1393号(2012年5月5日) 政治主張 |
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日米首脳会談弾劾! 沖縄反革命的統合40年糾弾! 沖縄―「本土」貫く闘いを 5・5全原発停止から廃炉へ 岩国基地強化阻止! 米軍再編粉砕! 一九七二年の反革命的統合から四十年の本年、われわれは沖縄人民の闘いと結合し5・15闘争を闘う。沖縄人民の要求は基地の全面撤去である。沖縄の解放とは具体的に基地撤去を実現することにほかならない。日米帝国主義による沖縄の差別軍事支配を許すな。日米軍事一体化―米軍再編粉砕の闘いとして、5・15闘争に断固として決起しようではないか。 一方において、原発再稼働を許すのか否かの攻防が頂点を迎えようとしている。野田政権は大飯原発の再稼働に向けて暴走している。野田は「原発ゼロ」状況の回避しか考えていない。われわれは、日帝の原子力政策との真正面からの対決として反原発闘争を闘っていく。体を張って大飯原発の再稼働を阻止しよう。再稼働阻止を全国的課題として闘っていこう! 全人民の声を無視してでも原発を稼働させようという姿勢に端的に表れているように、野田政権は徹頭徹尾、反人民的政権である。消費税増税策動はその最たるものである。野田にとって労働者階級人民の生活などどうでもいいことなのだ。労働者階級人民の利害をかけて、消費税増税―原発再稼働につき進む日帝―野田政権を打倒しよう! ●第1章 5・15沖縄闘争に決起しよう! われわれは、あらためて普天間基地即時無条件撤去をはじめとする基地の全面撤去こそが沖縄人民の要求であることを確認しなければならない。われわれは沖縄反革命的統合四十年の今年、沖縄人民とともにこの闘いを強力に推し進めていく決意である。政府主催の式典を許すな。沖縄―「本土」を貫いた大衆的闘いの推進をもって、政府主催式典を粉砕しよう! 在日米軍再編において、普天間移設を切り離した「見直し」協議が進められている。しかしこの「見直し」は、沖縄人民の闘いによって辺野古基地建設が進まない事態に追い込まれたが故の帝国主義の側の方策でもあることを忘れてはならない。米帝―オバマは東アジア地域を米帝の経済的利害地域として位置付け、中国の軍事的封じ込めと朝鮮民主主義人民共和国(以下、「共和国」)に対する戦争重圧に焦点を定めた戦略を打ち出している。この間の普天間移設を切り離した米軍再編―「見直し」論議は、米帝の新しい東アジア戦略に基づいた論議でもある。われわれは、帝国主義のアジア戦略に対する具体的な闘いとして、新たな米軍再編攻撃と闘っていかなければならない。アジアからの米軍総撤収という国際主義的任務のなかに、沖縄解放闘争を位置付けて闘っていくということである。 米帝はこの在日米軍再編「見直し」協議の過程で、「普天間補修八年分」として二百五十億円を日帝に要求している。米側が提示した補修リストは下士官兵舎や正面ゲ―トなどの五十項目に及ぶ。なかでも滑走路については二〇一八、一九年度に想定している路肩やオーバーランの大規模修繕まで含んでいる。明らかに普天間基地の固定化を目論んでいるのだ。 「断片的にもれ伝わってくる情報は、辺野古移設を前提に、移設作業とは切り離して海兵隊のグアム移転を進め、米軍の不利益にならないよう、普天間を大規模補修して長期間使用する、というものだ。沖縄にとっては、『普天間の当分の固定化』と『将来の辺野古移設』がセットになったような、最悪のケースである」(『沖縄タイムス』四月七日)というように、現在行われている米軍再編の「見直し」論議は、基地重圧の軽減どころか、沖縄により以上の重圧を押しつけようという方向で推移している。 危険極まりない普天間基地の固定化を許してはならない。そもそも九六年の普天間返還合意は、九五年の米軍による少女暴行事件を契機にした全島的反基地の闘いを根拠としていることを忘れてはならない。新基地建設はもとより、普天間基地の固定化とは、こうした沖縄人民の島ぐるみの闘いに唾を吐く行為である。われわれは沖縄人民とともに、普天間基地の即時無条件撤去をさらに強く闘っていかなければならない。 さらにこうした沖縄に対して、共和国の人工衛星打ち上げを口実とした自衛隊配備が強行されている。徹底的に弾劾しなければならない。 四月三日、政府はミサイル防衛システムを運用する部隊とともに地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を沖縄に搬入した。沖縄島、宮古島、石垣島などに配備を強行した。自衛隊施設以外の配備である石垣では、実弾を装填した銃火器を携行した自衛隊員がPAC3を警備していたのである。われわれは、「PAC3を見て、日本陸軍の高射砲を思い出した。戦時中と重ねてしまい胸が苦しくなった」(『東京新聞』四月十一日)という、石垣の人々の声に真剣に向き合わなければならない。 政府は人工衛星打ち上げを口実として、沖縄への自衛隊配備を政治的に位置付けたことは間違いない。九百人に及ぶ陸海空自衛官を訓練以外の目的で沖縄に展開させたのは初めてである。石垣島だけで二台の迎撃ミサイルに自衛官四百五十人が投入されている。しかも石垣では自衛隊施設以外の場所で実弾を装填した自衛官が展開した。自衛隊施設以外で実弾装填が許可されたのも歴史的に初めてである。そして人工衛星の軌道からはずれ、PAC3も配備されていない与那国島に陸自五十人が投入されているのである。自衛隊の大規模な軍事行動が沖縄で展開された。 こうした事態に対して地元商業新聞は、「PAC3の配備に対しても、心穏やかではない気持ちを抱いている。このままだと、日米一体となった沖縄の軍事要塞化が進むのではない、との懸念が強い。沖縄におけるこれ以上の軍備強化は沖縄のためにならない」(『沖縄タイムス』四月四日)と主張している。また纐纈厚・山口大学教授は「米国は沖縄を『対中国』戦略の要にしようとしている。日米共同作戦の実質化を象徴するできごと。北朝鮮から国民を守るといえば地元の抵抗が少ない。もともとあった配備計画を進めるのにこれほどの好機はなかった」(『東京新聞』四月十一日)と、商業新聞の紙面で「政治的な配備」を指摘している。 これら主張でも明らかなように、日本政府は今回の共和国の人工衛星打ち上げを、将来の沖縄軍事要塞化にむけた機会として積極的に利用したのである。そしてその位置付けは、対中国を軍事的課題とする米軍再編と明確に連動したものであり、それは同時に一昨年の防衛大綱で主張された「動的防衛力構想」にもとづく「南西防衛」の実働化にほかならない。 沖縄の米軍基地、自衛隊配備の正当化を許すな。日米軍事一体化反対! 沖縄を軍事要塞にするな! 沖縄―「本土」を貫いて5・15沖縄解放闘争に立ち上がろう! ●第2章 大飯原発再稼働阻止 全ての原発の廃炉を 四月十三日、野田首相と枝野経産相ら関係三閣僚は大飯原発の再稼働方針を決定した。しかもこの日は、共和国による人工衛星が打ち上げられた日である。この事実からたただちに次の二点を指摘することができる。第一に政府は、共和国の人工衛星を「ミサイル」などと称して大騒ぎしたが、実は危機感の演出だけで、「危機管理」はそのために口実にされたということだ。そして第二は、政府は原発再稼働強行に向けてわき目も振らず暴走しているということである。一部報道では大飯原発の五月の再稼働を見据えて、四月十三日には再稼働方針を出すことが決定されていたとされている。 われわれは、4・13再稼働方針を満腔の怒りをもって弾劾する! 労働者階級人民の生命と生活を脅かす政権に存在意義はない! 打倒あるのみだる! われわれは、あらためて大飯原発の再稼働を阻止し、すべての原発の廃炉をかち取っていく決意である。大飯原発の再稼働阻止は、日帝の原子力政策との真正面からの対決である。原発が日帝の核武装の必要性から位置付けられてきたことはすでに明らかにされている。被爆者、被爆二世、三世の闘いと結合し、反戦・反核を闘っていこうではないか。大飯原発阻止の決戦から、すべての原発の停止―再稼働阻止―廃炉の闘いを全国いたるところで作り出していこうではないか。 野田政権は四月五日、経産省原子力安全・保安院がまとめた「安全対策の暫定基準案」を了承し、六日閣議決定した。しかし、そもそもこうした「安全基準」なるものは、四月以降は「原子力規制庁」という新庁の組織化をもって作られるはずだった。それが消費税増税問題で「原子力規制庁」の国会審議ができないために、こんな「暫定基準」などでごまかしてきたのだ。 野田はこうした状況で無理やりに方針決定したのである。「緊急安全対策により、福島事故のような地震や津波に襲われても炉心溶融は起きず、事故時の前線基地となる免震施設などは『念のための設備にすぎない』から先送りでもいい―との理屈だ。しかし、これでは崩れた『安全神話』に逆戻りだ」(『東京新聞』四月十四日)。「先送りになった安全対策は……さまざまある。関西電力が政府に示した中長期対策の工程表にある八十五項目のうち、実施されていないものが三十三項目ある」(同)というように、拙速どころか原発事故に対する無為無策をさらけ出した上での方針決定である。 関西圏の人民は大飯原発の再稼働を阻止すべく果敢に闘っている。各種学習会、集会、デモが積極的に組織されている。福井、滋賀、京都、大阪で再稼働阻止の大衆行動が取り組まれている。ここに集う人々は状況が煮詰まってくるに応じて、福井現地―大飯原発前や関西電力前での大衆的闘い、体を張った闘いも辞さない決意を固めている。われわれはこうした関西地域住民と共に、なんとしても大飯原発再稼働阻止を闘っていく。大飯原発再稼働問題は関西という地域的限定的課題ではない。われわれは全国的課題として取り組んでいく。 野田政権は大飯原発を再稼働させ、原発稼働ゼロ状況を回避することしか考えていない。野田が第一義的に考えているのは、経済効率を前面に掲げ、とにもかくにも原発の再稼働を要求する資本家どもの意向だけである。ブルジョアジーの意向そのままの原発再稼働を絶対に許してはならない! そしてわれわれは経済産業省、東京電力、電機産業資本の責任を徹底的に追及していかなければならない。福島原発事故の責任は未だ誰もとっていない。われわれは、これら輩にすべての放射能被害の補償を実現するよう要求するものである。そして、福島をはじめとした被曝の被害からの避難が保障されなければならない。とりわけ子どもたちや青年という次世代を担う人々の避難は優先されなければならないし、生命と生活は防衛されなければならない。原発労働者に対する被曝労働を許してはならない。高放射線量の中での労働に従事しているのは、いわゆる下請け労働者や非正規労働者である。こうした労働者たちの生命と生活を脅かすことがあってはならない。福島原発事故が収束したと宣言した野田よ、お前が現場にいって働け! 大飯原発再稼働阻止決戦を全国で闘おう! そしてこの闘いから、すべての原発の廃炉を実現する闘いに登り詰めていこうではないか! ●第3章 消費税阻止!野田政権打倒! ブルジョアジーの意向をそのまま政権の方針とし、労働者階級人民の要求や闘いを踏みにじってもそれを貫徹しようとする野田政権を許してはならない。労働者階級人民の生命と生活をないがしろにする政権は即刻打倒されなければならない。われわれは明確に野田政権打倒を掲げて大衆運動の前進をかちとっていこうではないか。 消費税増税を許してならない。失業、貧困・格差が強まる状況のなかでの大増税は、人民の生活を根底から破壊しようする攻撃である。野田政権は「税と社会保障の一体改革」などと称してその本質をごまかそうとしているが、「逆累進課税」とよばれる消費税の増税は労働者階級人民からいかに金を搾り取ろうかという政策にほかならない。国家的財政危機問題を労働者階級人民の犠牲によって解決しようとしているのだ。 そして原発の再稼働攻撃を粉砕していこうではないか。四月十四、十五日に朝日新聞が行った世論調査(電話)によると、再稼働反対が実に55%に及ぶ。民意はあきらかに再稼働反対なのだ。われわれは、大飯原発再稼働阻止を全国的課題として闘っていく。そして福島の人々と連帯し、原発事故の徹底した補償を求めていく。3・11福島現地や全国で闘った地平をもって、反原発闘争のさらなる大衆的発展をかちとっていこう! さらに在日米軍再編の「見直し」協議を弾劾する。普天間基地の固定化を絶対に許すことはできない。日帝は日米軍事同盟を強化し、自衛隊と米軍の一体化を進め沖縄の差別軍事支配を強めてきた。米海兵隊は固定化が策されている普天間基地に、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイを配備しようとしている。このオスプレイは四月十一日にもモロッコで墜落事故を起こしているあまりにも危険な輸送機だ。こんなものを住宅が隣接する普天間に配備するなどいうことはあってはならない。そして四月十五日、那覇の首里高校で米軍の不発弾が発見され、周辺住民二千人以上に避難勧告がだされている。われわれは、沖縄の現実は未だに戦場であることを痛苦にとらえかえさなければならない。 今年の5・15に決起し、沖縄反革命的統合四十年を弾劾しよう。政府式典を粉砕していこう! 沖縄―「本土」を貫いた闘いを起こしていこうではないか! われわれは、野田政権打倒をはっきりと掲げて、反戦・反基地・増税粉砕を闘っていく。増税や原発再稼働、沖縄差別軍事支配にみられるがごとく、野田政権には人民の生命・生活を防衛しようという姿勢は一切ない。こうした政権をこれ以上存続させてはならない! 広範な労働者階級人民とともに、反戦・反基地・野田政権打倒を闘おう! |
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