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『戦旗』第1308号(2008年6月20日)




  戦争と貧困を強めるG8弾劾! 福田政権打倒!

  洞爺湖現地へ決起せよ

  反帝国際主義でサミット粉砕!!

  7・19横須賀に結集しよう!




 労働者、学生、市民のみなさん! G8洞爺湖サミット粉砕へ立ち上がろうではないか!

 各閣僚会議において、今や何ら「成果」を示すことができず、G8の帝国主義者どもの利害の対立があらわとなる一方、ひたすら新自由主義・グローバリゼーションの継続と治安・弾圧態勢の強化を叫ぶしかない醜態ぶりだ。G8洞爺湖サミットは、全世界の労働者階級人民の怒りに包まれている。

 多くの労働者人民が、閣僚会議の各会場に向け反対の声を上げ、集会・デモに打って出ている。さらに六月二十六、二十七日の外務大臣会合がおこなわれる京都での反対行動から7・1大阪、東京での総決起集会をかちとり、洞爺湖のサミット会場へ攻めのぼろう。全世界で立ち上がる労働者階級人民と連帯し、反戦・反基地闘争と結合させ、日帝・福田政権打倒でたたかいぬこう。

 国家権力は六月十日、わが統一委員会に対していっせいガサ入れをしてきた。たたかう労働者への不当逮捕を名目にした、組織弾圧を狙った国家権力によるこの暴挙を絶対に許さない。徹底的に弾劾する。あらゆる不当弾圧をはねのけ、断固サミット粉砕の総決起をかちとっていこうではないか!



  ●1章 洞爺湖サミットの陰謀さらけ出す各閣僚会議



 G8洞爺湖サミットのおぞましい全体像がさらけ出されてきている。閣僚会議が各地で開かれているが、会議では、ことごとく解決策は見出せず、労働者人民への搾取・抑圧の合意に終始している。

 今回のサミットを日帝・福田は「環境サミット」と打ち出し、議長国としてイニシアチブを発揮しようとしているが、神戸で開かれた環境相会合でその思惑はものの見事に打ち砕かれた。

 環境相会合の議長総括はわかりにくく、あまりにも曖昧な言葉使いで、注目されていた二酸化炭素排出量削減策も具体性がないものとなった。

 中国やインドなどの新興国と欧州連合(EU)各国は、カナダ、日本、米国のように削減に消極的なG8諸国に対して、中期目標として二〇二〇年までに25〜40%の二酸化炭素排出量削減に合意するよう求めたが、議長総括にそうした目標が盛り込まれることはなかったのだ。

 拘束力ある具体的な目標が立てられず、そうした目標を達成するための十分な政策が打ち出されたわけでもない。G8諸国は、自らの削減目標が立てられず、すでにある削減の約束を果たすことすら決めきれない。そればかりか、新興国に温暖化防止への公約を急き立てることで反発を買うだけとなっている。

 二酸化炭素排出量削減は、お題目でしかない長期目標だけで、それを実現するための政策にいたっては利害対立に終始しいっこうに進まないなかで、中期目標による、よりいっそうの対策の加速化が求められていた。

 しかし、帝国主義列強は問題を解決しようとしないことをさらけ出した。

 そもそもG8諸国だけで現在の世界のGDPの60%以上を占めており、世界の13・5%の人口にしかすぎないこれらの国々で、大気中に蓄積された温室効果ガスの過去からの累積排出量の62%を占めているのである。地球温暖化の一因である二酸化炭素排出量の増加は、紛れもなく産業革命以降の資本主義・帝国主義による無秩序で無計画の大量生産・大量消費から生み出されたものだ。資本主義・帝国主義にこそ、二酸化炭素排出量増加の歴史的な責任とその削減の義務があるのである。しかし、利潤追求こそが資本主義・帝国主義の生命線である以上、利潤への影響のない範囲でしか対策を立てることはできない。ここが決定的なのだ。地球温暖化による人類をはじめあらゆる生物への破滅的な影響に歯止めをかけるためには、資本主義・帝国主義的生産様式、資本主義社会の生活様式を変革しなければならないことが、ますますはっきりしてきている。

 一方、労働相会合でも、新自由主義・グローバリゼーションによる、労働者の格差―貧困化がG8諸国内でも深刻になっており、この会合でも議題として取り上げられた。だが、会合は根本的な解決策を示せなかったどころか、労働者の現実とは大きく乖離していることが明白になった。

 労働相会合の皮切りとなった政労使の会議後の記者会見で、政府・厚労省は「格差は解決すべきという点では、政労使が一致した」と説明。この発言に対しては、さすがに同席した連合会長・高木剛ですら「『好きで非正規雇用になっている人がいる』という人もいて、労使で認識が違う。言葉は悪いが盗っ人猛々(たけだけ)しい」と、怒りをぶちまけたのだ。

 そして、六月十三日〜十五日には、「自国内の若者や移民が過激思想に感化され国産テロリストになる『過激化』問題」を主要議題にした司法・内相会合が東京で開かれた。そもそもこの司法・内相会合は、新自由主義・グローバリゼーションと戦時体制の強化に抗する世界の労働者・人民の決起の前に、「テロ対策」を名目にして弾圧態勢を強化する陰謀を巡らしてきたものだ。

 今回のサミットにおいても、サミット会場に向けた直接行動、大衆的実力闘争を封じこめようと、アントニオ・ネグリ氏をはじめとした活動家の入国をことごとく拒否しつづけており、今後たたかう韓国やフィリピンの活動家らに対しても二〇〇二年サッカー・ワールドカップで導入した入管難民法の、違法デモによって逮捕や退去させられたことがある活動家の入国を拒否するとした「フリーガン条項」を適用するなどして入国を拒否することが目論まれている。そしてデモへの弾圧訓練が全国各地でおこなわれているのだ。
 日帝・国家権力の思惑はそれにとどまらない。

 「地域協力会」といった自警団を組織し、監視カメラの増設、警官の巡回・検問の増加を常態化させてきている。一方、自衛隊も合同「テロ対策」訓練に参加したり、洞爺湖サミットでは会場上空の防衛と称して空自のAWACSだけでなく海自のP3C哨戒機も配置するとしている。そして、国内の活動家への面割と調査を徹底し、不当逮捕・ガサ入れを繰り返すことで革命的左翼だけでなくたたかう労働組合や市民団体への組織弾圧を拡大しているのだ。

 今回のサミットにおいては、自衛隊・海上保安庁・消防・警察・自治体・企業・地域が一体となって、サミット会場だけでなく全国規模での戒厳態勢を敷いているのだ。まさしく、「テロ対策」=戦時態勢の構築・常態化である。日帝は、洞爺湖サミットをステップに、他の帝国主義列強に並ぶ治安・戦時体制を確立させようとしているのだ。

 まさしく、帝国主義者どもは利害を激しく対立させながらも、世界の労働者人民や資源・食糧をいかに搾取・収奪していくのか、帝国主義による世界支配に反抗する国や勢力をいかに抑圧していくのかという点では一致し、これらの問題について謀議することに終始している。そこには、新自由主義・グローバリゼーションと戦争体制に突き進むことでしか帝国主義としての延命を策せず、それによってもたらした世界的な金融危機―原油価格の高騰、食糧危機、労働者人民の貧困と抑圧・無権利状態、そして地球温暖化に対して、何ら根本的な解決もできないだけでなく、さらに泥沼の淵にはまり込んでいく帝国主義の恐ろしい姿をさらけ出した。

 G8サミットが全世界の労働者階級人民にとって、改良を施すものではなく対抗にとどまらず断固粉砕していかなければかないことを物語っている。



  ●2章 米軍再編阻止闘争とサミット粉砕を一体に闘おう



 さらに、これまでたたかいぬいてきた米軍再編阻止―反基地闘争の全国的陣形をもって、サミット粉砕闘争を断固たたかいぬこう。

 現代帝国主義の世界支配は軍事力を基盤とし、最終的には侵略反革命戦争をもって貫かれている。G8サミットそのものが帝国主義者どもの世界支配に向けた強盗会談であることから、それは帝国主義による戦争態勢づくりと不可分一体におこなわれてきた。

 その中心的な役割を果たしてきているのは圧倒的な軍事力をもって世界支配に打って出ている米軍である。われわれは、日米軍事同盟再編をアジアにおける帝国主義の植民地支配の要と捉え、これに対してたたかいぬいてきた。二〇〇八年の階級攻防においても、G8サミット粉砕と米軍再編粉砕を一体の攻防として、断固たたかおう。

 その第一として、二〇〇〇年の沖縄新基地建設阻止・サミット粉砕をたたかった地平を引き継ぎ、日米軍事同盟との対決こそ日帝・米帝のアジア支配―世界支配を打ち破るたたかいであることを見据え、これまでの反基地闘争の内容をもってサミット粉砕闘争をたたかうことである。

 そして第二には、沖縄闘争、岩国闘争、そして、本年夏の横須賀闘争と結合し、この反基地闘争の陣形で全国決起闘争を創り出していくことが問われている。これらの反基地闘争こそが日帝の戦争国家化にその最前線で立ちはだかっているのだ。



  ●3章 国際共同闘争でサミット粉砕に立ち上がろう



 そして私たちは、G8サミット粉砕―洞爺湖現地闘争を、反帝国際共同闘争でたたかうことが重要である。

 そのひとつは、アジア各国の労働者階級人民との共同闘争として、日帝が主催するG8首脳会議粉砕闘争をたたかうことの意義は大きい。

 福田はアジアの盟主として、G8首脳会議を主催し、アジアにおける帝国主義として日帝の利害を貫こうとしている。日帝足下の労働者階級人民こそが、この日帝の野望と対決し、この国際共同闘争を担いぬいていこう。

 そして二つ目は、具体的に、韓国、フィリピンをはじめとしてアジア各国・地域、アメリカの反帝組織と共同してたたかうことだ。アジア共同行動のサミット粉砕・反帝国際共同行動を断固支持し、その呼びかけに応えて決起しよう。

 二〇〇五年の釜山APEC闘争―香港WTO闘争の地平を引き継いでたたかおう。

 李明博政権と対決する韓国労働者階級人民、アロヨ政権打倒に立ち上がるフィリピン人民と連帯し、アジアの階級攻防と一体に、サミット粉砕闘争に立ち上がろう。



  ●4章 7・1総決起集会から洞爺湖現地へ結集しよう



 すでに各閣僚会議の開催に対して、各種NGOによる提言、対抗サミット、そしてサミット反対の集会・デモが展開されている。私たちはサミット粉砕を鮮明にして各地域の先進的な諸団体と積極的に共闘をし、神戸の環境相会合、東京の司法・内相会合、大阪の財務相会合に対して、集会を開き、会場に向けてのデモンストレーションを相次いで貫徹してきた。

 このムーブメントを受けて私たちは、六月二十五〜二十六日に京都で開かれる外相会合粉砕闘争に立ち上がる。「戦争と貧困をおしすすめるサミット外相会議反対!6・25〜26京都行動」が韓国、沖縄、岩国、神奈川からの参加をもって、集会・デモをおこなう。サミット粉砕の前哨戦の山場として全関西の総決起をかちとっていこう。

 そして、七月一日、大阪、東京でG8サミット粉砕総決起闘争をたたかい、洞爺湖現地へと決起する。サミット会場に迫る集会・デモンストレーションを断固たたかいぬこう。

 サミット前夜には、札幌で「G8サミット反対全国集会(仮称)」が開かれ、サミット開催期間の七月七〜九日には会場近くで現地交流集会・デモ、コンサートなどがおこなわれる。いずれも反G8サミット北海道(アイヌモシリ)連絡会が呼びかけている。アイヌ民族の政治利用を許さず、アイヌ民族の先住民族としての権利回復要求に連帯してともにたたかおう。サミット会場に迫る直接行動、大衆的実力闘争をかちとろう。

 日帝国家権力は、全世界の労働者階級人民の怒りを前にして、空前の戒厳態勢で闘争を封じ込めようと躍起になっている。

 大阪・財務省会合反対のたたかいを目前にひかえた六月十日、京都府警、大阪府警、警視庁は、わが統一委員会に対して全国いっせいに不当な弾圧をくわえてきた。一人のたたかう労働者を不当逮捕し、大阪・東京の党事務所、および京都の労組事務所、居宅など計五カ所の強制捜査をおこなってきたのだ。逮捕の理由とはとても言えないような容疑をデッチ上げたうえで、容疑とは何の関係もない事務所等をガサ入れし、少なくない物品を証拠品として奪い去っていった。私たちは国家権力によるこの暴挙を絶対に許さない。徹底的に弾劾する。

 あらゆる弾圧をはねのけG8サミット会場へと肉薄しよう。不当逮捕許さず、完黙非転向でたたかいぬこう。

 帝国主義強盗会談粉砕にともに立ち上がろう!

 

 

 

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