共産主義者同盟(統一委員会)

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  ■読者からの手紙     東京

  4・23 墨田で狭山集会

   石川さん夫妻と共に再審勝利に向け決意固める



 五月十三日、世論を背景にした石川さんと狭山勢力の闘いによって追い込まれた東京高検は、ついに三十六点に及ぶ証拠開示を行いました。その中には、新聞報道によるとデッチアゲ「犯行現場」のすぐそばで農作業をしていて「自白」に言われているような「被害者の悲鳴や人影は一切見なかった」とする完璧に石川さん無実を証明する供述調書や、脅迫状の筆跡と石川さんの筆跡がまったくの別人であることを証明する石川さん直筆の領収書などの文書が含まれているとのこと。
 しかし一方では、開示された録音テープは、卑劣なことに石川さんが取り調べに対して再逮捕以降に「自白」している内容が録音されているテープのみで、最初に別件逮捕された時の頑強に否認している録音テープは開示しなかったとのこと。また「殺害現場」の血液反応の報告書や現場を撮影した8ミリフィルムなどはこれまで「存在しない」としてきたものを「見当たらない」との理由に変更し、何故「見当たらない」のかを明らかにせずに開示しなかったことは、権力犯罪の隠蔽を上塗りにすることに他なりません。徹底的に弾劾されなければなりません。
 九月中旬に四回目の三者協議をすることが決まり、狭山弁護団は今回、開示されなかった分について改めて請求するとのこと。わたしたちは今秋、東京高検を更に追い詰め新たな証拠開示を行わせ、新証拠を武器に、事実調べから石川一雄さん完全無罪判決を勝ち取る狭山第三次再審開始へ立ち上がろう。
 こうした狭山情勢の大きな前進に向けて、墨田では毎年六月に開催している狭山集会が今年は四月二十三日、墨田区社会福祉会館において開催されました。
 当日は雨が降りしきる生憎の天候の中、それでも百名が参加して絶対に東京高検に証拠開示をさせるという意気込みの感じられる集会となりました。
 石川一雄さん早智子さんのアピールに続き、狭山弁護団の河村健夫弁護士の講演が行われました。河村弁護士は、東京高裁の証拠開示勧告を受けて行われる五月の三者協議で証拠開示がされるかもしれないという現在の狭山情勢は、再審開始に向けて「風が吹いている」「山が動く」とも形容できるような展望が開かれていることを示すものだとした。
 集会成功に向けて取り組んできた活動の報告も行われました。四月十三日には錦糸町駅頭において二十五名で街頭署名行動が行われ、この中で若い世代を中心に多くの署名が集まり、関心の高さが窺えたとのことでした。また集会に向けて取り組んできた東京高検に対する証拠開示に速やかに応じるように求めた要請ハガキが二百枚を超え、直ちにポストに投函することも明らかにされました。
 最後に部落解放同盟墨田支部と解放共闘の仲間が手作りのゼッケンを着けてシュプレヒコールを行い、参加者全員で狭山差別裁判打ち砕こうを合唱して集会を終了しました。
 また、三者協議の前日五月十二日には日比谷野外音楽堂で「狭山事件の再審を求める市民集会」に四千人が結集して東京高検を追い詰めていきました。
 集会には、足利事件で再審無罪をかちとった菅家利和さんや布川事件で再審開始が確定した桜井昌司さんが駆けつけ、共に再審無罪を勝ち取ることを確認して集会を盛り上げました。
 今秋期狭山第三次再審決戦に向けて、共に闘おう。

                                (墨田区・労働者)

 

 

 

 

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