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   日米軍事同盟粉砕!安倍政権打倒!
    東アジア階級闘争の前進を勝ち取ろう
                    
国際部


 新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大するなかで、世界は新たな経済危機に直面しようとしている。そうしたなかで安倍政権は、現在の事態を強権的支配体制構築と改憲攻撃に利用しようとしている。
 東アジアにおいては、この数年の情勢の変化や流動にもかかわらず、日米軍事同盟は強化され続けており、とりわけ安倍政権の反動的姿勢が際立ってきている。
 こうしたなかで、排外主義煽動を許さず、日米軍事同盟との対決をおし進め、安倍政権を打倒することで、東アジア階級闘争の新たな局面をぜひとも切り拓いていこう。

 ●1章 新型コロナウイルスと世界経済危機

 新型コロナウイルスが猛威を振るっている。世界保健機関(WHO)は三月一二日、「パンデミック(世界的大流行)」を宣言した。感染者は世界全体で二五万人を超え、死者は一万人に達している(三月二〇日時点)。感染者の増加ペースは加速しており、その収束は現時点ではまったく見通せていない。
 この問題はすでに世界経済に大きな影響を与えている。多くの政府が国際的・国内的な「人の移動」を制限するなかで、工場の操業が止まり、消費が低迷し、それらが様々な分野の産業に打撃を与えている。新型コロナウイルスそのものに加えて、各地で解雇やレイオフの危機に直面する労働者が増大している。とりわけ非正規職労働者への影響は深刻だ。
 二月末には米株価の乱高下が始まり、ニューヨーク株式市場のダウ平均株価は、三月一七日には一九八七年の「ブラック・マンデー」以来の大暴落を引き起こし、一八日には三年ぶりに終値で二万ドル割れを記録した。二〇〇八年の「リーマン・ショック」以降、人為的につくりだされてきた米株価の上昇局面は最終的に終わりを告げたと言ってよいだろう。それは米国のみならず、世界各地に深刻な影響を与えていかざるを得ない。今回の事態は、サブプライム・ローン問題に端を発した二〇〇八年恐慌とはその現れ方は異なるが、われわれは今、新しい世界的な経済危機のとば口に立っていると言ってよいだろう。
 同時に、今回の事態は資本主義やその政治・社会体制のあり様を映し出すものとなっている。
 この問題に関連して、国際民衆闘争同盟(ILPS)は「欧州などの諸国では、新自由主義体制の国民健康保険制度が解体・民営化され、それが現在の急速な健康危機の拡大に拍車をかけている」(三月一七日付声明)と指摘している。新型コロナウイルスによる死者数が中国を上回ったイタリアでは、このかん進められてきた医療費の削減と病院の統廃合による医療体制の弱化が高い致死率の原因のひとつであることが、日本のマスコミなどでも指摘されている。
 また、米国の社会主義解放党(PSL)はその機関紙の記事のなかで「最も発達した資本主義諸国のひとつで国民皆保険制度が無いことが、社会の保健状況の改善への主要な妨害となっている」(三月四日付記事)と指摘している。さらに、「新型コロナウイルスと最近の株式市場の暴落は資本主義体制をその最も残忍な形態で暴露している。資本家は銀行取引や株式投機によって金融危機を引き起こすが、彼らが失敗しても『救済』を受けるのに対して、人民は家屋の差し押さえや立ち退き、レイオフ、ますますの貧困にさらされるのだ」(三月一二日付記事)と、トランプ政権が打ち出した企業のための給与税減税(社会保障予算の財源であり、その削減に直結する)や救済措置を批判している。
 日本の場合は安倍政権が、東京オリンピック・パラリンピック強行への願望もひとつの背景にして、感染の有無を調べる検査を抑制してきた。安倍政権は新型インフルエンザ等対策特措法につて新型コロナウィルスに対しても「緊急事態宣言」を発令できるようにする改定を強行した。労働者人民の健康と生活を第一に考えるのではなく、今回の事態を憲法への「緊急事態条項」の導入策動のために利用しようとする支配階級としての野望があるのみだ。
 われわれは、今回の事態を自らの改憲策動へとつなげようとする強権と腐敗の安倍政権と闘い抜く。同時に、この新型コロナウイルスの問題においてこそ、新自由主義、資本主義への階級的観点を持った批判を強めていかねばならない。

 ●2章 米帝の歴史的没落と東アジア

 米帝の歴史的没落のすう勢は、ますます鮮明なものになっている。米帝がその圧倒的な軍事力をもって帝国主義の世界支配秩序を維持することができる力を失ってからすでに久しい。長引く「対テロ」戦争は、米国の国家財政をますます疲弊させてきた。米帝が資本主義世界体制を編成する中心国としての位置と役割を低下させてきたことが、世界各地で起こる激動の大きな背景要因になっている。
 トランプ政権の下で、米帝は再び貿易収支と財政収支の双方が赤字となる「双子の赤字」に陥った。二〇一九年会計年度の財政赤字は前年度比26%増の約一兆ドルにまで拡大している。弾劾裁判を乗り切ったトランプは、今秋の大統領選挙をにらみつつ、さる二月に二〇二〇会計年度の予算教書を公表した。そこでは、拡大する財政赤字を五年間で半減することなどが提案されている。もっともこれは経済成長率を3%と見込んで試算するなど、初めから実現可能性がとぼしいものである。同時に、この予算教書は軍事費をさらに増額し、その代わりに社会保障費や環境保護局予算を削減することを提案しており、トランプ政権の階級的立場をよく表している。
 米帝が「世界の警察官」としての位置と力をすでに失っていること、にもかかわらず世界的な覇権の維持のために世界各地で「対テロ」戦争や反革命的介入策動を続けていること、そのためにますます拡大する財政赤字に苦しんでいること、これらがこのかんの韓国や日本に対する米軍駐留経費負担の圧倒的な増額要求の背景にある。
 没落傾向を深める米帝に対して、このかん資本主義化を進めてきた中国は、いまや明らかに世界的な大国として台頭した。それらに象徴されるような、資本主義の不均等発展にもとづく資本主義世界体制の歴史的な再編と動揺の一時代において、帝国主義間対立、および、米帝を先頭とする帝国主義諸国と中国やロシアなど世界的大国との間の相互対立と競合は、ますます拡大し深刻なものになっていかざるをえない。東アジアはその主要な舞台のひとつである。
 二〇一八年七月以来の米帝―トランプ政権による中国への「貿易戦争」の発動は、中国に対する「為替操作国」認定(昨年八月)によって「通貨戦争」へと発展してきたが、昨年一二月から今年一月にかけての「第一段階の合意」、および、米国による中国の「為替操作国」認定の解除によって、そのエスカレーションはいったん止まっている。しかしながら、昨年九月以前に米国が発動した追加関税措置については継続しており、本質的には事態は変わっていない。というのも、これは単なる「貿易不均衡の是正」の問題ではなく、次世代通信規格5Gや人工知能(AI)など先端技術の世界的な市場支配をめぐる覇権争いでもあるからだ。
 こうした中で、トランプ政権は(安倍政権と共に)、中国の「一帯一路」構想に対抗するものとして、「自由で開かれたインド太平洋」戦略(あるいは構想)を打ち出してきた。米帝にとって、経済的抗争において台頭する中国を押さえつけ、同盟国を動員しつつ中国に対する軍事的包囲を強化していくことは、米帝の世界および東アジアにおける覇権の維持にとっての生命線だからである。トランプ政権はこれをオバマ前政権の「リバランス(再均衡)戦略」に代わるものとてして打ち出しているのだが、対中国包囲網の強化の意図という点では本質的には変わっておらず、現在でも米軍による南中国海での「航行の自由」作戦の展開や日本や東南アジア諸国との間での合同軍事演習が繰り返されている。
 しかしながら、米中を天秤にかけるかのような、さる二月のフィリピン・ドゥテルテ政権による米比訪問軍協定の破棄通告(最終的にどうなるかは未だはっきりしないが)など、米帝の没落傾向と中国の地域的・世界的な台頭のゆえに、事態は必ずしも米国の思惑通りに進むとは限らない。中期的にはアジア太平洋地域における同盟関係の再編の可能性をもはらんでいる。
 こうしたなかでわれわれは、東アジアおよびアジア太平洋地域における米軍に対する闘いをはじめ、この地域の闘う労働者人民と連帯した反帝国際共同闘争をさらにいっそう推進し、帝国主義のアジア支配を打ち砕く闘いを前進させていかねばならない。人民の闘いこそが情勢を切り拓くのだ。

 ●3章 強化される日米軍事同盟と対決しよう

 朝鮮半島情勢の大きな流動など、この数年の東アジア情勢の変動のなかで特徴的なことのひとつは、そのような変化や流動にもかかわらず、日米軍事同盟が一貫して強化され続けてきたことである。とりわけ、このかんオスプレイやF35ステルス戦闘機など米国製兵器の自衛隊への配備を通して、装備や部隊運用における日米両軍の軍事一体化、共同作戦体制がますます強められている。また、福岡・築城基地や宮崎・新田原基地の日米両軍の出撃拠点化など、基地の共同使用が進められようとしている。
 今年は一九六〇年の日米安保条約改定から六〇年を迎えるが、この強化される日米軍事同盟体制と対決し、それを粉砕していくことは、日本の労働者人民の国際主義的な任務に他ならない。
 この点では、何よりも沖縄人民と連帯して、辺野古新基地建設を阻止していくことが決定的に重要だ。
 安倍政権は繰り返し表明されている沖縄の民意を踏みにじり、二〇一八年一二月以来、辺野古の海面埋め立て―土砂投入を続けている。しかし、その強引なやり方にもかかわらず、陸と海での断固たる抵抗のなかで、土砂の投入量は埋め立て工事が開始されて一年の時点で全体の1%に過ぎない。さらに軟弱地盤の問題がある。
 安倍政権のなりふりかまわぬ攻撃は、沖縄人民総体と日本政府との対立・対決をいっそう深めている。日本帝国主義による差別軍事支配と真っ向から対峙する沖縄人民の解放闘争に連帯し、辺野古新基地建設阻止闘争に立ち上がろう。この闘いは日米帝国主義のアジア軍事支配強化の野望を粉砕していくものだ。それは日米軍事同盟を揺るがし、この地域の労働者人民の解放の展望を前進させていくものだ。辺野古現地と全国を貫き、この闘いへの決起を拡大していこう。
 また、岩国基地の飛躍的強化をはじめ全国での基地強化策動に対して地元の住民の粘り強い闘いと結合して現場からの反撃を組織していくと共に、安倍政権が進めている琉球弧での自衛隊の圧倒的な配備増強と闘おう。石垣島、宮古島、沖縄島、奄美大島などでの自衛隊の増強、とりわけ陸上自衛隊のミサイル基地と関連部隊の配備・増強は、米軍が中心となった対中国包囲網を補完するものであり、かつ自衛隊の侵略部隊化をいっそうおし進めるものである。これと闘い抜いていかなくてはならない。
 こうした動きと同時に、安倍政権は自衛隊の海外派兵を推進している。周知のように、さる一月から二月にかけて、安倍政権は米国・イラン関係が緊迫するなかで、「海上交通の安全確保」を掲げてP3C哨戒機二機と護衛艦、自衛隊員約二六〇人を中東へと派兵した。国会承認も経ず、防衛省設置法の中にある「調査・研究」を名目するというでたらめ極まりないものだ。かつ、バーレーンの米軍基地に連絡要員を配置し、米軍等との情報共有も行うという事実上の「有志連合」への参加である。それは集団的自衛権の行使にも直結する問題である。徹底的に弾劾しなければならない。
 同時に、自衛隊の海外派兵は合同軍事演習への参加を通してますます強化されている。朝日新聞は、昨年一〇月にホルムズ海峡を航行中だった海上自衛隊の艦船二隻がイランの革命防衛隊と思われる船舶から追尾を受けていたことを報じている(一九年一二月三〇日付)。自衛隊の艦船はバーレーン周辺海域での米国主催の「国際海上訓練」に参加しようとしていたところであった。朝日新聞は同じ記事の中で、「訓練参加が主目的だったが、今回の中東派遣をにらんでホルムズ海峡周辺の偵察も兼ねていた」という防衛省幹部の話を紹介している。こうしたケースを含め、われわれはあらゆる形態での海外派兵に反対して闘っていかねばならない。
 強化される日米軍事同盟との対決および自国軍隊の海外派兵阻止の闘いを推し進め、それを基礎に反戦・反基地の国際共同闘争の前進を勝ち取ろう。

 ●4章 東アジアの対立を煽る安倍政権を打倒しよう

 東アジアの情勢のなかで、反動の牙城としての安倍政権の姿が際立ってきている。
 安倍政権は二〇一八年から一九年にかけての南北首脳会談―米朝首脳会談を経ても、朝鮮民主主義人民共和国(以下、共和国)に対して変わることない敵視政策を採り続けてきた。それに加えて、徴用工問題に関する韓国大法院の判決を受けて、韓国への制裁外交へと踏み出した。
 安倍政権の制裁外交は、韓国・文在寅政権による日韓GSOMIA(軍事情報包括保護協定)の一旦の終了通告(後に通告の効力の停止を表明)など、軍事の分野にもその影響を及ぼし、東アジアにおける米国主導の軍事同盟・多国間軍事協力体制にも混乱を与えてきた。米帝にとっては、日韓の軍事情報の共有は、米軍を中心とする「ミサイル防衛」(MD)システムを十全に稼働させるためにも必要であったからである。また、対韓輸出規制は、韓国企業のみならず、いくつかの日本企業にも打撃を与え、あわせて観光業などに深刻な影響を与えてきた。
 安倍政権は植民地支配とアジア侵略戦争に対する日本帝国主義の加害責任を居直り、その上に韓国や共和国への排外主義的反発を煽り立てることで、自衛隊の本格的な海外派兵や改憲など侵略戦争体制づくりを進めようとしている。こうした安倍政権の動向は、東アジアの労働者人民の平和要求に真っ向から敵対するものに他ならない。また、高校無償化・幼保無償化制度からの民族学校の除外など、安倍政権の差別的政策は、在日朝鮮人民に対するヘイトクライム・ヘイトスピーチを助長させている。
 われわれは安倍政権の排外主義政治と真っ向から対決し、侵略戦争・植民地支配に対する日本政府による謝罪と賠償を実現するために闘っていかなくてはならない。今や東アジアの反動の牙城と化した安倍政権を打倒するために全力をあげていかなくてはならない。アジア民衆と連帯し、排外主義煽動を許さず、日米軍事同盟との対決をおし進め、全人民的政治闘争を通して安倍政権を打倒することで、東アジアにおける階級闘争の新たな局面を切り拓いていこう。
 今、安倍政権の腐敗が次々と明らかになっている。それを乗り切るために安倍は一方では排外主義煽動を強め、他方ではますます強権的な姿勢を強めている。腐敗の上に改憲へと突き進もうとする安倍政権の打倒に向けて、断固たる闘いを推進しよう。





 

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