共産主義者同盟(統一委員会)


1378号(2011年9月5日) 政治主張






■政治主張

■各地の闘争

■海外情報

■声明・論評

■主要論文

■綱領・規約

■ENGLISH

■リンク

 

□ホームへ

   普天間基地を沖縄から叩き出せ! 野田新政権打倒!

 反原発闘争に起とう!


 現闘本部の破壊撤去弾劾!

 市東さんの農地を守り抜こう!





 今夏、侵略反革命と闘う被爆二世の会の仲間を先頭に8・6広島闘争が反戦・反核・反原発・被爆者解放を掲げ断固としてたたかわれた。福島第一原発事故による被曝が、日々、累積していくなかで、今夏の広島・長崎のたたかいは特に大きな意義をもつたたかいであった。
 これに対し、在特会は、「核武装の推進」「原爆ドームの解体」などを掲げ、原爆ドーム前で集会やデモを行い、被爆二世の会を先頭に開催された原爆ドーム前での青空集会に対して、許し難い差別的悪罵を投げつけながら襲いかかってきた。青空集会に結集した被爆者、障害者、労働者学生は、これを断固として弾劾・粉砕し、実力で集会を防衛しぬいた。「行動する保守」を自認し、差別・排外主義扇動と核武装を掲げた反革命突撃隊と化している在特会を粉砕せよ。
 また、8・6広島闘争の日を狙って、千葉地裁、成田空港会社、千葉県警は、天神峰現地闘争本部を「強制執行」と称して急襲し破壊撤去するという許し難い暴挙を強行してきた。徹底的に弾劾する。5・20大弾圧に続くこの暴挙は、反対同盟の闘争拠点を破壊し、三里塚闘争を圧殺しようとする、なりふりかまわぬ攻撃の激化を意味している。反対同盟と支援は、断固たる反撃を開始している。
 今夏、アジア共同行動日本連絡会議と11岩国・労働者反戦交流集会実行委の共催で、関西で岩国連帯集会が開催された。アジア共同行動日本連絡会議は、その後、反戦夏期合宿を岩国市で開催し、岩国市民と共に米軍再編・岩国基地大強化に反対するたたかいを今秋一層強化することを宣言した。また、八月末には、韓国済州島での海軍基地建設策動に反対し、済州島への連帯派遣団を送り出してきた。
 こうした夏期闘争のすべての成果を引き継ぎ、今秋闘争の爆発を勝ち取ろう。


 ●第一章 反原発闘争の全人民的爆発を

 米国債の格下げ、一挙に襲った世界同時株安、世界恐慌の波は深化し全世界を襲っている。イギリスにおける暴動は若者の失業問題を背景にイギリス全土に及んだ。帝国主義グローバリゼーションは、貧富の格差を拡大しつつ、ますますその矛盾を激化させている。
 こうしたなかで、日本帝国主義も、階級矛盾を拡大し激化させる一方にある。東日本大震災と福島原発事故による放射能汚染の拡大のなかで、民主党政権がいかに反人民的政権であるかが満天下に明らかとなった。福島をはじめとする多くの人々を放射能被曝のもとに置き、ごまかしと情報操作によって人民の命と健康を破壊し続けているのが民主党政権である。「国民の生活第一」などというマニフェストはすべて放棄された。子ども手当、高速料金無料化、農家戸別所得保障制度、高校授業料無償化、すべてが放棄、ないし改悪と見直しである。自民党の政治とまったく同列である。普天間基地問題にしろ原発にしろ、自分たちの責任はほおかむりして、ただ、政権獲得のためにのみする主張と態度に人民はもはや辟易としている。
 一方で、大阪の橋下や名古屋の河村など、反動的なポピュリストがデマ扇動をもって民心を獲得するという事態が拡大している。橋下と大阪維新の会は、教職員への「日の丸・君が代」不起立処罰や公務員解雇を可能とする条例など、次々と悪辣な反動的攻撃を繰り出してきている。
 いまや、労働者階級の生活は苦しくなる一方である。福島をはじめ労働者階級人民は放射能汚染にさらされ、健康を破壊され続けている。労働者階級は、諸権利の剥奪攻撃にさらされ続けている。あらゆる矛盾のつけを労働者階級人民におしつけることで危機を乗り切ろうとする反動的政治が横行している。
 では、こうしたなかで、今秋期政治闘争をいかにたたかうのか。それは、まず第一に、何よりも反原発闘争の全人民的政治闘争としてのさらなる前進を総力で実現していくことにある。
 福島原発事故による放射能汚染が拡大し続けるなかで、原子力に反対し、エネルギー政策の転換を求める声はますます大きくなっている。全国各地で反原発の集会やデモ、署名運動、各電力会社への抗議行動・包囲行動などが繰り広げられている。その声はますます大きくなる一方だ。福島原発事故によって、福島の住民を始め多くの人々が放射能汚染の脅威にさらされ、日々、被曝を強いられている。なによりも子どもたちが深刻な被曝にさらされている。原発内では多くの非正規労働者が日々被曝労働に従事させられている。農産物や海産物の放射能汚染、生活を奪われた農漁民、ふるさとを奪われ流民というべき状態にたたきこまれている人々、この未曾有の被害のなかで、「すべての原発を廃炉に!」という世論は日々高まっている。いまや、ブルジョアジーの一部でさえ「脱原発」を主張し再生可能な自然エネルギーへの資本投下に新たな市場を求め始めている。
 にもかかわらず、政府は、いまだ原発を推進しようとしている。菅の個人的な「脱原発」表明などはまったくの欺瞞だ。菅自身が、「脱原発」を装いながら、一方では、定期点検後の原発を再稼働させようとし、また、原発輸出もやめようとしない。菅自慢の「再生エネルギー法」など、原発と並んで自然エネルギーも!ということでしかないのである。いまや、「脱原発」ではなく「減原発だ」などと修正している始末である。原発推進派でさえも、「ウラン資源も有限であり長期的には原子力依存から自然エネルギーへの転換は自明のことだ」と、原発からの脱却はあたかも当然の方策であるかのようにぬけぬけと言っている。だが、それらは、すべてごまかしである。これらは、政府が原発の廃止を政治決定として明確にし、かつ、そのために必要な立法化を行うことを避け、「原発依存からの転換」などと言いつつ、実際は原発維持路線を防衛していこうとする方便に他ならない。
 政府や電力独占資本をはじめとする原発推進派に対して、すべての原発の廃止を求めて全人民的政治闘争のより一層の高揚をたたきつけていく必要がある。すべての市町村で反原発の集会やデモを。反原発の全人民的政治闘争をさらに発展させよう。同時に、反原発をかかげた全人民的政治闘争のただなかで、その戦闘的発展を断固として押し進めるたたかいを強化していかねばならない。反政府闘争としての発展を抜きに原発を全廃する根本的な政策転換はありえない。菅辞任後の内閣がいかなるものとなるにせよ、すべての原発を廃止するまで政府の欺瞞とごまかしを弾劾し、今秋、反原発闘争のさらなる全人民的爆発を実現しよう。
 すべての原発を廃炉にするために総力をあげよう。同時に、ベトナムやトルコなどへの日帝の原発輸出策動を絶対に許してはならない。アジアからすべての基地と原発を一掃するアジア各国地域共同のたたかいを前進させよう。


 ●第二章 11月岩国行動に総結集しよう

 第二に、この反原発闘争と固く結合し、米軍再編に反対する反戦反基地闘争を前進させていくことであり、その集約環としてアジア共同行動日本連絡会議と11岩国・労働者反戦交流集会実行委員会が呼びかける十一月二十六日・二十七日の岩国行動に全国から総結集することである。
 東日本大震災に際して、日米両軍は、自衛隊は十万六千人を出動させ、米軍も空母を出動させるとともに、兵員一万六千人を出動させた。被災地は日米両軍に制圧され、かつ、救援活動にあたる日米両軍を賛美する一大キャンペーンが徹底して繰り広げられた。この日米両軍の出動は、一つに、日米軍事同盟の有事出動として行われ、日米安保体制を有事即応の軍事同盟として実戦的に強化することを狙ったものであった。同時に、日米両軍への「国民的支持」を取り付け、そのことで、米軍再編を一挙に押し進めていくことを狙ったものであった。
 だが、沖縄や岩国をはじめとした住民とこれを支援する全国の反基地勢力は、こうした策動を許さず、米軍再編の前に立ちはだかってきた。辺野古や高江でのたたかい、岩国でのたたかいはその先頭に位置している。岩国の市民は、米軍住宅建設に愛宕山を使うのではなく、震災被災者のために使うべきだという提案を行ってきた。こうした動きを断固として支持しよう。また、辺野古新基地建設も強行の目処がたたず、嘉手納統合案などが再び大きく浮上するなど、米軍再編は大きく動揺している。こうしたなかで、追いつめられた日米両政府は、あらゆる手段を尽くして新たな基地強化を進めようと躍起になっている。岩国では艦載機移転に伴う離発着訓練場として鹿児島県の馬毛島を使う策動が急浮上している。また、普天間基地へのオスプレイ配備策動や、高江ヘリパット建設強行策動なども強化されている。
 こうした基地強化を許さず、米軍再編を粉砕する全国の反基地闘争を一層強化していこう。反原発闘争は、一切の核に反対するたたかいである。それは、核武装の産業的条件を一掃するたたかいでもあり、かつ、現に核で武装された日米軍事同盟に対するたたかいと固く結合されねばならない。核攻撃の出撃拠点たるすべての米軍基地を一掃するたたかいでもある。すべての米軍基地の一掃を。日米軍事同盟を粉砕しよう。米軍再編を粉砕しよう。アジア共同行動日本連絡会議と11岩国・労働者反戦交流集会実は、本年、十一月二十六日・二十七日に予定される岩国現地行動への結集を呼びかけている。全国から、岩国に結集し、岩国基地大強化に反対する岩国国際集会を成功させよう。


 ●第三章 反帝国際連帯運動の前進をかちとろう

 第三に、今秋を通して、反原発反基地を掲げた国際連帯を大きく前進させていくことにある。反原発闘争をめぐるアジア各国地域との共同闘争も前進している。われわれは、こうしたたたかいを全面的に支持する。反原発、反基地をめぐる国際共同闘争を前進させよう。アジア共同行動日本連絡会議は、七月にはフィリピンにおいて開催されたILPS(国際民衆闘争同盟)の第四回総会に代表団を送り、世界から結集した反帝国主義勢力とともに帝国主義に対する国際的な団結を強化した。こうしたたたかいを引き継ぎ、今秋、韓国での反米軍基地闘争への連帯派遣、韓国労働者大会への連帯派遣などを訴えている。同時に、海軍基地建設が策動されている済州島の江汀(カンジョン)集落への警察権力の投入と、住民の実力排除策動を絶対に許さず、住民への支援連帯に立ち上がることを訴えている。そのための国際署名も呼びかけられている。済州島での海軍基地建設策動は、南北の軍事的緊張をますます高め、対中国の日米韓軍事包囲態勢作りの一環に他ならない。絶対に許すな。また、フランスにおけるG20反対闘争への現地闘争派遣を訴えている。こうした呼びかけに応え、今秋、日韓連帯闘争を押し進めるとともに、G20反対フランス現地闘争へ決起しよう。
 また、今冬には、国際ネットワーク組織である「日米両帝国主義のアジア侵略支配に反対するアジアキャンペーン(AWC)」の国際幹事会総会が韓国で開催される。AWC韓国委員会が中心となって、台湾、フィリピン、インドネシア、アメリカ、そして日本からも代表が結集し、共同の反帝国主義闘争と相互の連帯課題などを討議する国際会議が開催される。これは、また、韓国の労働者階級のたたかい、反米軍基地闘争などとのたたかいと結合したものとして開催される。呼びかけに応え、結集しよう。


 ●第四章 排外主義攻撃への反撃を強化せよ

 第四に、大阪における教職員への「日の丸・君が代」不起立処罰や公務員解雇を可能とする「職員基本条例」(公務員基本条例、教育基本条例)制定策動や、各地における朝鮮学校への授業料無償化排除など、強まる差別・排外主義攻撃に対する大衆的な反撃を強化していくことにある。また、差別・排外主義集団・在特会らの襲撃を粉砕し、大衆的な包囲戦を一段と強めていくことにある。
 大阪では、今秋、橋下・大阪維新の会によって教職員への「日の丸・君が代」不起立処罰、さらには、公務員解雇を可能とする条例を秋の大阪府議会、大阪、堺市議会で制定しようとする動きがある。大阪でこうした条例化を許してしまえば、それは全国に波及する可能性をもつ。自治体職員や教職員に対する解雇を好き放題に行うことを条例化しようというのであり、加えて、「日の丸・君が代」不起立処罰(三回で免職)で全国に例のない思想統制に踏み込もうとしている。しかも、教育委員会の中立性の建前さえ真っ向から否定し政治に従属させると宣言しているのである。絶対に許すな。大阪では、「日の丸・君が代」強制反対ホットライン大阪が中心となって、九月二十四日「君が代」強制大阪府条例はいらん!全国集会が呼びかけられている。この呼びかけに応え、全国から大阪に結集しよう。また、各地で朝鮮学校への授業料無償化排除を弾劾し、反撃を強めよう。
 そして、こうした差別・排外主義攻撃の突撃隊、在特会らの襲撃の激化を実力で粉砕していくたたかいを強化しよう。在特会らは、関西における水曜行動にたいし、徹底した破壊攻撃、襲撃を繰り返している。大阪で開催された七月三十一日の金学順さん証言二十年集会には、集会場の隣の部屋で在特会の集会をぶつけてくるという破壊活動に踏み込んできた。しかし、集会に結集した四百名の仲間と「排外主義とたたかうネットワーク関西」に結集する防衛隊は、この破壊策動を粉砕した。広島での青空集会に対する破壊襲撃策動など、在特会は差別・排外主義突撃隊の本性を如実にしている。強まる差別・排外主義扇動を許さず、たたかいを防衛し発展させていこう。


 ●第五章 10・9三里塚現地に総決起しよう

 第五に、天神峰現闘本部破壊撤去を徹底的に弾劾し、今秋三里塚に全国から結集することにある。
 八月六日の天神峰現闘本部破壊攻撃は、反帝闘争の一拠点である三里塚闘争そのものの破壊を狙ったものである。天神峰現闘本部は、一九六六年に建設され、それ以降、増築を加えてきたたたかいの拠点であった。三里塚闘争に対する破壊攻撃が激化している。国家権力は5・20東京高裁による反動判決―仮執行宣言と五十名逮捕弾圧、そして、七月四日千葉地裁による強行執行決定をもって、八月六日の現闘本部破壊撤去へと踏み込み、三里塚闘争の圧殺のために躍起になっている。反対同盟と支援は、こうした不当な攻撃に屈せず、たたかいぬいている。空港会社は、現闘本部破壊に続いて、市東さんの農地強奪を狙っている。絶対に許すな。今秋、反対同盟の呼びかけに応え、10・9三里塚全国集会に総決起しよう。


 

当サイト掲載の文章・写真等の無断転載禁止
Copyright (C) 2006-2007, Japan Communist League, All Rights Reserved.