1440号(2014年6月20日) 政治主張 |
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改憲―戦争突撃の安倍打倒 辺野古、岩国、経ヶ岬基地建設阻止 「残業代ゼロ」制度を許すな! 福島第一原発の事故により、多くの人びとが命を落とし、故郷を失った。価値観を一変させる事件であった。痛苦な反省から民主党政権は原発ゼロを方針とした。二〇一二年政権に返り咲いた安倍は、核武装の野望を秘め、原発再稼動、新設、輸出を進めている。放射能汚染水たれ流しを隠蔽して、オリンピック東京招致を推進した。川内原発を手始めに、原発を再稼動させるつもりだ。だがこれまで二百五十日以上にわたり、原発の稼動なしで電力は足りている。原発再稼働を阻止しよう。このまま全原発を廃炉にしよう。 安倍右翼反動政権は、集団的自衛権の合憲化に突き進んでいる。戦争放棄を定めた憲法の根本原則を否定するものだ。正面から改憲せず解釈を変更し、なしくずしで改憲を狙う安倍を弾劾する。また三里塚では反対同盟・市東さんが、農地法を使って農地を奪おうとする成田空港会社(NAA)と裁判を闘っている。6・25控訴審闘争に決起し、農地強奪を阻止しよう。辺野古ではボーリング阻止行動がたたかわれている。新基地建設阻止、オスプレイ撤去を掲げ、沖縄人民とともに闘おう。 ●第一章 安倍の原発政策弾劾、再稼働を阻止しよう 五月二十一日、関西電力大飯原発三、四号機(福井県おおい町)をめぐり、住民らが関電に再稼動差し止めを求めた訴訟の判決が福井地裁(樋口英明裁判長)であった。福島原発事故後、原発の運転差し止めを求めた訴訟の判決は初めてだった。原発の再稼動を認めないという画期的な判決だった。 判決は、大飯原発の冷却機能、使用済み核燃料の保管方法について、地震の際の対策が不十分であると指摘した。また、想定を超える大地震が襲う可能性を指摘した。福島原発事故によって、十五万人もの住民が避難生活を余儀なくされ、避難の過程で入院患者ら少なくとも六十人が命を失った。大飯原発の再稼動は、二百五十キロメートル圏内の住民の人格権(個人の生命、身体、精神及び生活に関する権利の総体)への具体的な侵害につながるとした。 関西電力が、裁判の中で「原発の稼動が電力供給の安定性、コスト低減につながる。二酸化炭素の排出を削減できる。原発の運転停止により国富が流出する」と主張したことに対し、「多数の人の生存そのものに関わる権利と電気代の高い低いの問題等を並べて論じることは法的に許されないと考える」「原発停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、国富の流出や喪失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻せなくなることが国富の喪失だと当裁判所は考える」「ひとたび深刻な事故が起こった場合の環境汚染はすさまじい。福島原発事故は我が国始まって以来最大の公害、環境汚染であることに照らすと、環境問題を原発の運転継続の根拠とするのは甚だしい筋違いだ」と、命を第一義とした判断を示した。再稼動に向けた審査を進める規制委員会に対しても、基準の抜本的な見直しを求めた。 これは、反原発闘争に立ち上がった人民が普通に感じ、憤り、主張してきたことである。圧倒的な人民の結集―闘いが、日本国内においても大きく世論を変えてきた結果であるだろう。樋口判決は、大飯原発三、四号機のみならず、全国の原発全てに当てはまる。各地で闘われる原発差し止め裁判においても、樋口判決を踏まえた判断を求めるものである。 国、電力各社は判決を受け入れ、再稼動をやめなければならない。 しかし菅官房長官は、原子力規制委員会が安全性を確認した原発を再稼動させる政府の方針について「全く変わらない」と説明した。 関西電力も、「速やかに控訴手続きをする」とコメントした。名古屋高裁金沢支部において控訴審が始まる。「福井から原発を止める裁判の会」を支持し、闘おう。 五月二十七日、安倍政権は、原子力規制委員五人のうち、二人を交代させる国会同意人事案を衆参の議員運営委員会理事会に示した。元日本原子力学会長の田中知東大教授(原子力工学)を新たに任命し、審査が厳しいとして業界から批判のある島崎邦彦委員(地震学)を退任させる。元国連事務次長の大島賢三委員も退任、新体制では委員五人のうち四人が原子力・放射線の専門になる。規制委員は、直近三年間の業界団体役員を除くというルールがあるが、田中氏は二〇一〇~一二年にかけて業界団体「日本原子力産業協会」の理事を務めていた。原発事故後、当時の民主党政権が立ち上げたエネルギー政策議論に参加し、原発の維持を訴えた。中立、公正を保てない田中氏の就任に反対する。審査のスピードを上げ、再稼動を急ぐ安倍政権を弾劾する。 週刊『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)掲載の『美味しんぼ』(四月二十八日、五月十二日発売号)は、原発事故後の福島をテーマにしたものだ。主人公の新聞記者たちが、ひどい疲れと原因不明の鼻血が数日間続くと訴えるシーンが描かれた。これに対し、福島県、双葉町、菅官房長官、石原環境相、首相などが抗議、批判した。石原環境相は「専門家からは福島第一原発の事故による被ばくと鼻血との因果関係はないと評価が出ている。風評被害を引き起こすようなことがあってはならないと思う」。首相は、「政府としては、根拠のない風評を払拭していくためにも、しっかりと正確な情報をわかりやすく提供していく」と述べた。作者の取材を受けた井戸川双葉町前町長は五月十日、フェイスブックに「環境省の過剰な反応は、彼らの『福島は安心』キャンペーンの嘘がバレることを躍起になって否定しているからだ。県は、帰還させるのではなく県民を避難させるべきだ。県は、県民の損害賠償請求を妨害するのをやめよ」と書いた。 政府の批判内容は、福島原発事故の被害総体をあいまいにしようとしているが、小児甲状腺癌の増加は事実である。放射能によるものとうたがわれる。正確には今後の調査によって明らかにするべきものであるが、放射能起因の可能性が大きいことから、子どもの避難の権利が認められるべきだ。ふくしま集団疎開裁判、福島原発告訴団、経産省前テントを支持し、たたかおう。 福島原発事故は、汚染水が増え続け、汚染水漏れが続き、収束していない。作業に従事する被曝労働者と連帯し、たたかおう。 安倍政権が最初に再稼動をもくろむ川内原発について、審査の最終局面になったが、火山学者は、原発周辺の火山の噴火で火砕流が原発を襲う可能性を指摘した。原発の運転期間中に、破局的な噴火が起こらないとはいえないと言い、原子力規制委員長の「噴火の前兆が数年前に分かることが望ましい」という主張に対し「予知できない」と否定した。川内原発は立地不適当であり、廃炉にするべきだ。 六月二日、北海道や九州で原発の差し止め訴訟を起こしている原告らが東京で記者会見を開き、「脱原発原告団全国連絡会」の結成を発表した。十月に全国大会を開く予定で、原発再稼動の方針を崩さない政府に対して、全国的な反原発のうねりを作ることを目指す。 二〇一一年五月、政府事故調査・検証委員会が福島第一原発所長、故・吉田昌郎氏をはじめ七百七十二人から聞き取りをした調書の内容を朝日新聞が報道した。その内容からは、東電の指揮命令系統が崩壊していたことがわかる。政府が調書を非公開にしていることに対し、東電株主代表訴訟の原告らが、公開を求め東京地裁に行政訴訟を起こす。福島原発事故の教訓をつかむために公開が必要だ。情報を隠して再稼動を急ぐ安倍政権の原発政策に反対する。福島の人々と連帯し、全ての原発の廃炉をかちとろう。 ●第二章 アジア人民と連帯し、集団的自衛権「合憲」化阻止 日本は、かつてアジア侵略戦争を起こし、原爆を投下された。二千万の命を奪い、三百万の命を失った。その反省の上に、国民主権、戦争放棄、基本的人権の尊重をうたう憲法を選び取った。 憲法九条は、再び軍隊を持たず、紛争の解決のために武力を使わないという理想を掲げている。憲法は、為政者の権力濫用を縛るものであり、国民に対して、民主主義を発展させるよう努力することを求めている。 安倍首相をはじめとした反動派は、戦勝国からの押し付けだと言いなし、九条をなくすことを宿願としている。国際情勢の変化(米軍の影響力の低下、中国の台頭など)から、集団的自衛権の行使が必要だと主張する。安倍政権は昨年、憲法九六条から改憲に手を付けようとした。国会議員の三分の二以上の賛成による発議という条件を、過半数の賛成に変更しようというものだ。憲法は最高法規であり、支配者の都合でころころ変えられないようになっている。政権は過半数の議席を持っていることが多く、改憲が容易になってしまう。世論は反対し、国会議員の多くも「安直なやり方だ」と反対し、断念した。そこで今度は、憲法解釈を変更し、集団的自衛権の行使は九条の中に含まれると閣議決定しようとしている。集団的自衛権は、日本が攻撃を受けていないのに「他国の防衛」を理由に海外で武力を行使するのであり、明確に違憲である。 安倍は仮想敵国として明らかに中国を想定している。だが紛争を避けるためには、敵視ではなく対話がもっとも有効だ。靖国参拝をやめるべきだ。集団的自衛権の行使は抑止力だと言うが、九条は武力による威嚇を禁止している。安倍は憲法を守らなければならない。 自民党副総裁の高村は、五九年の「砂川事件」の最高裁判決を引き合いに、必要最小限度の集団的自衛権の行使は許されるとする「限定容認論」を主張した。最高裁の判決は、「わが国が、自国の平和と安全とを維持しその存立を全うするために必要な自衛のための措置を執り得ることは、国家固有の権能の行使であって、憲法は何らこれを禁止するものではない」というが、これは集団的自衛権のことではない。またこの最高裁判決は、不公平なものであったことが判明した。元被告人ら四名が確定有罪判決は誤判であるとして、免訴判決を求めて六月十七日、再審請求を行った。砂川判決をひきあいに出すことはまったく間違っている。一審の伊達判決では、「米軍駐留を認めることは政府の戦力保持にあたり、憲法九条に違反する」との判断を示し、被告七人全員に無罪を言い渡した。まさにその通りであり、米軍の総撤収を求め、闘おう。 安倍の家庭教師集団安保法制懇は五月十五日、憲法解釈を変更し、集団的自衛権の行使を求める報告書を提出した。安保法制懇について、北岡伸一座長代理が「首相の私的懇談会だから、そもそも正統性はない」と開き直った。委員は十四名いたが、報告書作成は今年一月以降、北岡伸一ら一部の委員で首相の意向を受けながら水面下で文言を詰めた。他の委員は「前回は委員が自由に議論して報告書を作った。今回は官僚が仕切っていた」と不満を述べた。安保法制懇は当初、集団的自衛権行使の全面解禁をめざしたが、首相側が行使を必要最小限に限る「限定容認論」を持ち出すと、報告書の内容もその方向に変わるなど迷走した。安倍の主張に少しでも説得力を持たせるためのお飾りでしかない。 この報告書をもとに、安倍首相が会見し「基本的方向性」を説明した。憲法解釈の変更を閣議決定し、必要な法案を国会に出していくという。現在の憲法解釈では、紛争中の外国から避難する邦人を乗せた米輸送艦を自衛隊が守ることはできないことを具体例に挙げ、「国民の命を守る」というフレーズを多用して情緒に訴えかけた。しかし、湾岸戦争を含めて、これまで紛争国から「米国の船」で避難した事例は一度もない。「領域外での米艦防護」の必要性によって集団的自衛権の行使容認を合理化しようとするあまり、現実性のない想定になった。朝鮮民主主義人民共和国が発射したミサイルを打ち落とすためとか、戦闘中の機雷除去を可能にするためなどというのも、荒唐無稽な空想にすぎない。他国でPKO活動中の民間NGOやPKO要員が武装集団などに襲われる事例で、自衛隊員の武器使用基準を拡大することは、海外での武力行使になる。命をやりとりする戦闘に関わる危険性が増す。 報道陣の「衆院を解散して国民の信を問う考えはないか」との質問に対し、安倍は「演説で国民の生命を守ると申し上げた」とはぐらかし、はっきり答えなかった。ブルジョア民主主義の制度からしても、解散―総選挙を行わなければならない重大な政策転換である。安倍の政治手法は「立憲主義」にも反する。傲慢な安倍を許してはならない。 安倍は、「自衛隊が武力行使を目的として、湾岸戦争やイラク戦争での戦闘に参加するようなことは、これからも決してない」と言った。しかし二日後、幹事長の石破はテレビ番組で、国連の多国籍軍などによる「集団安全保障」について、「国連軍とか多国籍軍、その前段階のものができた時に日本だけは参加しませんということは、国民の意識が何年かたって変わった時、(方針が)変わるかもしれない」と述べた。将来、武力行使を伴う多国籍軍へ参加する可能性があるとの考えを示した。安倍の説明は国民に対する欺瞞である。参戦の実態を作り、明文改憲に持っていこうというのだ。 五月二十日、自民・公明両党の協議が始まった。政府は、集団的自衛権の行使とPKO、グレーゾーン事態(準有事)への対処の十五事例を示した。政府・自民党は、集団的自衛権行使を今国会中に認めさせたいとしている。自民党幹部は「グレーゾーンは米国と関係ない」と言い切ったが、斉藤隆・防衛省顧問は「グレーゾーンでも集団的自衛権の行使に関わる問題に必ず直面する」と話す。公明党に容認させるための隠蔽だ。 限定的にしてもいったん集団的自衛権の行使を認めれば、そんな制約はいずれ取り払って、侵略反革命戦争への参戦に突き進んでいくのは明らかだ。 われわれは反帝国際主義のもと、アジアの労働者人民と連帯し、日帝・安倍政権による戦争準備に反対する。安倍に戦争責任、戦後責任をとらせる。全人民的運動により、集団的自衛権「合憲」化を阻止しよう。辺野古新基地建設を阻止しよう。与那国島への陸自配備を阻止しよう。核武装を企図した原発再稼動を阻止しよう。 反基地闘争―反戦闘争の重要な環として、集団的自衛権「合憲」化阻止をたたかおう。 ●第三章 反対同盟とともに、6・25東京高裁へ 六月二十五日東京高裁において、市東さんの農地裁判控訴審第二回口頭弁論が開かれる。この日は、市東さんの弁護団の控訴理由の陳述(後半)が行われる。貝阿彌裁判長に対し、現地調査、証人調べを求める。反対同盟は、高裁を包囲する集会、デモを行い、貝阿彌裁判長による農地強奪を許さないたかいに立ち上がる。反対同盟の呼びかけに応え、東京高裁に結集し、たたかおう。 三年前の五月二十日、反対同盟は高裁において現闘本部裁判の判決闘争を闘った。仮執行宣言つきの不当判決を通告し逃走した井上裁判長に対して、弁護団は強制執行停止を求め、面会を求めた。しかし裁判長は会おうとせず、見守っていた五十名を不当弾圧した。この怒りを忘れず、市東さんの農地裁判控訴審を徹底的に闘いぬく。 暫定滑走路の誘導路が、市東さんの畑を避けて「への字」に曲がっている。〇二年ワールドカップ開催に合わせると称して軒先工事を進め、ついに暫定滑走路の供用を開始した。農家の上空四十メートルにジェット機を飛ばし、耐え難い騒音、落下物の恐怖を与えて叩き出そうとしている。NAAは「への字」の誘導路の直線化を狙い、市東さんの畑を奪うために〇八年、千葉地裁に提訴した。裁判では、昨年七月二十九日、農民・市東さんに死を宣告する判決が出された。一審・多見谷判決は、「①市東さんが求めた、千葉県知事の農地賃貸借解約許可処分を取り消せという請求を棄却、②市東さんが耕作する南台と天神峰の農地をNAAに明け渡せ、③天神峰の土地上の物件(作業場、ビニールハウス、離れなど)を収去せよ、④仮執行宣言は付けない」というもので、公正・公平の仮面すら振り捨てた不当反動判決だった。NAAが犯した農地法違反については、提訴時点では問題ないとして不問に付し、県知事の許可決定については「賃貸人による有利な解約申し入れを可能にするにとどまり、それ自体が賃借権消滅という法律効果を生じさせるものではない」から「権利を制限する不利益処分には当たらないから、告知聴聞の機会を与える規定がないとしても憲法二九条、三一条に違反するものではない」として、市東さんの主張を否定した。農地強奪訴訟という一連の攻撃をバラバラに切り刻んで、権力犯罪を隠そうとするものだった。市東さんはただちに控訴し、国策裁判を打ち破るたたかいいに立ち上がった。 三月二十六日、控訴審が始まった。市東さんが、意見陳述を行った。「小作人の同意のない農地売買は農地法に違反しており、無効だ。誇りをもって有機農法で畑を耕している。四百軒の消費者の命を支えている。農業をやめろと迫る多見谷判決は受け入れられない」。 対象の農地は市東さんの祖父・市太郎さんが開拓し、百年近くにわたって耕し続けられている。父・東市さんが戦地から帰還するのが遅くなったため、小作地のままで残ったものである。市東さんの耕作権が確実にある畑である。土地収用法で収用できない土地を農地法で取り上げることは許されない。 反対同盟は、貝阿彌裁判長あての新三万人署名運動を始めた。地裁・多見谷裁判長には一万二千筆の署名を提出し、NAAが求めた仮執行宣言(一審判決をもって強制収用を行うもの)を押し留めた。三万筆を達成し、農地強奪を許さない人民の意志を明らかにしよう。 反対同盟は、空港周辺地域であらためてオルグ活動「一斉行動」を開始した。定期的にニュースを発行し、住民と討論し、署名を呼びかけている。成田空港では二〇一二年からLCCの就航が本格化した。余裕のない運行計画を特徴とするLCCの要請で、国交省・NAAは、これまでの二十三時から六時の飛行禁止時間を、二十四時から五時までに縮小しようと、騒音地域で説明会を開いた。すべての会場で反対の声が多数であった。にもかかわらず、成田空港に関する四者協議会(国、千葉県、周辺九市町、NAA)は、二十三時台の飛行中止だけで合意し、十三年三月から運用が始まった。署名運動で周辺地域を歩いた際にも、騒音への怒りの声が寄せられる。新たな仲間も結集しつつある。国交省とNAAはあろうことか、空港の二十四時間化をもくろんでいる。絶対に許してはならない。 二〇一〇年十月羽田空港が再国際化し、三月三十日から発着回数が一・五倍の九万回へと増加した。成田の地盤沈下がますます進んでいる。危機感を深める千葉県・成田周辺の経済団体は四月三十日、「成田第三滑走路実現する会」を立ち上げ、運動を始めた。反対同盟は設立総会に対する弾劾行動を闘った。「実現する会」は空港内などで呼びかけ、三十万筆の署名を目指すという。予定地もまったく明らかにされていないが、用地買収を別として工期四年、工費千二百億円と報道された(日経新聞)。新たな滑走路を作るには数百ヘクタールの土地が必要で、膨大な数の農家の立ち退きが必要になる。騒音被害が拡大する。こんなでたらめな策動を許してはならない。 市東さん宅の近隣の成田市取香地区の空港拡張計画をめぐり、四月十四日成田市赤荻において、国交省が公聴会を開いた。NAA副社長や成田市議会議長など四人の公述人が賛成の立場で発言した。LCC専用ターミナルの駐機場にするという。反対する地主もいるそうだが、その土地を避けて工事を強行するのがNAAのやり方だ。市東さん宅がますます空港内に取り込まれる。際限ない空港の拡大を許してはならない。 五月十日読谷村で沖縄・三里塚集会が開かれた。今年も市東さんが現地入りし、反基地・反原発と空港反対の連帯の強化をかちとった。 反対同盟の呼びかけに応え、六月二十五日、東京高裁に総結集し、闘おう。集団的自衛権「合憲」化と原発再稼動の攻撃を粉砕し、アジア人民連帯の力で日帝―安倍政権を打ち倒そう。 |
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