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辺野古埋め立て阻止、現地闘争報告

11・14〜19
        

2015年12月

                                                                                 




                                                  
 ▼11月14日

 午前、キャンプシュワブ・ゲート前テントに到着。
 午後、雨の中、学生団体「シールズ琉球」主催の集会が始まったが、集会中は「大日本忠仁会」等の右翼の街頭宣伝車が何回も往復し妨害した。
 テントを維持し闘っている仲間から、最近投入された警視庁機動隊の暴行の実例を聞いた。殴る、蹴る、引き倒す。ツイキャス中継者を連行し暴行を働く。お年寄りにも容赦しない。拘束時、「ブタを一匹確保」と信じがたい暴言を吐かれた人もいる。東京で警視庁に抗議する必要性を痛感した。

 ▼11月15日

 日曜日だが、工事車両の侵入を警戒。車両は結局、入らなかったものの、県警と警視庁合わせて六台の装甲車がメインゲートに入って行った。いつでもこちらを弾圧できる体制だ。
 午後、例によって右翼団体の街宣車が騒々しく往来する。「中国の手先」「アメリカに守ってもらうしかない」など噴飯ものの主張だが、テント側は毅然として対応。ある集会参加者は大音量で「ウチナーの怒りをぶちまけろ?!!」等と激しい歌声で右翼どもを圧倒した。

 ▼11月16日

 朝六時台、工事車両の進入を阻止するため、沖縄戦体験者の島袋文子さんを先頭に座り込みを開始。この日は、警視庁機動隊らによる暴力を許さないため、特に暴力的な隊員の顔写真が「要注意人物」として参加者に出回っていた。
 阻止行動終了後、辺野古の浜に移動し、海上ボーリング調査とたたかうカヌーチームに参加。昨日、三つめのスパット台船が設置されたのだが、そのうち二つは、辺野古崎付近でフロート越しでもかなり近く感じられる距離にあった。
 午前と午後、海上保安庁のゴムボートを振り切り、フロートを超えてスパット台船に迫って、すぐに拘束されてしまった。無念だが、数人は台船に到達した。

 ▼11月17日

 今日は海上行動に集中した。辺野古の浜を出て辺野古崎に着くと、しばらく台船を監視。
 長島を抜けて大浦湾側に出ると、一斉にオイルフェンスやフロートを超えて「臨時制限区域」を突破。だがやはり、海保に拘束されてしまった。
 しかし午後も再び同じ場所へ。今度はなかなか捕まらず、台船の至近距離まで来ることができた。人数がもっと多ければ台船を取り囲み、ボーリング調査を遅らせることができるだろう。
 帰りは定員八人のゴムボートに無理やり一四人も押し込まれた。これ自体とんでもないが、海難救助より抗議者の弾圧を優先させる海保に怒りがわいてくる。

 ▼11月18日

 テント設置から五百日目。早朝六時の段階で、ゲート前には数百人が詰めかけていた。現場復帰した山城博治氏が指揮をとって、工事用ゲート前で座り込みを開始。「安倍は警視庁機動隊まで動員する異常さだ。スクラムを組んで、県民の思いを満天下に示そう!」。
 工事車両の進入する時間帯である七時台を過ぎても、工事車両はやってこない。機動隊も基地内から出てこない。参加者は全体で千人を軽く超えた。山城氏は勝利宣言をし、歌や踊りで喜びの声をあげた。
 海上行動はカヌー十三艇で出発。しかし急な強風で波が荒くなり、一時、平島に退避。午後再び大浦湾へ出て、一斉にフロートを超えた。数艇の仲間は海保のゴムボートを翻弄し、台船に肉薄した。
 ある抗議船に、フロートを超えてすらいないのに海保が乗り込み、船を乗っ取ろうと船長を数人がかりで押し込めた。船長は救急搬送される事態となった。

 ▼11月19日

 早朝、工事用ゲートの座り込みに参加。昨日、千人を超える参加者に恐れをなし工事車両の進入を回避した防衛局は、今朝はダンプ数台を連ねてゲートに迫ってきた。
 機動隊の混成部隊は「道交法違反だ」と叫びながら座り込み参加者に襲い掛かり、一人また一人と力ずくで排除。監視していた弁護士が抗議しても無視し、歩道上の一角に押し込めて拘束する。
 しかし工事車両に進入されても、参加者に敗北感はない。昨日の千数百人によるゲート封鎖は、沖縄人民が、その気になれば工事を止めることができるだけでなく、米兵の出入りを止めて基地機能そのものを止めることができることを示した。
 翁長県政と安倍政権とのたたかいは法廷闘争に移行したが、これと一体で、陸と海のたたかいがある限り、安倍政権は新基地をつくることはできない。

        

 

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