共産主義者同盟(統一委員会)


1422号(2013年9月5日) 政治主張






■政治主張

■各地の闘争

■海外情報

■声明・論評

■主要論文

■綱領・規約

■ENGLISH

■リンク

 

□ホームへ

  放射能汚染水漏れ事故弾劾! 経産省・東電は責任をとれ

 9・11―14反原発闘争へ

 シリア軍事介入反対!

 経ヶ岬Xバンドレーダー基地建設阻止



 
 夏期闘争が全国でたたかわれた。七月二十九日、千葉地裁による、市東さんの土地強奪を認める反動判決を弾劾し抗議闘争がたたかわれた。七月二十八日には、オスプレイ追加配備に反対する岩国集会が開催され、三十日搬入抗議闘争がたたかわれた。続いて、沖縄では、八月五日、米軍ヘリ墜落事故が再び引きおこされるなかで、普天間基地へのオスプレイ追加配備に対する抗議闘争がたたかわれた。
 また、八月六日、広島では原爆ドーム前で、反戦反核反原発をかかげた青空集会が被爆二世の会を中心とする実行委主催で開催された。ここ数年、8・6広島では、核武装を掲げた在特会による妨害行動を粉砕してたたかわれてきた。本年も、在特会の妨害行動が繰り広げられたが、これをよせつけず青空集会はたたかいとられた。
 さらに、八月十四日には、日本軍「慰安婦」制度問題での真の解決を求める国際同時行動がソウルや全国各地で開催された。また、十五日には、安倍首相や安倍内閣閣僚の靖国公式参拝策動に反対するたたかいが行われた。
 安倍首相は、全国戦没者追悼式で、これまで踏襲されてきたアジア諸国に損害と苦痛を与えたという表現を削除し、不戦の誓いという表現も意図的に削除した。そして、靖国神社へは玉串料を奉納した。安倍内閣の閣僚としては、稲田、古屋、新藤の三閣僚が参拝し、超党派の国会議員も約百名が集団参拝を強行した。安倍は、引き続き靖国公式参拝を策動している。絶対に許すな。全国各地でたたかわれた、こうした夏期闘争の地平を引き継ぎ、今秋闘争へと突入していこう。

 ●1章 右翼反動攻勢を強める安倍政権

 参議院選で多数派をしめることによって、安倍政権の反人民的で反動的な本性がますますむき出しとなってきた。安倍政権は、二本の矢、金融緩和と財政出動によって円安と株高を招き寄せ、一時的なバブルを作り出すことで支持をつなぎ止めながら、第三の矢である「成長戦略」(新自由主義政策の本格化)を進めつつある。労働力移動のために解雇をやりたいほうだいにしていく、生活保護費削減、そして消費税増税が目論まれている。TPP参加に踏み切り、資本の国際競争のもとにあらゆる領域をさらし、弱者切り捨て政策が全面化しようとしている。さらに、原発輸出攻勢と国内原発の再稼働へ踏み切ろうとしている。今秋から来年初頭にかけては、反原発闘争にとって決定的な時期となる。また、オスプレイの追加配備、さらには、空軍仕様のオスプレイを横田基地に配備しようとする策動など、日米軍事同盟のもとで、ますます、基地強化に拍車がかけられている。沖縄における辺野古新基地建設策動、岩国基地大強化、オスプレイ全国飛行訓練の強行に対するたたかいはその要である。日米軍事同盟の強化を進めながら、安倍政権は、集団的自衛権の行使容認、九六条改悪を突破口に、九条改悪と国防軍創設へと突き進んでいこうとしている。そして、こうしたかつてない戦争国家化への踏み込みの不可欠な要素こそ、愛国主義と排外主義の扇動であり、安倍政権は教育現場での「日の丸・君が代」強制、靖国公式参拝策動など、国家に忠誠を尽くし戦争へと人民を動員する思想的装置の再確立に拍車をかけようとしているのである。

 ●2章 安倍政権に対する総抵抗戦を

 今秋のたたかいは、第一に、安倍政権に対して、労働者階級人民の総抵抗戦を組織することにある。安倍政権による労働者階級人民の生活破壊と戦争国家化に対する総抵抗戦を組織しよう。経済闘争と政治闘争を結合し、労働者階級の政治決起を促進しよう。安倍政権は、今秋には、来春の消費税増税を決定しようと策動している。安倍政権のインフレ政策は、労働者階級の圧倒的多数にとっては、賃金上昇なき物価高でしかなく、ますます生活苦を強制されることしか意味しない。安倍政権のもとで、人民の生活はますます苦しくなる。一体のものとして、原発再稼働、基地強化、憲法改悪と戦争のできる国作りが推し進められようとしている。生活破壊と戦争国家化は一体の攻撃である。人民の総抵抗戦を組織し安倍政権を打倒しよう。人民の総抵抗戦を組織するあらゆる政治的統一戦線を支持しともにたたかおう。

 ●3章 オスプレイ飛行訓練阻止、「岩国行動二〇一三」へ

 第二に、反基地闘争を全国で高揚させ、「岩国行動二〇一三」に総決起することである。安倍政権の反動的諸政策のなかでも、基地問題をめぐる攻防はきわめて重要な位置を占めている。安倍政権は、今夏、オスプレイ追加配備を強行した。同時に、辺野古新基地建設を進めるために、名護市長選挙で基地容認派に勝利させようとしている。また、二〇一七年を目標に、厚木からの艦載機五十九機の岩国移駐、F35配備、愛宕山への米軍住宅建設が策動され、岩国基地大強化が進められている。岩国はすでにオスプレイ低空飛行訓練の拠点にされている。さらに、空軍仕様のオスプレイを横田に配備しようとする米軍の策動、また、オスプレイの訓練飛行拠点に八尾空港を使用させようという日本維新の会の策動も存在している。京都北部には、Xバンドレーダー基地建設策動が進められている。まさに、沖縄における基地強化のみならず、岩国、さらに全国で、基地被害が拡大されようとしている。沖縄、岩国をはじめ、全国で、オスプレイ撤去、辺野古新基地建設阻止、岩国基地大強化反対のたたかいを強めていこう。反戦反基地闘争を高揚させていくことは、安倍政権の狙う、集団的自衛権行使容認、九条改悪と国防軍創設を要とする戦争国家化に対するたたかいに他ならない。日米軍事同盟とその実戦力化との闘争を欠いては憲法九条改悪に反対するたたかいなどない。反基地闘争を総力で推し進めよう。その今秋の集約点として、アジア共同行動日本連絡会議と一三・岩国労働者反戦交流集会実行委などが呼びかける十一月三十日、十二月一日の「岩国行動二〇一三」に全国から結集しよう。「岩国行動二〇一三」は、米国の反軍活動家の来日が予定されている。米国、韓国、フィリピン、沖縄、岩国、神奈川などを貫く、アジア太平洋地域の反基地国際共同闘争で「岩国行動二〇一三」の成功を実現しよう。

 ●4章 原発輸出粉砕―再稼動阻止、一切の核を許さない闘いを

 第三に、原発輸出に反対し、原発の再稼働を許さないたたかいを総力で推し進めることである。安倍首相は、就任以来、まさに原発輸出のセールスマンと化してきた。安倍内閣の第三の矢である「成長戦略」の重要な柱が原発輸出なのである。安倍首相は、就任以来、アラブ首長国連邦、トルコ、インドに、さらに、政府は、フィンランド、リトアニア、チェコなど東欧諸国にも原発輸出の攻勢をかけようとしている。すでに、民主党政権下で、ベトナムやヨルダンなどへの原発輸出攻勢が開始されていた。安倍政権は、原発輸出を「成長戦略」の柱にすえ、自ら世界各国への原発セールスを開始してきたのである。福島第一原発事故の原因もいまだ全面的に解明されず、汚染された地下水が海に垂れ流され、日々、放射能汚染が拡大しているにもかかわらず、そしてまた、いまだ十五万人に及ぶ人々が帰ることも出来ずにいるというのに、安倍政権は、原発輸出攻勢を「成長戦略」の柱にすえているのである。また、川内、伊方、玄海、高浜、泊の各原発の再稼働を狙っている。今秋から来年初頭にかけて、再稼働を阻止するか否かの決定的局面を迎える。今秋、全国で、再稼働を阻止するたたかいを総力で推し進めねばならない。この間、反原発闘争は全人民的政治闘争として大きな前進を画してきた。再稼働阻止にむけて再度、全人民的政治闘争の爆発を実現していかねばならない。同時に、核の「平和利用」であれ「軍事利用」であれ、一切の核に反対するたたかいとして、たたかいを前進させねばならない。反原発闘争と反軍反基地闘争を不可分のたたかいとして推進すること、このことが何よりも重要なのである。経産省前のたたかい、各電力会社に対する闘争、首相官邸前での直接行動、街頭闘争を一層前進させ、反原発の全人民的政治闘争を爆発させよう。そして、全人民的政治闘争の一翼として、かつ、最前線として、再稼働を策動する原発立地住民と連帯した現地でのたたかいを重視していかなければならない。九月から十月、各地で反原発集会を連続的にたたかおう。首都圏反原発連合が主催し、さようなら原発一千万人アクション、原発をなくす全国連絡会が共催する10・13集会に結集しよう。

 ●5章 10・20三里塚現地へ、農地強奪阻止の結集を

 第四に、今秋、三里塚闘争に総決起することにある。七月二十九日、千葉地裁は、市東さんの土地強奪を認める反動判決を下した。しかし、市東さんの土地強奪というまったくの不当性の故に、また、全国のたたかいの前に、「仮執行宣言」をつけることはできなかった。反対同盟と弁護団は、ただちに控訴することを宣言し、控訴審闘争に立ち上がることを訴えている。農民の土地強奪は、農民の生存権そのものを国が公然と破壊することに他ならない。TPP参加によって、零細農民は、ことごとく生活基盤を破壊されようとしている。また、福島をはじめ、多くの農民が放射能汚染によってその生活をずたずたにされた。市東さんの土地強奪は、全国の農民が強制されているこうした攻撃と一体である。反対同盟は、戦争国家化にむかう安倍政権と真っ向から対決している。反対同盟は、十月二十日全国総決起集会を決定した。反対同盟に連帯し、10・20三里塚闘争に全国から決起しよう。
 第五に、激化する差別・排外主義扇動を許さずたたかうことにある。安倍政権は、戦争国家化の不可欠な一環として、愛国心と国家への忠誠を求める「国民意識」の形成を重要な課題としている。安倍自身が根っからの右翼的思想信条の持ち主である。今夏、靖国公式参拝をめぐっては、安倍は、アジア諸国地域、および韓国や中国との対立激化を懸念する米帝の意向を受けて、公式参拝を見送り、代理を通して玉串料を奉納することにとどめた。だが、戦没者追悼式典では、これまで踏襲されてきたアジアへの加害責任に言及せず不戦の誓いにもあえて言及しなかった。安倍は、第一次内閣の時、靖国公式参拝ができなかったことを痛恨の極みだと述べているのである。安倍は、靖国公式参拝の強行によってアジア諸国との決定的対立が自らの政権を揺るがす事態となることを恐れ、参拝を見送った。だが、条件が整えば、参拝を強行しようと狙っている。そうした行為は、安倍が、アジア侵略戦争を正義の戦争であったと考え、天皇のために死ぬことを美化し、再び、そうした戦争国家化を確立していこうと狙っているからなのである。こうした安倍政権に連動し、日本維新の会や、さらには、その最も下劣な差別・排外主義突撃集団となっている在特会などが在日への襲撃を活発化させているのである。戦争国家化と差別・排外主義扇動の激化は不可分の攻撃である。朝鮮民主主義人民共和国、中国への脅威論と排外主義扇動の強化を許すな。釣魚諸島、独島をめぐる領土併合の野望と排外主義煽動を許すな。在日韓国・朝鮮人に対する襲撃を許すな。侵略戦争の美化、国家への忠誠と愛国心教育を許すな。「日の丸・君が代」強制を許すな。安倍の靖国公式参拝策動を完全に粉砕しよう。日本軍「慰安婦」への敵対を粉砕しよう。激化する差別・排外主義攻撃との闘争をあらゆる戦線で推し進めよう。
 第六に、今秋の国際共同闘争、国際連帯闘争に決起することにある。アジア共同行動日本連絡会議がよびかける「岩国行動二〇一三」も、反基地国際共同闘争としての質をもってたたかわれる。その他にも、今秋、インドネシアでAPECやWTO総会が開催される。インドネシア人民の反APEC闘争、反WTO闘争に連帯し、国際共同闘争としてたたかおう。また、韓国では、今秋も、労働者大会が開催される。労働者の国際連帯を前進させるためにともにたたかおう。
 最後に、こうした今秋闘争の全過程を貫いて、アジア共同行動日本連絡会議などの大衆的な反帝国際主義派潮流を発展させるためにともに奮闘することを訴える。同時に、われわれは、すべての先進的労働者学生に今秋闘争を通して、党に結集してともにたたかうことをよびかける。
 「岩国行動二〇一三」を呼びかけるアジア共同行動日本連絡会議のたたかいを支持し、ともに今秋、岩国への総結集を実現していこう。そして、アジア共同行動日本連絡会議が推進するアジア太平洋地域における反帝国際共同闘争をともに担い前進させていこう。ともに、大衆的な反帝国際主義派潮流を拡大していこう。また、すべての先進的労働者学生は、今秋闘争の全過程を通して、共産主義者同盟(統一委員会)に結集しともにたたかっていこう。



 

当サイト掲載の文章・写真等の無断転載禁止
Copyright (C) 2006-2007, Japan Communist League, All Rights Reserved.