1436号(2014年4月20日) 政治主張 |
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辺野古埋め立て阻止! 安倍政権打倒! 5月沖縄解放闘争に決起を 集団的自衛権「合憲」化攻撃粉砕! 京丹後Xバンドレーダー基地建設阻止! 全国で闘いぬいている同志・友人のみなさん! 昨年末の国家安全保障会議設置法と特定秘密保護法の成立を強行した安倍右翼反動政権は、一月から始まった通常国会においても、ますます戦争国家に向けた動きを強めている。 集団的自衛権は行使をできないとしてきた従来の政府解釈を閣議決定によって変更・「合憲」化し、実質的な九条の解体―改憲を狙っている。武器輸出三原則を解体し「防衛装備移転三原則」を策定し、武器輸出の大幅な拡大に踏み込んだ。原発政策も福島第一原発の事故収束の目処が立たず、避難と被曝の困難に苦悩する福島の窮状を放置し、再稼動と原発輸出、核燃料サイクル事業の継続へと転換している。資本の搾取を強め、労働者人民の貧困、労働法制の改悪をもたらすアベノミクスが強行されている。消費増税も強行した。辺野古新基地建設も沖縄人民の総意を無視して進めている。 安倍政権は、米軍と一体化した侵略反革命戦争のできる軍隊と国家体制の構築、新自由主義に基づく大資本大企業の搾取を強化する階級支配への転換を狙っているのだ。 安倍政権の支配は、労働者人民の貧困と民族排外主義の跋扈、侵略反革命戦争への突撃と動員をもたらす。国会における安定多数制圧を背景に、一切の批判に耳を傾けることもなく、新自由主義と戦争国家に遮二無二突き進む安倍政権であるが、労働者人民の怒りは蓄積し拡大している。アベノミクスによる景気浮揚策は行き詰まり、労働者人民の生活苦と貧困は拡大している。 われわれは安倍政権の打倒、反帝国際主義をかかげ、労働者人民の最先頭で闘いを牽引しなければならない。今春夏期、全党一丸となって集団的自衛権の「合憲」化粉砕、安倍政権打倒を闘おう! 原発再稼動を阻止しよう! 沖縄人民に連帯し、辺野古新基地建設を粉砕しよう! ●第一章 激化するウクライナ情勢、米・EUとロシアの対立 はじめに「新冷戦時代の到来」とも言われているウクライナをめぐる国際情勢を一瞥しておく。ロシアにとっては、ウクライナはロシア系住民も多く、クリミア半島にはセバストポリ黒海艦隊基地やカスピ海で産出された石油や天然ガスの積み出し港が存在し、経済的軍事的に重要な地域である。 昨年十一月、ヤヌコビッチ政権が、欧州連合(EU)との関係を強化する「連合協定」締結の準備を凍結すると表明したことを発火点に、反政府運動が拡大していった。事態は二月二十二日に大きく動いた。野党勢力によって大統領府や議会庁舎など政権中枢が制圧され、親露派のヤヌコビッチ大統領がキエフを脱出し政権は崩壊した。その直前の二月十八日~二十日にはデモ隊と治安部隊の衝突で八十人以上の死者が出ていた。この衝突の中で「右派セクター」といわれる極右勢力が治安部隊との武力衝突を先導した。 新たに成立したヤツェニュク暫定政権には、この「右派セクター」のほかにも極右勢力が入閣している。これに対抗してロシアは、三月十六日、クリミア自治共和国が実施した住民投票でロシアへの編入が圧倒的多数で支持されたことを受けて、クリミア自治共和国とセバストポリ特別市のロシア編入を行った。 現在このロシア編入をめぐり、米国・EU諸国とロシアとの対立が続いている。国連では住民投票無効決議が採択され、資産凍結・入国制限などの制裁合戦がエスカレートしている。今年六月に予定されていたソチG8首脳会議を米帝、欧州各帝はボイコットしG8からのロシア排除を行おうとしている。 ウクライナをめぐる米帝、欧州各帝とロシアの対立は、東欧への拡大を狙うEU・NATOとこの政治的軍事的圧力に対抗するロシアとの間のウクライナの支配をめぐる争いである。われわれにとって、ウクライナ内部での階級闘争や民族解放闘争の状況を把握できない現状で評価を下すことは困難だが、ロシアによるクリミア半島の編入・実効支配を認めることはできないし、米帝・欧州各帝による制裁を容認することもできない。 五月二十五日には大統領選が予定されている。親欧米派の政権が誕生すると見られているが、その後もロシア系住民との対立による国家解体の危機を内包しながら厳しい情勢が継続するだろう。 ●第2章 戦争国家に突き進む安倍政権の反人民的政策 安倍政権による戦争国家に向けた攻撃の中で、集団的自衛権の「合憲」化策動との対決が現在最重要の課題となっている。安倍政権は、今国会中に集団的自衛権の「合憲」化に公明党を引きずり込み、夏までに閣議決定を強行しようとしている。 安倍政権の集団的自衛権「合憲」化の論議は、まさにデタラメそのものだ。二月十二日の衆院予算委員会において「(憲法解釈)の最高責任者は私だ。政府答弁に私が責任を持って、そのうえで私たちは選挙で国民の審判を受ける。審判を受けるのは、内閣法制局長官ではない。私だ」と言い放った。 安倍政権の狙う憲法解釈の変更は、そもそも「解釈の変更」といったレベルの問題ではなく、自民党政権がこれまで行ってきた九条の平和主義、戦力の不保持、交戦権の否定の規定を空洞化させる解釈改憲を引き継ぎ、九条そのものを最後的に解体してしまうものだ。集団的自衛権の「合憲」化は、自衛隊をイラク侵略反革命戦争のイギリス軍のようにすることだ。 また選挙に勝った政権が、これまで歴代政権が積み重ねてきた議論をひっくり返し、憲法の解釈を勝手に変更することはブルジョア民主主義の枠内ですら許されることではない。憲法の「解釈の変更」ということは、法律論としてその妥当性が議論される問題では全くなく、国家がとるべき基本的な選択にかかわる問題だ。「国民の審判」というのなら正々堂々改憲の発議を国会で行い、そのうえで国民の審判を受ければいいのであって、「解釈の変更」という姑息かつ卑劣な手段を用いるべきではないのだ。 集団的的自衛権「合憲」化の手段もデタラメなら議論の内容もデタラメだ。ここでは安倍政権による集団的自衛権に係わる議論のなかで二つの詭弁を批判する。ひとつは、従来の政府解釈に対して安倍が批判を加える「国際法上保有、憲法上行使不可」という論理である。 著書「美しい国へ」のなかでは安倍は、「権利があっても行使できない―それは、財産はあるが、自分の自由にならない、というかつての禁治産者の規定に似ている」「権利を有していれば行使できると考える国際社会の通念のなかで、権利はあるが行使できない、とする論理が、はたしていつまで通用するのだろうか」と批判する。一見もっともらしく聞こえる批判だが、国会に参考人として呼ばれた国際法学者からは「権利を保持するということとそれから権利を行使するということ、権利を保持する能力と権利を行使する能力というのを峻別するというのは、法律学でいえばもう言わば常識」「法的に権利を持っているのに行使しないのは矛盾であるということには全くならない」「国際法上も、自分が本来、自国が本来持っている権利を自国の決断、判断によって拘束するということは十分ある得ることであって、国際法上持っている権利を日本が憲法上それを制約するということは法的に全くあり得ることで、それを矛盾と言うことの私は意味が全く理解できません」という指摘がなされている。 安倍によるこの手の議論はまだある。安倍は国会論議において、集団的自衛権に関する一九八一年五月鈴木善幸内閣の答弁書の記述「わが国が、国際法上、このような集団的自衛権を有していることは、主権国家である以上、当然であるが、憲法九条の下において許容されている自衛権の行使は、わが国を防衛するため必要最小限度にとどまるべきものと解しており、集団的自衛権を行使することは、その範囲を超えるものであって、憲法上許されないと考えている」を取り上げ、「『わが国を防衛するため必要最小限度の範囲にとどまるべきものである』、こういうふうにありますが、『範囲にとどまるべき』というのは、これは数量的な概念を示しているわけでありまして、絶対にだめだ、こう言っているわけではないわけであります。とすると、論理的にはこの範囲の中に入る集団的自衛権の行使というものが考えられるかどうか」といった論理を展開している。しかしここで述べられている「範囲にとどまるべき」という表現が「数量的な概念」などではないことは明らかで、まさに子供だましともいえる議論だ。こういったデタラメな議論は、当然にも批判されるが、安倍は無視するばかりだ。 まさに安倍はこのような論理を根拠に「いかなる場合が憲法で禁止されている集団的自衛権の行使に該当するか、個別具体的な例に即して検討してもらう」として二〇〇七年四月に私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(以下安保法制懇)を立ち上げ、集団的自衛権の「合憲」化に向けた策動を開始したのである。そして第二次政権では、内閣法制局長官を、集団的自衛権の解釈変更の正当性を主張する小松にすげ替え、「合憲」化を強行しようとしている。 公明党を引きずり込むために、集団的自衛権の限定容認論を持ち出してきている。その内容は、「自衛隊の活動を日本領域と公海に限定し、他国の領域には派遣を認めない」というものだ。すぐにばれるうそを堂々とつくあたりも、まさに子供だましの手段だ。とにかく明文改憲を回避し、集団的自衛権行使の「合憲」化の突破口を開き、ここから無制限の自衛隊海外派兵・日米一体化を強行する狙いだ。 辺野古新基地建設をめぐる動きが激しくなっている。安倍政権は、総力を挙げた仲井真知事の埋め立て容認の取り付けから名護市長選における基地受け入れ候補の当選によって、辺野古新基地建設を一気に進めようと策動したが、名護市民、沖縄人民の沖縄差別糾弾、自己解放闘争の闘いの前に大敗北を喫した。 しかし安倍政権はこの打撃を、さらに強硬な基地建設の推進、「新たな防衛計画の大綱」「中期防衛力整備計画」(二〇一四年~二〇一八年)に基づく琉球弧諸島における自衛隊の軍事展開能力の強化の打ち出しによって、沖縄人民の抵抗・沖縄解放闘争を解体しようとしている。領土防衛の下に、自衛隊の新たな配備・部隊の増強を強行するともに、米軍との一体化を進めている。沖縄全体を国境防衛の前線基地として強化している。現在、与那国島への陸自沿岸監視部隊の新基地建設が進められている。 沖縄防衛局は、名護市長選の二日後に、辺野古新基地建設のための埋め立てに係わる工事の入札の公告を強行した。まさに市長選の結果など関係なく基地建設を進める安倍政権の意思を示して余りある対応だった。 四月四日現在、埋め立てに係わる工事ではすでに八件、契約額にして十四億四千二百万円あまりの契約が成立している。工事内容は、①地質調査 ②工場や隊舎などキャンプシュワブ内の既存建物の解体 ③代替施設本体や護岸の設計 ④サンゴ類の分布状況や保全の調査 ⑤ジュゴンを監視する装置の調査・検討業務 ⑥陸域生物の移動手法などの調査 ⑦環境監視委員会の運営・有識者への助言事務 ⑧建設事業に必要な資材調達や運搬の検討業務、である。他に三件が契約手続き中となっている。契約も成立し、再び辺野古におけるボーリング調査が六、七月にも始まる可能性がある。 稲嶺市長は、市長権限を行使して辺野古新基地建設を断固阻止する姿勢を鮮明にしている。市長権限が及ぶのは、辺野古漁港の作業ヤード設置、辺野古ダム周辺での土砂採取と埋蔵文化財の保護、河川(美謝川)の付け替え協議、などだ。辺野古漁港の使用許可などは、地方自治法に定める自治体の事務区分の一つ「自治事務」で、国による代執行は認められていない。菅官房長官は「名護市長の権限は限定されている」と強がっているが、現行法での対応は限られている。しかし安倍政権が、辺野古新基地建設を断念することは考えられず、必ず辺野古における大衆的な実力阻止攻防が焦点化してくる。 沖縄人民に連帯し、辺野古新基地建設を粉砕するための全国的な陣形を構築しなければならない。 東日本大震災と福島第一原発の事故発生から三年が過ぎ、いまだ事故収束の目処も立たないなか安倍政権は、原発を「重要なベースロード電源」と位置づけ、どんどん再稼動させ、核燃料サイクルの継続も打ち出した「エネルギー基本計画」を四月十一日にも閣議決定しようとしている。再生可能エネルギーの比率の向上など原発回帰の色合いを薄めようとしているが、原発と核燃料サイクルというこれまでの原発政策の柱は維持されている。核燃料サイクルの「もんじゅ」は、「核廃棄物の減容や核不拡散関連技術等の向上の国際的研究拠点と位置づける」とされているが、高速増殖炉として延命させるためのごまかしだ。 再稼動情勢も正念場を迎えている。原子力規制委員会は三月十三日、現在再稼動に向け審査中の十原発のうち、鹿児島県の川内原発一、二号機の安全審査を優先的に進めることを明らかにした。早ければ五月にも審査に合格する可能性がある。 地元鹿児島県では、鹿児島知事や薩摩川内市の市長が、再稼動を歓迎し準備を進めている。すでに県や市の予算に、再稼動の住民説明会の予算まで計上したり、政府からの電源三法交付金や九電からの核燃料税を歳入に入れるなど、している。まさに「命より金」という姿勢だ。 一方三月十六日、鹿児島市で反原発集会としては過去最大規模の六千名(主催者発表)が結集し、川内原発の再稼動反対を訴えている。鹿児島だけではない。三月は反原発集会が北海道から九州まで各地で開催され、多くの労働者市民が再稼動反対、原発からの撤退を訴えている。 再稼動審査が着々と進められる一方で、原発から三十キロメートル圏の災害対策重点区域の自治体に求められる詳細な避難計画の策定は大幅に遅れている。対象となる二十一道府県百三十五市町村のうち、一月末までに策定が終わったのは四割強しかない。新たに対象となった自治体では原子力防災の専門知識を持つ職員が不足している。また介護施設などの避難計画は、施設自身が作らなければならず、果たして本当に有効な避難計画が策定できるのか疑問だ。ここでも再稼動ありきで、命よりも優先されている状況だ。 福島では現在でも政府の指示で十三万人が避難を余儀なくされている。福島第一原発では、高濃度汚染水の漏洩が続き、汚染水処理施設はたびたび故障し停止している。 ●3章 安倍政権を打倒する全人民闘争の前進を これまで確認してきた情勢を踏まえ、今春夏期、総力で安倍政権を打倒するため闘わなければならない。 第一は、集団的自衛権の「合憲」化を粉砕することだ。戦争国家への道を許してはならない。 全国で安倍の詭弁と国会での多数を頼みとする強引な閣議決定への突撃に、反撃、抵抗の闘いが広がっている。日本の労働者階級人民は、集団的自衛権「合憲」化策動を葬り去るために、特定秘密保護法反対運動を上回る全人民闘争へと立ち上がっていかなくてはならない。 われわれはそのために地域・学園・職場で奮闘しよう。政治宣伝や大衆運動への合流の組織化など、集団的自衛権「合憲」化の暴露・批判を積極的に展開しよう。 また安倍政権打倒と反帝国際主義を基軸とした独自政治闘争を断固として打ち抜いていかなくてはならない。安倍政権の戦争国家化策動と対決する政治闘争に決起しよう。 首都圏における4・27反戦闘争実の反戦行動の成功を勝ちとろう。 第二は、五月沖縄闘争に決起しよう。沖縄解放闘争と連帯し、安倍政権の戦争国家化と対決する全国を貫いた反基地闘争を進めよう。 辺野古新基地建設・沖縄の侵略反革命前線基地化と対決する五月沖縄解放闘争を全国で展開しよう。沖縄現地派遣団の組織化、各地での沖縄連帯集会の開催など、沖縄―「本土」を貫く団結を強めるために闘おう。沖縄解放闘争は、日帝打倒の戦略環だ。沖縄人民の自己解放闘争の勝利と、「本土」労働者階級人民の解放とは不可分の課題だ。五月沖縄闘争の爆発で、辺野古新基地建設を粉砕しよう! 沖縄と連帯する岩国―京丹後―首都圏を貫く反基地闘争に立ち上がろう。四月五日、今年の岩国行動二〇一四に向けた岩国労働者反戦交流集会実の結成集会が開催された。積極意的に支援・連帯していこう。 四月二十日には、「Xバンドレーダー基地工事着工反対」京丹後現地集会も闘われた。この集会には、神奈川・岩国・沖縄から反戦反基地運動の代表が結集している。新たに作られようとしている基地は、米軍のグアム基地を朝鮮民主主義人民共和国のミサイルから防衛するためのレーダー基地であり、近畿地方に初めての米軍基地として建設が強行されている。自衛隊経ヶ岬分屯基地に併設して作られる基地には約百六十人の軍人軍属が駐留する予定である。この基地は、共和国への戦争重圧であり、日本全国で進められる自衛隊と米軍との一体化そのものだ。京丹後市民とともに、着工を阻止し基地建設を粉砕しよう。 第三は、原発の再稼動と対決することだ。再稼動に対する現地闘争を提起し、実力抵抗攻防をもっての阻止を訴える「再稼動阻止!全国ネットワーク」とともに闘おう。川内原発の再稼動は、玄海原発や四国電力の伊方原発へと続いていく。再稼動の連鎖を許さず、すべての原発を廃炉に追い込もう。全国各地で、再稼動阻止の街頭行動に結集しよう。経産省、東電、関電、九電を人民の怒りで包囲しよう。 第四は、アジア共同行動(AWC)の発展を勝ちとろう。アジア共同行動は、三月二十二日に第十九回総会を開催した。そこで五月韓国で開催されるCCB(韓国、フィリピン、米国、インドネシア、台湾、日本による国際会議と共同闘争)、海外からゲストを招請し、安倍政権打倒、アジア人民連帯を掲げた六月アジア共同行動の全国展開などを決定した。 原発再稼動、辺野古新基地建設、岩国基地大強化、集団的自衛権「合憲」化、諸戦争立法攻撃、新自由主義、これらの攻撃とアジア共同闘争で闘うことを決定した。自国帝国主義との闘いをアジア共同闘争として取り組み、世界で吹き荒れる新自由主義の嵐と国境を越えた労働者階級の連帯を掲げ闘うアジア共同行動を断固として支持し、ともに闘おう。 第五は、民族排外主義、領土ナショナリズムとの闘いである。戦争国家化を許さない重要な闘いだ。戦争は法体系だけではできない。民族排外主義、領土ナショナリズムを不可欠の要素とする。 現在中国や韓国に対して日本軍性奴隷制度問題の「河野談話」や強制労働などの戦後補償問題の中国おける新たな提訴をめぐって、日本では激しい排外主義キャンペーンが吹き荒れている。 安倍政権のもとで、歴史事実の歪曲、修正主義が隠然公然と進められ、これと連動する在特会、田母神グループなど民間右翼ファシストが扇動、差別襲撃を激化させている。また来年四月から使われる小学生五・六年生用の社会科の教科書には、領土教育を強化する安倍政権の意向を踏まえて、独島(竹島)について「わが国固有の領土」「韓国が不法占拠」の記述や、釣魚諸島(尖閣諸島)についても「中国の船が侵入」といった表現が掲載され、中国・韓国との領土問題の対立が煽られている。 領土問題、戦後補償問題における安倍政権の排外主義は、中国・韓国との対立をいっそう非和解的に激化させるだろう。また戦後補償問題に取り組み、歴史事実歪曲と闘う人々への敵対と攻撃はいっそい激しくなるだろう。来年でアジア太平洋戦争の終結から七十年を迎えるが、安倍は「河野談話」や「村山談話」を清算する「安倍談話」を目論んでいる。排外主義扇動、領土ナショナリズムと対決しなければならない。右翼ファシストによる在日中国・朝鮮人民に対する差別扇動・襲撃を許さない闘いに立ち上がろう。 |
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