共産主義者同盟(統一委員会)


1424号(2013年10月5日) 政治主張






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  戦争国家化粉砕! 反戦闘争に決起しよう

 10・20三里塚現地へ

 再稼動阻止! 全原発廃炉!

 消費増税反対! 安倍政権打倒




 
 八月三十一日、米帝・オバマはシリア・アサド政権の化学兵器使用を口実に軍事介入を表明した。われわれは、米帝・オバマによるシリア軍事介入を絶対に許しはしない。全世界人民はオバマによるシリア軍事介入が策動されるやいなや、即座に反対運動を開始した! 全世界人民の闘いに連帯し、軍事介入反対に断固として立ち上がろう!
 そしてこうした闘いは、日帝足下における反戦闘争の高揚と結合していかなければならない。日帝―安倍政権の戦争国家化との総対決を構えていこうではないか。解釈改憲をすすめようとする安倍は、今秋臨時国会で戦争国家化にむけた諸立法を成立させようとしている。安倍政権と対決する広範な労働者階級人民の闘いと結合して、戦争国家化立法成立を断固として阻止していこうではないか! 反戦―反基地闘争の頂点として十一月「二〇一三岩国行動」の成功をかちとっていこう!
 さらにわれわれは反戦闘争と一体の課題として反原発闘争を闘っていかなかればならない。安倍政権は露骨な原発推進政権でもある。原発再稼働・原発輸出・核武装を進める安倍政権と対決する全人民的闘いとして反原発をたたかおう! 10・13反原発闘争に決起しよう!
 そしてわれわれは今秋十月二十日の三里塚現地全国集会に革命派として断固として結集する。三里塚は日本における反帝闘争の一大拠点である。農地取り上げを許すな。七月二十九日の千葉地裁反動判決を弾劾し、全国から10・20三里塚現地に結集しよう!

 ●第一章 米帝―オバマ政権のシリア軍事介入を許すな!

 米帝―オバマ政権はシリア内戦に対して「化学兵器使用」を口実に軍事介入しようとした。ブッシュ政権が明確な証拠のないままイラク戦争に突入したのと同様に、国連の結論すら待たずにシリアへの武力行使に踏み込もうとしていたのだ。九月十四日、米ロがシリアのアサド政権に化学兵器を廃棄させることで合意し、当面の軍事介入が回避されたとはいえ、情勢はなお不安定である。
 当初オバマはイギリスやフランスなどNATO軍主体の有志連合によるシリア軍事介入を策したが、イギリス議会での「シリア攻撃否決」などによってその思惑が破綻した。EU総体も軍事介入には反対した。結果、戦争突入の意図を鮮明にしたオバマはG20首脳会議でも孤立したのだ。「国際社会の世論を味方に付け、米議会に理解を求めたかったオバマ氏だが、イラク戦争などの反省もあって支持とりつけは予想以上に難しかったといえる」「G20では、十五ヵ国の首脳がシリア問題で発言した。だが、『国連決議なしでも米国を支持する国はフランスを含め七ヵ国』と国営ロシア通信。オバマ氏が奔走した努力は実を結ばなかった」(九月七日東京新聞)と報じられている。
 ロシアはシリア・アサド政権を支持する立場から軍事介入には反対した。このロシアとアメリカとの駆け引きがG20で熾烈に展開された。しかし、オバマが孤立した最大の要因は、かつて存在もしない「大量破壊兵器」を根拠にイラク侵略戦争が強行された全世界の経験にあることは間違いない。
 シリア軍事介入の口実となった「化学兵器」なるものは、それがアサド政権が使用したものか反政権側が使用したものかは定かではない。しかしオバマはそれをアサド政権の暴挙と断定したのだ。オバマがシリア軍事介入に踏み込もうとした論理は、かつてのイラク「大量破壊兵器所有」論とまったく同じく根拠薄弱なものでしかない。
 そして日帝―安倍は軍事介入に対していち早く支持を表明している。G20で軍事介入に反対するロシア・プーチンと会談した安倍は、「化学兵器の使用は許されない」とシリア問題を切り出した。しかし「二人が折り合うことはなかった」と報じられている。一方、「続くオバマ大統領との会談では、冒頭、首相はシリア問題について『今後、連携を密にして事態を改善していきたい』と表明」した。さらに「電話会談で聞いた大統領の考えは十分理解している。重い決意だと受けとめている。米国こそが非人道的行為を食い止めるという強い責任感に敬意を表する」として、米帝―オバマの軍事介入を全面的に賛美した。安倍は、集団的自衛権行使の現実的根拠となすことを見すえて、シリア軍事介入支持を表明したのだ。。
 日帝のシリア軍事介入支持を許すな! 日米同盟を根拠にして、日本の参戦を許してはならない。帝国主義の新たな戦争、中東植民地支配を護持するための軍事攻撃を許してはならない。
 米帝―オバマによるシリア軍事介入が策動された直後、全世界人民はこれに対する抗議行動を闘っている。われわれはこれら闘いと連帯し、ともに米帝―オバマによるシリア軍事介入を阻止していこう!

 ●第二章 日帝―安倍の解釈改憲粉砕、戦争に向けた国家再編許すな

 米帝―オバマのシリア軍事介入を全面的に支持する日帝―安倍は、今秋の臨時国会で国家安全保障会議(日本版NSC)、国家情報局、秘密保全法などに関わる諸立法を一挙にすすめようとしている。安倍政権は解釈改憲を極限まで押し進め、現行憲法九条の下で集団的自衛権行使容認に向けて突き進もうとしている。
 九月十二日、政府の有識者会議「安全保障と防衛力に関する懇談会」(座長・北岡伸―国際大学学長)の初会合が首相官邸でもたれた。この懇談会では「政府が年内の策定を目指す外交・安保政策の中長期的な基本方針『国家安全保障戦略』の内容を議論する」、とされている。その中身は「憲法解釈見直しによる集団的自衛権の行使」が中心と見られ、「安保戦略では……同盟国との防衛協力や多国籍軍への参加を進める意義を強調する」としている。この有識者会議―懇談会で論議された安全保障戦略を、臨時国会で成立が目指されている「国家安全保障会議」の指針にしようというのである。
 この懇談会で安倍は、「どの国も一国で自らの平和と安全を維持することはできない」「国際協調主義に基づく積極平和主義の立場から、世界の平和と安定に、これまで以上に積極的に関与していく」と発言し、集団的自衛権行使に向けた野心をむき出しにしている。
 さらに安倍は、九月十七日に「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(座長・柳井俊二元中米大使。座長代理・北岡伸一)を七ヵ月ぶりに再開している。これはまさに解釈改憲を主張するためだけの懇談会と言われている。この懇談会は、第一次安倍政権で首相が設置。第二次内閣でも今年二月、まったく同じ十三人のメンバーで再スタートした。いずれも講演や論文などで、集団的自衛権の行使を容認する考えを明らかにしている有識者ばかりだ。
 安倍はこれら懇談会に自らの主張を代弁させ、そして臨時国会では国家安全保障会議、国家情報局、秘密保全法などに関わる諸立法を成立させようとしているのだ。断固、阻止しなければならない。
 われわれは戦争国家化へと突き進む安倍政権を打倒する闘いを巻き起こしていかなければならない。全国で反戦闘争―反基地闘争を強化し、より広範で大衆的な反戦闘争の爆発をかちとっていこうではないか。
 日米軍事同盟―日米安保粉砕が闘いの要だ。沖縄、岩国、神奈川をはじめとする全国の軍事基地の実態こそ、日米安保の実態である。そして理不尽な基地の実態に対して具体的に抵抗する人民の闘いこそ、日米安保を突き崩す根拠を有した闘いなのである。沖縄におけるオスプレイ撤去、普天間基地撤去、辺野古新基地建設阻止の闘い、そして岩国の基地強化阻止―愛宕山米軍住宅建設粉砕の闘い、さらには京都府京丹後市におけるXバンドレーダー基地建設阻止の闘い、これら闘いの具体的推進のなかにこそ日米軍事同盟を突き崩していく根拠が存在するのだ。
 全国で反戦―反基地闘争を推し進め、戦争国家化に突き進む安倍政権を打倒しよう。そしてその天王山ともいうべき闘いとして、今年十一月に開催予定の「二〇一三岩国行動」に結集し、反戦―反基地闘争の全人民的爆発をかちとっていこうではないか!

 ●第三章 福島第一原発汚染水事故弾劾! 反原発―再稼働阻止を闘おう

 東京電力福島第一原発において、放射能汚染水漏出事故が起こっている。あらためて、福島原発事故はなんら「収束」などしていないという冷徹な現実が最悪な形で証明された。また原発事故に伴う福島からの避難での原発事故関連死は、東京新聞の調査によれば九月十一日時点で総計九百十人になる。しかしこの数字には避難者の数を把握していない市町村は含まれていない。これらを加えれば千三百人を超えるとされている。福島第一原発事故は「収束」などはしていない。事故は深化し拡大しているのだ。
 しかし安倍は九月七日、二〇二〇年オリンピック開催を決定するIOC総会において、放射能汚染水問題について「状況は完全にコントロールされている」などと平然と全世界にむけて大嘘を吐いた。どこが「コントロールされている」というのか!
 二〇一一年三月十一日の事故以来、ストロンチウムやセシウム、トリチウムなど猛毒を含んだ毎日約三百トンの放射性地下水が太平洋に流れ出ている。地上の貯蔵タンクからは、推計二十四兆ベクレルもの放射性物質が流出した。まさに人類最悪の環境汚染が進行している、というのが紛れもない現実ではないか。原子力規制委員会も八月二十一日、「レベル三」の原子力事故と認めざるをえなくなった。二〇一一年の事故を収束させることもできぬままに、新たな「レベル三」の事故を起こしておいて「コントロールできている」などといえるのか。安倍の大嘘は断罪されなければならない!
 すでに状況は東京電力―民間企業が対応できる限界を超えていることは明らかだ。東京電力は事故を隠し続けてきた。東京電力を破たん処理した上で、国家の責任で事故処理に入らなければ、新たな原子力事故が引き起こされていくことは明白である。
 こうした状況のなかで原発の再稼働など絶対に許してはならない。福島の人たちの避難と補償、すべての原発停止―再稼働阻止、そして廃炉を実現すべく反原発闘争を闘っていかなければならない。 九月十五日、大飯原発が定期検査で停止した。これで一年二ヵ月ぶりの国内原発ゼロが実現されたのだ。われわれは立地地域で再稼働に反対している人々と結合し、再稼働阻止の現場攻防を闘おう。十月十三日の原発ゼロ★統一行動に結集しよう! 原発の再稼働と輸出、そして核武装を進める安倍政権と総対決する全人民運動を闘おう!

 ●第四章 市東さんの農地を守り抜こう、10・20三里塚に総決起しよう

 われわれは反戦・反基地闘争、反原発闘争と結合した内実をもって、国内反帝闘争の拠点たる三里塚闘争に決起する。10・20三里塚現地全国集会に結集しよう。
 われわれが10・20三里塚現地闘争に結集するうえで確認すべき第一は、7・29農地強奪判決を徹底的に弾劾するということだ。
 七月二十九日千葉地裁第三民事部多見谷裁判長は、市東孝雄さんに対して「農地明け渡しと建物の収去」を命令する判決を言い渡した。これは全面的に成田空港会社の側にたった農地強奪判決にほかならない。
 この判決は市東孝雄さんに対する土地収用法なき強制収用である。そもそも空港会社は市東さんが耕作している土地を旧地主からを買収したことを十五年間も隠し、その間も旧地主に地代を受け取らせるという偽装工作を行ってきた。そのようなことをしておいて、〇三年に突然「小作権を解約して土地を明け渡せ」と市東さんに要求してきた。千葉県は空港会社の契約解除を許可し、会社側はこの許可決定を根拠にして「私人」として市東さんに対する民事訴訟を起こしたのである。まさに空港会社・千葉県そして司法権力一体となった農地取り上げだ。農地法、民事訴訟法を悪用した農地強奪そのものだ。
 空港公団―空港会社は詐欺行為、違法行為を繰り返してきた。しかし多見谷はこれら違法行為を容認し、農地強奪の手続きを「合法化」したのだ。7・29判決を徹底的に弾劾しなければならない。
 第二に確認すべきは、われれはこうした反動判決を前にしても決して屈することのない市東さんの決意に応え、農地死守・徹底非妥協で闘うということだ。
 市東孝雄さんはこの裁判を最先頭で闘ってきた。農地死守・徹底非妥協・実力闘争という空港反対同盟四十七年間の闘いの原則を体現してきたのである。農民が農民であることを貫き、農地を武器に闘うという市東さんの闘いこそが、国策会社―成田空港会社の攻撃を打ち破ってきているのだ。われわれはこの市東さんの闘いに連帯して、10・20に農地死守・徹底非妥協の闘いを国家権力に突き付けていかなかればならない。
 第三に、われわれは反帝闘争の拠点たる三里塚に結集するということだ。全国の反戦・反原発をかかげる住民運動と結びついた地平で闘おう!
 安倍政権の本性が日々明らかになってくる中で、徹底非妥協でたたかいぬいてきた三里塚闘争の意義を今こそしっかりと再確認するときだ。農民(人民)が農民として生きるという、まさに自然発生的な闘争から、確信を強めて反政府闘争へと自らのたたかいを昇華し、今も淡々とたたかいぬいている。この日本反帝闘争の歴史と現在に学び、ともにたたかうときである。
 反対同盟は7・29反動判決に対して弾劾声明をもって闘う方針を鮮明にしている。われわれはこの反対同盟の決意をわがものとして、10・20に全国から総決起しよう!


 

 

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