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■読者からの手紙 東京
8・29 狭山闘争勝利! 荒川集会
石川さん夫妻、弁護士が再審にむけた闘い訴える
八月二十五日、猛暑のなか、荒川区のさつき会館で「狭山闘争勝利!荒川集会」と題した集会が行われました。石川一雄さん・佐智子さん夫妻と、弁護団の川村弁護士を迎えての集会でした。石川さんを迎えての集会は十年ぶりぐらいだというのに、八十名近くが結集しました。久々に活気ある集会であると同時に、この時期、狭山集会が実現できて本当に良かったと感じさせる内容でした。
それはなぜかと言えば、裁判所、弁護士、検察庁の三者協議という画期的なことが二〇〇九年九月から開始され、これまで三回の協議が行われたというがなかなか真相が見えてこないので気になっていたからです。石川さんが、無実と再審を訴えて裁判所前でビラまきをやっていたことは知られていました。そして三者協議が実現し証拠が開示されたのです。なんとか報われて欲しいというのが皆の願いでもありました。そうした思いが集会結集の多さに表れていました。
まず最初に川村弁護士が、開示された証拠一点一点取り上げてその意義を解説してくれました。三十六点のうち「不見当」という解答がある、すなわち捜したが見当たらないという意味らしい!? 当時の様々な捜査状況を勘案したうえで、あるだろうとして要求したのに見当たらないとはなんと言うことだろう。人一人の命がかかった証拠がこんなに簡単にかたづけられていいものだろうか。殺害現場のルミノール(血痕)反応検査も無いというのだ。本当にそこで犯行があったのか否かを決める証拠が無いなどということがあるのだろうか? 一見、開示されたことに目が奪われがちだが、検察は巧妙に無実を証明する証拠を「不見当」として逃げている。川村弁護士も、存在しないというならその理由の説明を求めていくと強調された。開示された中に、取調べ録音テープというものもあるのだが、石川さんに言わせれば、自白を強制された以前に「俺はやってないと」何度も拒否したテープもあるはずだから、それも提出して欲しいと怒りをこめて強調していました。
川村弁護士の分かりやすく、丁寧な解説は石川さんの無実をあらためて確信させると同時に一刻も早い再審決定をと思わずにはいられませんでした。
続いて挨拶に立った石川一雄さんは、「無罪を勝ち取るまで死ねない」「石川青年」で頑張ると決意を述べました。そして再度裁判所、検察を動かすべく裁判所前情宣を開始したことを報告されました。早智子さんは、「組合運動の中で狭山を知り、今日まで来た。一雄さんの頑張っている姿を見ていると、今こそその勝利の日を迎えさせてあげたい」のだと、胸を詰まらせながら語った言葉は、参加者の胸を打ちました。
今、様々な事件が冤罪として再審決定されていますが、人一人の人生が、警察・検察の予断と偏見で破壊されてきた重み、苦しみは大変なものだ。最近、排外主義右翼が被差別者や在日、マイノリティーの人々を口汚くののしり、排撃せよと叫んでいる。そんな風潮を許し、蔓延するなら、差別は助長され人権が押しのけられていくと思います。狭山裁判はそんな社会を生み出してはいけないことを告発してきたと思います。なんとしても再審を勝ち取り、石川さんの無念を晴らさなければならないとあらためて決意させる集会でした。
(荒川区在住労働者)
※追伸:この手紙を投稿した後、九月十三日に第四回三者協議が行われたとの情報がありました。残念ながらどこからも発表がありませんので詳しい状況は相変わらず分かりません。いまこそ、再審要求の民衆の声を上げるときでしょう。
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