共産主義者同盟(統一委員会)
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■読者からの手紙
今年も「日の丸」「君が代」の押しつけに反対する墨田ネットワークが、墨田区内の学校へ子供を通わせる保護者の有志と共に、区内小・中学校三校への申し入れを行いました。それに先だって、区内の全小中学校長宛への、申入書の郵送も取り組んでいます。昨年末には、区教育委員会への申し入れ―交渉も行いました。 申入書の要旨は三点。@卒・入学式において、生徒・保護者・教職員への「日の丸」「君が代」の押しつけはヤメテ。A希望者には西暦記載の卒業証書の発行を!。B私たちは、教育基本法―教育法制の改悪に反対―抗議します。「愛国心」の強制はしないで、平和教育・人権教育こそを守って!。 地域では、ここ数年の教科書問題や「日の丸」「君が代」強制と都教委の徹底した教職員処分、教育基本法改悪などに対して、「どうしてここまでするのか?」との危機感を募らせる親たちが、新たに立ち上がり、今回の申し入れ行動に参加してくれました。親たちの声を前に、学校長も真摯な対応を迫られたのでしょう、例年よりも実のある話し合いができたと感じました。 「九月二十一日の判決にも明らかなように、処分を振りかざしての『日の丸』『君が代』強制は、違法です」の申し入れに対して、区教委も学校長らも申し合わせたかのように「都は控訴し、未だ係争中であります」との返答。「学習指導要領に基づき、職務を全うしなければなりません」とお決まりの回答をくり返しました。しかし「区内に暮らす多くの在日外国人が、侵略と天皇制軍国主義の象徴である『日の丸』『君が代』に強い抵抗を感じていることを忘れないでほしい」と、かつて実際に卒業式に出席したくとも出来ずに辞退した生徒がいたことなどを話しました。ある方は「私は着席します」と親の意志を伝えると同時に、「子供には親の意志を押しつけるつもりはありません。しかし子供は自分で『君が代』の意味を調べるなどして、自分の意志を持っています。その意志を尊重してほしい」と訴えました。参加者それぞれから強い思いが語られ、学校にはせめて柔軟な対応をして子供たちの人権を守ってほしい、と改めて要求しました。 墨田区では、一九九三年より他区に先駆けて「希望者への西暦記載の卒業証書発行」が取り組まれてきました。当時の親たち―とりわけ在日韓国.朝鮮人の親たちが声を上げて差別行政を糾弾し、「在日韓国・朝鮮人の教育指針」と国際理解教育・人権推進教育に基づいた「西暦記載の卒業証書発行」を区教委に取り組ませたのです。以来、墨田ネットは毎年区教委と学校長に対して、この取り組みを後退―風化させないこと、周知徹底することを要求し続けてきました。校長によってはこの旨を保護者に伝えなかったり、生徒・保護者からの希望をはねつけたりすることがあったため、数年前からは区教委が発行している広報紙に掲載されて全保護者に伝わるようになりました。 以前より減ってきているとはいえ、毎年百名前後の方が西暦記載を希望し、発行されているようです。これからも約束が守られていくことを、強く強く求めました。 皆さんもご存じのように、この春都教委はまた三十五人もの教職員に対する不当処分を行いました。三月三十一日には、文部科学省が高校教科書検定で、沖縄戦集団自決について「軍隊の強制」記述を削除させたという、本当に許し難いことが報道されました。私たちは地域の仲間と共に、声を上げ闘い続けていきたいと気持ちを新たにしています。全国の皆さん、共に頑張りましょう! |
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