ホーム   手紙一覧にもどる

                                             
  
 
熱と光≠キみだフェスタを開催

  手作りの構成劇が好評

2012年12月

                                                                                 




                                        
 東京・墨田区で毎年重ねられてきた部落解放墨田区民共闘会議の仲間による`熱と光aすみだフェスタが、十二月十四日に開催されました。
 地域の仲間や地域を越えた仲間、約八十名が参加、今年度も成功裏に終わりました。
 まず最初に、解放共闘メンバーによる構成劇「山の粥」が上演されました。墨田では「よみがえった黒べえ」や狭山劇など、手作りの構成劇が常々好評です。今回初上演の「山の粥」は「黒べえ」と同じ川元祥一氏原作の伝承(昔話)作品が、木下川解放子ども会の取り組みの中でアレンジされたもの。――災害続きで飢饉に襲われる中、殿様は民を救済するどころか己の保身に汲々とし、農民はお上には逆らえないからと怒り・苦しみを被差別部落民への排外主義に転嫁します。木の下村(被差別部落)の人々は「差別されてきた我々だからこそ、命の大切さを知っているんだ」と農民に「山の粥」を炊き出し、多くの命を助けます。――江戸時代の昔話が3・11原発震災後の経験と重なり、真の「絆」とは、「命を思いやること」とは何かを考え伝える作品としてよみがえりました。解放共闘の仲間による迫真の演技に、会場は大いに盛り上がりました。
 続いて高橋典男さん(人権センターながの)の講演では、部落差別の厳しい長野県で結婚差別の相談を受け、「苦しんでいる二人」のために奔走し続けてきた高橋さん自身の経験と思いが語られました。差別に苦しみ自死を遂げた親族の遺書を目にしたことがきっかけとなり、解放運動の道に進んだという高橋さん。「結婚はしない。子孫を残さないことで、自分の代で差別を断つ」ことでしか部落差別を終わりにできないと語る人や、結婚差別にあい苦しみながらも添い遂げようと闘う人々との出会い、長年「村八分」にあい耐え続けてきた老夫婦が、自分の家の墓に「差別戒名」がつけられていると知ったときに初めて怒りをあらわにし、立ち上がった闘いに寄り添い続けてきた経験などを、時に涙を浮かべながら語って頂きました。東京では感じることの少ない未だ厳しい部落差別の実態に、解放共闘の仲間や参加者の皆さんも、改めて部落解放闘争、共闘の大切さを認識できたことと思います。
 狭山闘争も正念場を迎える二〇一三年、気持ち新たに部落解放共闘の取り組みを前進させていきたいと思います。



 

 

当サイト掲載の文章・写真等の無断転載禁止
Copyright (C) 2006-2007, Japan Communist League, All Rights Reserved.

当サイト掲載の文章・写真等の無断転載禁止
Copyright (C) 2006-2007, Japan Communist League, All Rights Reserved.