共産主義者同盟(統一委員会)

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 熱と光≠キみだフェスタ  趙博さんコンサート

すみだフェスタで歌う趙博さん


 墨田区では、部落解放同盟墨田支部と部落解放墨田区民共闘会議による、熱と光≠キみだフェスタが一九九七年より毎年開催されてきた。「人の世に熱あれ、人間に光あれ」(水平社宣言)の願いを込め、あらゆる差別の撤廃を願う市民の交流の広場として、毎年工夫を重ね地域に発信してきたのだ。今年は、「唄う浪花の巨人―パギやん」こと趙博さんのコンサートをメインに、コリアン料理やプンムル(チャンゴなど朝鮮半島の打楽器)にチャレンジする体験コーナー、マッコリパーティなど盛りだくさんのフェスタを、例年以上に広く大々的に企画しようと、墨田のみならず多くの仲間に呼びかけ実行委員会が結成された。

 会場となったのは旧木下川(きねがわ)小学校体育館。五年前に残念ながら廃校となった木下川小学校は、建物の老朽化も進み、舞台のどん帳は破れ垂れ下がり、隙間風が吹き込む状態。それが、大工仕事の得意な仲間たちの活躍により、見違えるように生き返った。

 プンムルチームは、「関東大震災時朝鮮人虐殺の遺骨を発掘し追悼する会」の方を先生に、この日のために何度も練習会を重ねた。フェスタ当日は初参加の人や子どもたちも含め、約二十人でにぎやかにフェスタのオープニングを飾ったほか、最後は趙博さんの「アリラン」に合わせて楽器を叩いた。みな初めてとは思えないほどの完成度。もともと朝鮮半島で、村や街の団結をはかるために行なわれた伝統音楽である「プンムル」に触れ、会場全体が一体感に包まれた。

 コリアン料理コーナーにも在日コリアンの方を先生に招き、地域の女性のみならず男性も参加して賑やかな雰囲気の中、トッポッキとトックがつくられた。

 そしていよいよメインのコンサートが、予想を大きく上回る約二百名の参加者、超満員の会場で始まった。「そしてアベ」(「そして神戸」の替え歌)に続く「そして麻生」や、天皇家を茶化した「ヘライデ」には、みな大笑い。そして大阪の被差別地域で育った自身の唄「橋」や、朝鮮半島の民謡にはみな聞き入り、「ヨイトマケの唄」には涙ぐむ人もいた。趙博さんは、数日前から手強い風邪をひき最悪なコンディションだったらしいが、とてもそうは思えない熱い歌声に皆感動した。

 コンサート終了後は、趙博さんを囲み百名を越える仲間でマッコリパーティが始まった。マッコリと共にコリアン料理コーナーでつくられたトックやトッポッキに舌鼓をうち、フェスタを支えた実行委の仲間や、来賓の方々の発言を受ける。最後は皆で歌い、踊り、賑やかに締めくくられた。

 差別排外主義が吹き荒れる中、それに抗する地域の団結をよりいっそう打ち固める取り組みとして、部落解放同盟の仲間、在日の仲間、労組や市民団体、何より若い仲間の力でフェスタを成功させたことは、大きな一歩だ。今後も、反戦・反差別のたたかいを、地域から前進させていこう。

 

 

 

 

 

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