委員長らが、「テロ対策」の一環として「共謀罪」を創設する法案の早期国会提出を示唆した。その後、官房長官、副長官や法相は法案提出を検討してきたが、人民の反対闘争の高揚により、通常国会での成立は粉砕されてきた。 ところが、今年八月に入り安倍政権はいったん廃案となった「共謀罪」について、適用の対象をしぼり構成要件を加えるなどという嘘八百をならべたてて新たな法案をまとめた。その内容は、二〇二〇年の東京五輪や「テロ対策」を前面に出す形で、罪名を「テロ等組織犯罪準備罪」と変え、国会への法案提出をもくろむというものだ。 九月臨時国会での法案提出は見送られたが、労働者階級人民の階級闘争高揚に直面して安倍政権はなんとしても人民のたたかいを叩きつぶしたいというのが本音だ。 差別排外主義の激化そして戦争国家化の動きと一体となった「共謀罪」新設を、労働者階級人民の結集した力で断固阻止しよう。 日帝―安倍政権は川内原発に続いて八月十二日伊方原発の再稼動を強行した。それだけではなく、玄海・高浜・柏崎刈羽など今停止している各地原発の再稼動を虎視眈々と狙っている。上関原発建設策動も決して止んだわけではない。八月二十一日には、反原発運動の砦ともいうべき経産省前テントに対する暴力的な強制撤去を強行した。 原発事故により取り返しのつかない放射能汚染地域にされてしまった福島においては、除染作業による一時的な線量低減を理由に、いま避難住民の帰還が強制されている。 われわれは電力、独占資本と一体となって原発再稼動の強行と反原発闘争の解体に突き進む安倍政権を絶対に許さない。原発立地現地をはじめ各地で反原発闘争を推進し、川内・伊方両原発の即時停止とさらなる再稼動を阻止するためにたたかおう。すべての核に反対し、反原発闘争を反戦・反基地闘争と固く結合して推し進めよう。 ●第3章 今秋期、安倍右翼反動政権の派兵―改憲攻撃をうち破れ 三里塚芝山連合空港反対同盟・市東孝雄さんに対する農地強奪攻撃が、国交省―空港会社―司法権力の手によってかけられようとしている。農地法裁判の最高裁段階にある。上告から一年が過ぎ、判決がいつ出てもおかしくない緊迫した状況になっている。 一方、空港間競争で追い詰められた成田空港会社は、その生き残りをかけてでたらめ極まりない「第三滑走路」建設計画にひた走っている。国交省―空港会社は、地元利権団体などを尖兵にした翼賛運動にすがりつき、新滑走路建設の強行をもくろんでいる。絶対に許してはならない。 三里塚闘争は今年五十周年を迎え、反対同盟は決意も新たに意気軒昂とたたかっている。療養中の北原鉱治事務局長は「安倍政権に危機感を持っている。市東さんの農地を死守しよう」と、病床から熱いメッセージを寄せている。市東孝雄さんは「空港を作るから出て行けという攻撃がかけられているが、それは絶対に許されない。天神峰で一日も長く農業を続け、安倍政権をひっくり返すようなたたかいを三里塚現地から作り上げよう」と、不退転の決意を明らかにしている。 強制執行を許さない闘争陣形を強固にし、市東さんの農地をなんとしても守り抜こう。農地死守―実力闘争の基本原則を貫き日々たたかう反対同盟とガッチリと連帯し、空港廃港までたたかいぬこう。安倍政権と対決する反帝拠点―三里塚へ、10・9全国から総決起しよう。 自衛隊最大の軍事パレード=観閲式が十月二十三日、自衛隊朝霞駐屯地で行われようとしている。安倍は最高司令官として「閲兵」し、自衛隊員に訓示を行うことになっている。 その訓示では、「中国脅威論」など民族排外主義をあおり、「大規模テロ」など緊急時に首相の強権発動により様々な権利侵害を可能とする改憲、「テロ組織など組織犯罪への対処」を理由とした「共謀罪」新設、といった政治的メッセージが込められることが予想される。また、観閲式では、すさまじい騒音被害をもたらす米軍機のデモ飛行など、米軍・自衛隊の一体化が誇示される。 そして、観閲式の直後には、「駆けつけ警護」任務を追加された自衛隊の南スーダン派兵が強行されようとしている。自衛隊の海外派兵と国軍化を正当化する自衛隊観閲式を断固粉砕しよう。戦争法の実働化―自衛隊の南スーダン派兵を実力で阻止するため、10・23朝霞現地に結集しよう。 今秋、戦争国家化を推し進める安倍右翼反動政権を打倒する全人民政治闘争を、一層前進させていこう。 |
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