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2011年・年頭のメッセージ(4)

 諸戦線からの闘う決意



  ■米軍再編―日米軍事一体化と対峙する巨大な奔流を形成

                                                   沖縄労共闘


 激動の沖縄階級闘争が今新たに幕を開けた。二〇一一年は、辺野古新基地建設阻止!米軍再編粉砕!の勝利をかちとる、否、必ず決着させる歴史的階級攻防の真っ只中にある。わが沖縄労共闘は、昨年を上回る闘いを組織する中で、その歴史的ステージを造り出す決意である。
 何よりも昨年一月、われわれは名護市長選挙に勝利し、歴史的な勝利の号砲を打ち鳴らした。十三年間もの苦難を突破しかちとった名護市長選挙の勝利は、沖縄労働者人民に勇気と希望を切り開き、九万人が総決起・総結集した「普天間基地の早期閉鎖・返還と移設に反対し、国外・県外移設を求める」四・二五県民大会の大爆発へと押し上げてきた。
 この地平は、「米軍抑止論」や「日米同盟の強化」を金科玉条的に五・二八日米共同声明・日米合意での辺野古新基地を押し付けてきた鳩山、そしてそれを継承した菅民主党政権に対する徹底非妥協の確信へと深まり、そして辺野古はもちろん沖縄―琉球弧へのたらい回しを断じて許さない闘いの総路線として結実した。それは、九月名護市議選での稲嶺市政与党・辺野古新基地反対派の圧勝、さらには、十一月県知事選で仲井真に「県外移設」路線転換を強制するまでに至り、米軍再編―日米軍事一体化攻撃と対峙する大きな奔流へと形成された。まさしく沖縄階級闘争は、この一年において大きな歴史的前進をかちとったことを確認したい。
 一方で、断末魔にあえぐ日帝―菅政権は、労働者・人民への新たな搾取・収奪攻撃を強め、貧困と格差、戦争と排外主義攻撃を激化させている。
 とくに注視しておかなければならないことは、釣魚諸島問題を利用した反中国排外主義キャンペーンと同時に、新防衛大綱と中期防衛力整備計画で、宮古・与那国への自衛隊配備を打ち出し、沖縄の日米共同反革命―日帝の侵略反革命前線基地としての機能強化を飛躍的に成し遂げようとしていることである。絶対に看過できない。
 また昨年末に日帝―菅政権(防衛省・北澤)は、名護市に対して、〇九年分・一〇年分の再編交付金の不交付を通知し、旧態依然の悪らつな「アメとムチ」攻撃を仕掛けてきた。断じて許さない。こんな脅しはまったく通用しないことを名護市民―沖縄労働者人民は即刻菅政権に思い知らせてやろう。
 二〇一一年沖縄階級闘争は、沖縄―「本土」を貫き、沖縄・岩国・神奈川、さらには三里塚を軸とした全国反戦反基地・反安保闘争の原動力としてますます前進するとともに、韓国―アジア人民との連帯で、反帝・国際主義の路線をさらに飛躍拡大させることが問われている。わが沖縄労共闘は、沖縄労働者人民―沖縄階級闘争の前線司令部としての役割をますます打ち固め、日帝の差別軍事支配を打ち破る沖縄解放闘争の勝利を刻印するまで闘いぬくことを決意し、年頭アピールとする。



  ■民族排外主義を許さず反戦・反基地闘争を闘う

                                         統一委員会行動隊



 全国の闘う労働者、学生、同志、友人の皆さん。統一委員会行動隊より二〇一一年年頭アピールを送りたい。
 昨年登場した民主党鳩山政権は、「普天間基地を最低でも県外へ」の公約を掲げたが、昨年六月、辺野古への新基地建設、徳之島への一部訓練移転という結論を出し、辞任した。後を継いだ菅首相もまた、辺野古に基地を押し付けようとアメとムチを繰り出している。菅政権は、ソウルG20・横浜APECを通じ、対米追従路線を深めている。米帝主導のTPPに参加し、アジア太平洋地域での覇権を維持し続けようとしている。ロシア大統領の国後島訪問、釣魚台での海上保安庁巡視船と中国漁船の衝突、朝鮮半島での緊張を利用し、国内での排外主義をあおりながら、沖縄の米軍の固定化、与那国島への自衛隊配備を行おうとしている。また、日米共同軍事演習を繰り返し、緊張をあおっている。これに対し、米軍再編に反対する人民の闘いが、沖縄で、岩国で、神奈川で粘り強く続いている。名護では、一月市長選、九月市議選に勝利し、十一月沖縄知事選も勝利的に闘われた。これらの闘いに結合し、米軍再編を粉砕しよう。
 三里塚においては、羽田ハブ空港化政策や航空需要の低迷で、成田空港の凋落が進んでいる。あせりにかられた空港会社は、飛行回数の年間三十万回化を叫び、周辺自治体の首長に押し付けた。
 騒音、振動、排気ガスで東峰・天神峰の反対同盟をたたき出そうとしている。市東さん宅を空港の中に囲い込む第三誘導路計画を打ち出し、工事を強行している。二〇〇七年、市東さんの畑を強奪して「へ」の字の誘導路を直線化しようと、不当提訴してきた。
 反対同盟は、六つの裁判を闘っている。現闘本部裁判では昨年二月、不当判決であったが「仮執行宣言」を粉砕した。いずれの裁判でも反動的な裁判所に対し、攻勢的に闘っている。三月、団結街道の廃止案に対する成田市議会での傍聴闘争を闘った。四月沖縄県民大会に反対同盟も参加し、闘いの結合をかちとった。五月、団結街道封鎖予告の看板に対し、市東さんが実力決起。不当逮捕され成田署への連日の弾劾行動。六月末の深夜、団結街道は、大量の機動隊員により封鎖されてしまったが、反対同盟は、団結街道・現闘本部を必ず奪還すべく、成田駅頭での毎週のビラまき情宣、空港周辺・成田市街での宣伝カーによる情宣を行っている。また、廃道が違法であることを提訴し、十一月初公判を闘った。鈴木幸司さんの遺志を継ぎ、反対同盟を支え、裁判闘争・現地闘争を闘い抜こう。
 われわれは、十一月横浜APEC粉砕闘争、十二月岩国国際集会の勝利的地平の上に立って、昨今強まっている民族排外主義を断固許さず、沖縄―「本土」、アジアを貫く反戦・反基地闘争を闘う。朝鮮侵略反革命戦争を断固阻止し、日米帝国主義を粉砕する闘いに本年も全力で取り組む。行動隊は、統一委員会の戦略部隊として、本年も反戦・反帝闘争の拠点―三里塚を現闘団とともに守り抜き、日帝菅政権打倒、革命勝利のために各闘争の最先頭で闘うことを決意する。ともに闘いの前進をかちとろう。



  ■現闘本部強奪粉砕、反対同盟の決起引き継ぎ闘おう

                                      日本反帝戦線三里塚現闘団


 全国の闘う仲間の皆さん。日本反帝戦線三里塚現闘団より本年の闘う決意を明らかにしたい。
 日帝―国交省―空港会社は、団結街道の封鎖を強行し、第三誘導路の建設を強行している。さらに現闘本部の強奪をもくろみ、市東さんの畑をも強奪しようとしている。さらに年間発着回数を増加させ、すさまじい騒音、振動をもって、叩き出し攻撃を激化させている。断じて許してはならない。
 昨年の現闘本部の仮執行処分攻撃を粉砕し、市東さんの体を張った闘いを頂点とした闘い、それに続く萩原富夫さんの闘い、こうした勝利的地平を引き継いで、本年も闘い抜いていく決意だ。
 反対同盟が闘い抜くかぎり、敵に勝利はないし、成田空港の完全空港化は夢のまた夢でしかない。成田空港会社は羽田の国際化によってさらに追い詰められている。
 まず第一に、反対同盟とがっちりと連帯し、市東さんの農地を守り、決戦となっている裁判闘争に勝利しよう。2・4控訴審闘争に決起し、現闘本部を守り抜こう。空港廃港まで闘い抜こう。
 第二に、反戦の砦=三里塚闘争を断固として守りぬく決意である。成田、羽田の一体的運用による首都圏の国際空港計画が狙われている。そして、成田空港は軍事空港の役割があるなかで、三里塚闘争の位置はますます重要になっている。沖縄をはじめ座間、岩国など、全国の反戦反基地闘争と三里塚闘争の結合を推し進めて行く決意である。
 第三にアジア共同行動を全力で支え抜き、アジア人民との具体的・実践的連帯を強化していく決意である。そして同時に、自国帝国主義打倒を断固闘い抜く決意である。ピョントンサ(平和と統一を開く人々)との交流の成果を発展させ、国際主義の内実を打ち固めていく決意である。日本、韓国、アジアを始め、全世界で闘われている軍事基地撤去の闘いとの結合を推し進めよう。本年もともに勝利に向けて闘い抜こう。



  ■核安保体制と闘う被爆二世運動を作り出そう

                           侵略反革命と闘う被爆二世の会



 昨二〇一〇年、われわれは日米両帝国主義の戦争策動、とりわけ朝鮮民主主義人民共和国に対する戦争重圧を許さず、闘うアジア民衆と連帯して反戦・反核・反原発・被爆二世の国家補償を求めて断固として闘い抜いた。
 第一に、八月六日広島の平和公園において「反戦・反核・反原発・被爆二世の国家補償を!」を掲げる青空集会を支持し、共に闘った。七月の米韓合同軍事演習に海上自衛隊が参加し米原子力空母ジョージ・ワシントンに搭乗したことや米帝の核戦略そのものを徹底弾劾した。そして米帝こそ、最初に核兵器を全廃すべきことを主張した。
 また、日帝の原子力政策の推進や、ベトナムへの日帝主導の原発建設にも断固抗議した。在外被爆者への被爆者援護法の完全適用と在外の被爆二世への援護も実現しようと訴えた。
 第二に、上関原発建設に反対して、上関の現地住民やシーカヤッカーと共に、海の埋立てを許さず、世界遺産ともいうべき「奇跡の海」田ノ浦を守り抜いた。この田ノ浦の海は、開発しつくされた瀬戸内海で自然のままの海が残る貴重な場所だ。大量の湧き水があるため本来なら日本海(東海)側で育つスギモクの群落がある。また、潮溜まりには世界でも珍しいヤシマイシン近似種という巻貝、進化の鍵を握るカクメイ科の貝や、二億年以上も前から姿を変えていない生きた化石と言われるカサシャミセンなどが生息している。しかも、海には一番小さなクジラのスナメリや、世界で五千羽しかいないとされる国指定の天然記念物のカンムリウミスズメまで生息している。このような豊かな自然が豊富な魚場を作り出しているのだ。この田ノ浦の海を守り抜くことが、上関原発を阻止する大きな力となる。継続して、長島の自然と田ノ浦の海を守り抜こう。
 第三に、岩国基地の大強化に反対して岩国市民と共に立ち上がった。八月二十一日より開始された愛宕山での一の付く日の座り込み「愛宕山を見守る集い」に参加して愛宕山への米軍施設の建設を許さない闘いを継続している。とりわけ、昨年十二月四・五日と開催されたアジア共同行動日本連絡会議と'10岩国・労働者反戦交流集会実行委員会主催の岩国行動に参加して、米軍再編と闘っている岩国市民を励ました。米軍厚木基地の空母艦載機部隊が岩国に来れば今以上の騒音と米兵犯罪による被害が多くなるのは明らかであり、米軍機は所構わず軍事演習のために住民の上空を飛ぶ。これを絶対に許してはならない。これからも、岩国市民と共に闘おう!
 第四に、被爆二世への被爆者援護法の適用を求めて厚生労働省交渉を行った。とりわけ、被爆二世検診の中にガン検診の実施を入れるよう強く要請した。そして、全国の被爆二世に国が年一回実施している被爆二世検診を積極的に受診するようすすめた。
 既に、東京や静岡県ではガン検診が実施されている。国が実施できない訳はない。被爆二世は、上は六十四歳を既に越えている。被爆によるガンの不安は被爆一世のみならず、被爆二世も持っている。そうした観点からも、ガン検診の実施を今後も強く要求していく。被爆二世の援護の拡充なくしては、被爆三世への援護も実現できない。全国の被爆二世は団結して声を上げていこう!



  ■障害者政策への市場原理導入、地域保安処分体制の強化許すな

                                  侵略反革命と闘う障害者青年同盟


 すべての労働者人民のみなさん!
 二〇一一年年頭にあたり、侵略反革命と闘う障害者青年同盟より年頭アピールを送ります。
 日本帝国主義の戦争とファシズムに向けた戦時政策は、金融資本と結託した規制緩和と市場の開放を柱とした構造改革路線として、労働者人民に襲いかかってきている。搾取と収奪を強め、すべての矛盾を労働者人民に押し付け、生活破壊、格差の拡大を進めている。
 昨年六月二十二日、民主党政権は「地域主権戦略大綱」を閣議決定した。
 労働者人民の社会保障政策、生活全般が福祉資本の利害にゆだねられ、翻弄されることとなる。
 障害者総体が、まさにその最底辺で生き死にを強制されるのだ。民主党の政策に断固反対し、障害者解放運動の綱領的確信を実践的に獲得しなければならない。
 障害者政策への市場原理の導入を許さず、障害者が社会の主人公として自立解放を果たす闘いを断固おしすすめなければならない!
 医療観察法を頂点とした精神障害者への保安処分攻撃を許さず、障害者総体の地域での自立解放をかちとろう!
 昨年十一月二十六日法務省、厚生労働省は、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律の規定の施行の状況に関する報告について」という報告書を国会に提出した。これは、単に、指定入院医療機関の数、審判の決定事項等、数字を羅列したものであって、それ以外はなにもない。医療観察法の附則第四条に規定された「五年後の見直し」の理念とはほど遠く、欺瞞に満ちたものである。民主党政権は、それを承知で「了承」する閣議決定を行った。 
 入院、退院、通院、地域生活すべてにわたってその時々で精神障害者の医療は切断されるが、しかし重層的な監視網だけは継続して張り巡らされ、刑法、医療観察法、そして自立支援法を連動させた地域保安処分体制として精神障害者にたいする差別は強化されている。
 医療観察法こそは、そうした保安処分体制の最たるものである。これまで十七名の自殺者、二十四例の自殺未遂など、「手厚い医療」とは名ばかりの差別精神医療の中で精神障害者が虐殺されていった現実を開き直り、正当化する閣議決定を許してはならない。
 自立支援法は、障害者が作業所の工賃だけでは元々生きていけないとわかっていながら、なおかつその工賃すら「自己負担金」で相殺し、かつそれにあきたらず、支給された年金をむしりとろうとするものである。そして障害者の生活総体を介護サービスの市場に売り出し、障害者に「商品」に付随する位置に甘んじることを強制する。
 二〇一〇年四月以降、障害基礎年金一級、二級の障害者は、自立支援法の見直しの動きの影響のなかで、自己負担がなくなり無料となった。しかし、障害者にとって自立支援法は、依然過酷で理不尽なものである。それは反人間的、反労働者的、反障害者的な差別法以外ではない。
 そうしたさなか、全国で自立支援法弾劾のたたかい、医療観察法粉砕の嵐がまき起こり、多くの障害者、精神障害者が立ち上がっている。侵略反革命と闘う障害者青年同盟もまた、山口における訪韓運動をはじめとしたアジア人民との実践的連帯、首都圏における路上生活者支援のたたかいなど、反戦反差別のたたかい、地域での自立解放運動を日々闘い抜いている。ともにたたかわん!



 

 

 

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