1470号(2015年11月5日) 政治主張 |
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国交相の「効力停止」弾劾! 辺野古新基地建設阻止! 11月マニラAPEC反対! 反戦・反基地・国際連帯の推進を 日帝―安倍右翼反動政権は第三次改造内閣を発足させると同時に、「一億総活躍社会」なるものを掲げ、「アベノミクス第二ステージ」「新三本の矢」を打ち出した。経済政策を前面に出すことで戦争法制への労働者階級人民の怒りの矛先をかわそうとしている。しかし、その直後の辺野古「埋立承認」取り消しは、安倍の目論見を吹き飛ばした。だからこそ安倍は「法治国家」を自ら投げ捨ててでも取り消しを無効にし十一月埋め立て着手に躍起となっている。 まさしく、日米軍事同盟粉砕―侵略反革命戦争阻止の決戦の場である辺野古新基地建設阻止闘争に断固として決起していこう。岩国行動二〇一五の成功をかちとろう。戦争法制廃止の全人民政治闘争を反帝国際主義による反基地闘争で発展させていこう。第三次改造内閣を瓦解させ原発再稼働を阻止しよう。 ●第1章 辺野古埋立承認取り消し支持/沖縄防衛局は工事をやめろ 翁長知事は十月十三日、辺野古新基地建設予定地の「埋立承認」を取り消した。安倍政権―沖縄防衛局は辺野古新基地建設の工事を行なう法的根拠を失ったのだ。沖縄防衛局は直ちにボーリング調査をはじめとしたすべての作業を取りやめ、辺野古から撤退しろ。 この歴史を画する「埋立承認」取り消しを私たちは全面的に支持する。「埋立承認」取り消しをもって埋め立て阻止―辺野古新基地建設を断念させる沖縄人民のたたかいに結合し、沖縄―「本土」貫いて総力でたたかいぬく決意である。 大義は沖縄人民の側にある。名護市民―沖縄人民は、島ぐるみで辺野古新基地建設阻止に立ち上がり、翁長知事を支え、このたたかいを安倍政権との真っ向からの対決にまで押し上げてきた。 安倍政権が仲井真前知事を東京に呼び寄せて新基地建設を無理矢理「承認」させた事態とは、全く逆の政治構造を、沖縄人民が自ら選択して創り出してきた。これこそが民主主義であり、自己決定権の行使である。日帝の沖縄差別軍事支配を打破する、非和解的な、沖縄人民の団結として創造してきたのである。沖縄人民の自己決定権を行使するたたかいを支持し、沖縄―「本土」つらぬき、たたかいぬくことで推進していこう。 攻防の中心はあくまでも辺野古現地だ。九六年以来の辺野古新基地建設阻止闘争は、辺野古―名護の決起を軸にして進められてきた。島ぐるみ闘争となり、国会包囲行動となってきたが、このたたかいの中心は辺野古現地攻防である。「埋立承認」取り消しの大義をもって、すべての工事を完全に止めるたたかいが辺野古現地でたたかわれている。日帝―国家権力は全国から警察・機動隊を動員し座り込みを暴力的に排除・拘束し不当逮捕を繰り返している。また右翼の反革命襲撃も始まった。 今あらためて、辺野古現地への決起が問われている。沖縄をはじめ全国から辺野古現地に大結集し、同時に全国各地で辺野古支援の運動を強化して、安倍政権との総対決として、この攻防に勝利しよう。 そして、日米共同反革命―日帝の戦争突撃体制構築粉砕のたたかいとして総決起することだ。辺野古新基地建設阻止闘争は、日米軍事同盟の実体化を先行的に進めている沖縄の基地再編強化を阻むたたかいとしてある。日帝は宮古以西への自衛隊強化とともに沖縄島の米軍基地への共同演習・配備を強化してきているのだ。辺野古新基地建設もそうである。沖縄を戦場にさせない、中国・朝鮮民主主義人民共和国への戦争挑発を許さない反帝国際主義で勝利の展望を切り拓く決定的に重要なたたかいだ。戦争法制とのたたかいを辺野古新基地建設阻止闘争と結合させていこう。 ●第2章 戦争攻撃・生活破壊進める安倍第三次改造内閣打倒! 戦争法制を強行可決した安倍政権は十月七日、第三次安倍改造内閣を発足させた。麻生、菅、中谷、甘利など安倍の経済政策や戦争法制成立を執行してきた主要閣僚を留任させた。集団的自衛権行使=侵略反革命戦争、アベノミクス=貧困と格差の拡大を、さらに推進していく内閣である。 安倍は新内閣の発足にあたって、「一億総活躍社会」を掲げ、「アベノミクス第二ステージ」「新三本の矢」などとはしゃぎまくった。 安倍はすでに「女性活躍社会」を掲げて、その結果は、女性の非正規労働者の比率が急激に高められた。同じことだ。「一億総活躍」を掲げて、女性も老人も若者も、徹底的に搾取しぬく社会制度に転換していこうとしていることは間違いない。 そもそも、「アベノミクス第一ステージ」である異次元金融緩和、放漫なばら撒き財政政策、労働条件を悪化させた雇用政策とTPPを軸にした「成長戦略」で、安倍が公約していたデフレからの脱却はできなかった。一方で、労働者人民の生活は困窮を極めてきた。一部の企業が儲かっただけだ。「新三本の矢」が労働者人民の生活を向上させる展望など全くない。儲かっている一部の企業のおこぼれにすがり寄っている一部の労働者貴族を巻き込み、圧倒的多数の労働者人民を分断していくことで、「第一ステージ」の結果を総括せず幻想をふりまき続け、現実とかけ離れていようとも、とにもかくにも前へと走らせることで、何とか今の政治状況を維持し来年の参院選に勝利して、改憲へと踏み込もうとしているのだ。 来年の参院選目当てで政治から経済へというだけの、アベノミクスのペテンを許してはならない。戦争法制廃止―安倍政権打倒のたたかいを、改めて強化しよう。 新閣僚人事には、安倍の反動政策のはっきりとした意図が貫かれている。 沖縄・北方担当相の島尻安伊子は、オール沖縄のたたかいをつぶす反革命の先兵である。そもそも島尻は民主党の那覇市議会議員であったが自民に鞍替えして参議院議員となり、前回二〇〇九年の参院選では「天間基地の県外移設」公約にして再選した。それが、オール沖縄を分断するための自民党本部からの圧力に早々と屈服しただけでなく、抵抗する国会議員にまでも屈服を迫り、頭目石破の背後にうなだれて登場した沖縄自民党の国会議員の一人であった。それから、ことあるごとに辺野古容認の沖縄選出議員としてオール沖縄のたたかいに唾してきたのである。 この島尻を沖縄・北方相にしたということは、オール沖縄を分断して解体を目論み、その「成果」で参院選挙での再選を果たそうとしているのは明白だ。沖縄・北方担当相が所管する沖縄への振興予算編成を前にして、恫喝と懐柔で翁長知事を屈服させ、同時に振興策にあやかりたい市町村の首長や経済界に至るまで恫喝と懐柔で翁長知事をはじめ翁長「県」政にくみする保守層への敵対を組織しようとしているのだ。公職選挙法違反を問題にされている島尻を徹底追及し辞任に追い込もう。 また、経産相の林幹雄は千葉十区選出の衆議院議員(二階派)で、二階俊博とともに「自民党成田国際空港推進議員連盟」を先頭で進めてきた輩だ。成田第三滑走路推進、成田空港二十四時間化の急先鋒である。また林は十月十五日に川内原発二号機を再稼働させ、続いて伊方原発の再稼働を推し進めている原発再稼働の先兵でもある。十月十二日、経産相就任後初めて東京電力福島第一原発を視察した際には「東電が(福島第二原発の再稼働の是非を)決めていくのではないか」とうそぶき、その後の「福島第二原発も廃炉にするように」という福島県知事の要請は無視しているのだ。 この林に、法務相の岩城光英、復興相の高木毅、一億総活躍相の加藤勝信は、天皇制を賛美し侵略戦争を美化する、神社本庁が母体の「神道政治連盟国会議員懇談会」(安倍が現会長だ)に所属している。さらに林と加藤と島尻は「日本会議国会議員懇談会」に所属しているのだ。中でも加藤は第一次、第二次と安倍政権の側近で、百田尚樹らが言論封殺を展開した自民党「文化芸術懇話会」の会合に出席していた輩だ。 つまり、安倍ら二十閣僚のうち十七閣僚が「神道政治連盟国会議員懇談会」に、十二閣僚が「日本会議国会議員懇談会」に所属している。さらに「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」も含めると、公明党の閣僚以外は全員、この三つの議員連盟のいずれかに所属しているのだ。まさに靖国賛美一色の内閣だ。秋季例大祭に合わせ、十月十八日に岩木と高市が、二十日に加藤が靖国神社を参拝し、安倍も十七日に「内閣総理大臣 安倍晋三」名で供物を奉納した。 改憲、原発再稼働を進める第三次改造内閣を徹底追及し、安倍右翼反動政権を打倒しよう。 ●第3章 プロレタリア国際主義貫き11月階級攻防を闘い抜こう 今夏の戦争法制反対闘争をうけ、全人民の怒りを集中し、安倍政権打倒のたたかいをさらに進めよう。戦争法制廃止を掲げて反戦闘争、反基地闘争、反原発闘争を闘いぬこう。 まず、第一に、辺野古新基地建設工事を絶対に止めるたたかいだ。 翁長知事が辺野古「埋立承認」を取り消した翌日の十月十四日にも、日帝・防衛省は、国交相へ不服審査請求と取り消しの効力一時停止を申し立てた。防衛省は「埋立承認」取り消しを「違法だ」とした上で、普天間基地の固定化や日米同盟に悪影響を与える可能性を挙げ、執行停止に関しては「緊急の必要が明らかに認められる」としている。 何という権力の乱用であり、言い回しである。行政不服審査法という、私人(個人や事業者)が行政に対しの救済措置としてある法律を悪用して、国の機関である沖縄防衛局を私人にして国の機関である国交相に救済を求めるという脱法行為をし、申し立てた理由も何の根拠も示せないデタラメで、支配権力の利害を押しつけるものだ。まさしく、国家とは何か、立ちあがった沖縄人民への差別・抑圧を強める日本帝国主義・国家権力の姿をさらけ出しているのである。 今後、日帝―安倍政権は十月三十日までに国交相による「埋立承認」取り消しの効力の一時停止を決定し(十月二十日現在)、十一月にも埋立て本体工事に突き進もうとしている。しかし辺野古現地では、翁長知事の取り消し決定以降、違法工事をさせないと断固としてたたかいぬいている。沖縄人民ともに辺野古現地に決起しよう。沖縄―「本土」貫き全国で立ちあがろう。 第二には 十一月マニラAPEC反対闘争に決起することだ。 十一月十八日・十九日に開催される首脳会合に対してILPS(国際民衆闘争同盟)が呼びかける、APECに反対する民衆キャラバンに結集しよう。日本からの派遣を決定しているアジア共同行動日本連をはじめ、アジア太平洋地域の人民の共同闘争としてかちとられる。断固として推し進めていこう。 第三には、十一月岩国国際集会への総結集をかちとろう。 岩国基地の自衛隊機と米軍機の夜間・早朝の飛行差し止めを求めた訴訟「空の裁判」で、十月十五日に出た地裁判決は、自衛隊機と米軍機の飛行差し止めのいずれも退けた。自衛隊機の夜間飛行差し止めを認めた厚木での判決より後退である。厚木基地の機能とは違った、機能強化される岩国基地の拠点としての重要度が見られる。岩国市民の粘り強いたたかいに結びつき、十一月岩国行動の成功をかちとろう。 十一月、反帝国際主義で辺野古・岩国をはじめとする全国の反基地闘争を推し進め、戦争法制廃止、原発再稼働阻止をたたかいぬき安倍政権打倒へと進撃していこう。 |
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