共産主義者同盟(統一委員会)






■政治主張

■各地の闘争

■海外情報

■声明・論評

■主要論文

■綱領・規約

■ENGLISH

■リンク

 

□ホームに戻る

  
   紹介
   フィリピンとインドネシアの国際女性デー

 
三月八日の国際女性デーにあたって、世界各地で集会やデモンストレーションなど様々な取り組みが行われているが、ここではフィリピンとインドネシアでの取り組みとそれに関連した声明を紹介する。(国際部)


 ●フィリピン

 マニラでは新民族主義者同盟(BAYAN)の傘下組織である女性団体ガブリエラが呼びかけた大規模なデモンストレーションが大統領府があるマラカニアン宮殿に向かって行われた。それは、女性に対する搾取と抑圧、強権的支配を強めるドゥテルテ政権に対するたたかいとして取り組まれた。また、ルソン島北部のバギオ市からミンダナオ島のダバオ市まで、全国の主要都市で同様の取り組みが行われた。
 ガブリエラはその声明のなかで、新自由主義の女性や貧困層に対する影響、最近の税制改悪、憲法改悪策動など強権的支配に向けた策動の強まりなどに触れた上で、次のように述べている。
 「それゆえ女性たちは、自分たちの状況を改善し、女性に対する暴力を終わらせるために、政府やその機構をあてにすることはできない。女性たちは、女性を商品として売り出し、性的対象として扱う現在の新自由主義的な資本主義体制に依存することはできない。私たちは声を上げ、女性とそのコミュニティーに対する系統的な攻撃を進めるマッチョでファシスト的で、女性嫌悪にもとづく、軍事主義的政権とたたかわねばならない。私たちは帝国主義を打ち倒し、女性を常に不利な立場に置き続ける経済的、政治的、文化的制度を解体するためにたたかわねばならない。
 私たちは全世界の女性たちに対して、マッチョでファシスト的なドゥテルテ政権に反対してデモ行進を行い、全国戒厳令の押しつけというその暴虐な策動を挫折させることで、フィリピンの女性たちへの連帯を示すことを訴える。私たちは女性たちが帝国主義の侵略戦争に反対し、新自由主義政策を終わらせ、女性および社会のすべての抑圧され搾取された階層の真の自由と解放を求めて団結することを訴える」。
 また、人権擁護団体カラパタンの声明は、これまで二〇人の女性活動家がドゥテルテ政権の対反乱作戦によって殺害されていること、麻薬戦争によってさらに多くの女性たちが犠牲となっていることを弾劾した上で、次のように述べている。
 「女性が直面している障壁は、政治的抑圧とジェンダーにもとづく暴力だけではない。ドゥテルテ政権が推進する新自由主義が貧困、搾取、差別を拡大しており、それは政治的・経済的機構や政策によって強められている。女性たちは、母親として、妻として、不払い家事労働者として、低賃金契約労働者として、そして女性を貧困と無力化の循環につなぎとめる他の形態の抑圧によって、複合的な重荷を負わされている。
 それゆえ、女性たちにとって社会の他の抑圧された階層と連携し、運動を築くことが不可欠だ。独裁者および長い間私たちを貶めてきた家父長制に打ち勝つことができるのは、女性と民衆の集団的な力だ。私たちはこれまで生き、抵抗し、たたかってきた女性たちから勇気を得て、そして公正な社会のためにたたかい続ける人々と共に行進する」。

 ●インドネシア

 インドネシアでは、インドネシア女性連合(SERUNI)による国際女性デーの取り組みが、ジャカルタの大統領府前などで取り組まれた。そのスローガンは「民族民主主義にもとづく大衆的女性組織を強化・拡大しよう!大衆闘争をつくりだそう!女性に対する暴力と抑圧を止めよう!」であった。SERUNIはインドネシア民衆闘争戦線(FPR)の一翼を構成している。
 SERUNIの声明は、インドネシアにおいて女性たちが工場労働とプランテーションでの労働の双方において男性との賃金差別を受けていること、ジョコウィ政権の「農地改革」が実質的なものではなく、農地の商業用地への転用などによって農民たちが耕す土地を奪われていること、それゆえに多くの女性たちが海外に出稼ぎに行き、そこで過酷な搾取や暴力にさらされていることなどについて述べている。
 SERUNIの声明はまた、女性に対する暴力について次のように述べている。「ますます鋭くなる危機のなかで、女性たちはまた、肉体的あるいは言葉の暴力や性的虐待に直面している。国家女性委員会の年次報告によれば、二〇一七年には二五万九一五〇件の女性に対する暴力事件があった。しかし、この数字は国家女性委員会や宗教裁判所などに報告があったや事例だけにもとづいたものだ。それは、実際にはさらに多くの女性たちが暴力にさらされていること、多くの女性たちが暴力行為から保護されていないことを意味している」。
 声明は次のように結ばれている。「インドネシアの女性の真の解放のためには、あらゆる形態の暴力と抑圧に反対する労働者階級と貧農のたたかいと結びつきつつ、自らを組織し、その団結を強化する以外に選択肢はない。…帝国主義とその国内の手先による抑圧と搾取からインドネシアを解放し、経済的公正、民主政治、参加型文化に向けて労働者階級、貧農、その他の働く人々と共にたたかうために、自らを強化し続けることがSERUNIの目的だ。インドネシアの女性たち、万歳!インドネシア人民、万歳!」。



 

当サイト掲載の文章・写真等の無断転載禁止
Copyright (C) 2006, Japan Communist League, All Rights Reserved.