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   翻訳資料-韓国民衆団体の記者会見文

  朝鮮半島の核戦争の危機を招き、
   北東アジアの対決を激化させる
    キーリゾルブ/フォールイーグル演習を中止せよ!
                          
  
 核実験と人工衛星打ち上げを口実に、米韓当局の共和国に対する軍事的圧迫が度を越している。対共和国先制攻撃と体制崩壊まで想定した「作戦計画5015」に基づく米韓両国軍のキー・リゾルブ/フォールイーグル演習が歴代最大規模で実施され、これに対抗して共和国も先制攻撃を公言するなど、朝鮮半島で激しい対決構図が作りだされている。それだけでなく、朝鮮半島での朝米、南北の間の激しい対決は、北東アジアで日米―中露間の対決も一層激化させ、自衛隊の朝鮮半島介入と侵奪の道をさらに大きく開くことになるだろう。これに対して私たちは、民族の生命と朝鮮半島、北東アジアの平和を担保にしたキー・リゾルブ/フォールイーグル演習の即時中断を強く要求する。
 今回のキー・リゾルブ/フォールイーグル演習では、共和国が核大量破壊兵器を使用する兆しを示しただけで先制攻撃するという超攻勢的な「4D」(抑制→妨害→破壊→防御)作戦概念が初めて適用される。それゆえ、今回のキー・リゾルブ/フォールイーグル演習に動員される米韓両国軍の戦力と訓練も対北先制攻撃に焦点が合わせられている。代表的な先制攻撃の戦力である核空母と原子力潜水艦、B―2、F―22などのステルス戦闘爆撃機や戦闘機などが動員され、これらの先制打撃戦力の朝鮮半島への配置所要時間を最大限短縮するための訓練も並行する。
 米韓両国軍は、これらの先制攻撃戦力で共和国の核、ミサイル施設などの「ピンポイント」打撃、海兵隊の共和国上陸作戦と内陸進撃作戦、特殊部隊の核WMD除去作戦を展開し、共和国指導部の斬首作戦の演習まで実施する。さらに、中朝、露朝国境地域を含む共和国の最後方の地域まで占領する安定化作戦演習も実施される。一言でいって、今回のキー・リゾルブ/フォールイーグル演習は、共和国の体制転覆と占領、吸収統一を狙っている軍事演習と言えるだろう。先制攻撃が、憲法など国内法と国連憲章をはじめとする国際法に違反する事実は、改めて指摘する必要すらない。
 これに対して共和国も、「……軍事的対応を先制攻撃的な方法へすべて転換させるだろう」と米韓両国軍の対共和国先制攻撃戦力と装備などに対する先制打撃と、大統領府とアジア太平洋地域の米軍と米軍基地、米本土に対する報復戦を公言することにより、これまでにない超攻撃的な対南・対米の脅威水準を高めている。こうした朝米間・南北間の極端な対決と危機管理システムの不在は、些細な軍事的衝突も対処できないまま戦争に拡大し、二〇一三年春の朝鮮半島核戦争の危機を凌駕する危機を招く、又は実際の核戦争に上り詰める可能性も決して排除できない状況だ。
 一方、キー・リゾルブ/フォールイーグル演習は、日本軍の朝鮮半島侵奪の名分と機会を拡大して与えることになる。日米新防衛協力指針の改定と安保法(戦争法)制定・改定の過程で共和国への先制攻撃の可能性を示唆してきた安倍政権は、日米共同の対北先制攻撃作戦計画を策定し、朝鮮半島に対する軍事的介入を虎視眈々と狙っている。超攻勢的なキー・リゾルブ/フォールイーグル演習の実施に伴う朝鮮半島の戦争危機の高まりは、朝鮮半島の再侵奪を狙って改憲で自衛隊を国防軍に変貌させようとする安倍政権にすばらしい口実を提供してくれるだろう。日米韓合同参謀議長が先月行ったテレビ会議で、日本の合同参謀議長がキー・リゾルブ/フォールイーグル演習を全面支援するという立場を明らかにしたのも、攻勢的な米韓連合演習により作り出される朝鮮半島の危機の中で、日本が期待する隠れた野心を暗黙のうちに表わしているといえる。
 特に、今回のキー・リゾルブ/フォールイーグル演習で遂行される米韓弾道ミサイル防衛訓練は、既存の日米韓弾道ミサイル防衛訓練(「太平洋ドラゴン」)とともにサード(高高度ミサイル防衛)の韓国配置と日米韓三角MDおよび同盟の構築のための環となるだろう。日本軍の集団的自衛権行使の主な目的の一つは、米軍の艦艇と米軍基地を狙った中国と共和国の弾道ミサイルを日本軍が迎撃することであって、キー・リゾルブ/フォールイーグル演習への日本(軍)の介入は、サード韓国の配置と韓日軍事情報保護協定と日韓物品役務相互提供協定の締結のための日米の要求が一層強まる契機として作用するだろう。
 朝米、南北間の半島対決の激化は、日米―中露間の北東アジアの対決も激化させる。中露は日米韓同盟の強化と軍事演習の強化に対抗して黄海とウラジオストク沿岸海上で連合訓練を実施してきており、中国は朝鮮半島を狙った高性能地上レーダーを山東省に配置したのに続き、最近、共和国との国境地域に最新鋭主力戦闘機「殲10」と「ホンリュH」爆撃機を配置するなど、米韓(日)軍事演習の強化に対応している。
 キー・リゾルブ/フォールイーグル演習の「質量的強化」(ハン・ミング国防長官)が、共和国の核廃棄どころか、二次・三次水素爆弾の実験を通じた共和国の核戦力強化に帰結するだけということは、共和国の核戦力強化の過程がよく示している。それゆえ、朝鮮半島の非核化の道は、共和国に対する軍事的圧迫ではなく、キー・リゾルブ/フォールイーグル演習を中断し、又は規模を大幅に縮小して攻勢性格を防御的な性格に転換し、共和国に対する安保の脅威を解消する点に見出すべきだろう。
 朝鮮半島からの米国戦術核の撤退、朝鮮半島の非核化宣言と南北基本合意書の締結、チームスピリット訓練中断などにつながるプロセスは、南北と米国が朝鮮半島の非核化と米韓軍事演習の中止を好循環で解決した良い前例と言えるだろう。それゆえ、共和国の核をめぐる現時点で、朝鮮半島の対決局面も、共和国の提案通りに核実験とキー・リゾルブ/フォールイーグル演習を同時に停止する点に解決の糸口を見いだせるだろう。この提案は、中露はもちろん、ロバート・カーリン元国務省共和国担当官やニューヨーク・タイムズなど米メディアも共感している。さらに、王毅中国外相が提案してケリー米国務長官が認めたように、朝鮮半島の非核化と平和協定の締結を同時に達成していけば、朝鮮半島の恒久的な平和体制の樹立に進むことができるだろう。それゆえ、私たちは、違法なキー・リゾルブ/フォールイーグル演習を即刻中断し、二国間・多国間協議を再開し、米国の対共和国敵対政策の廃棄と朝鮮半島の非核化をともに実現する朝鮮半島の平和協定締結に取り組むよう、米韓当局に強く要求する。

     二〇一六年三月七日

 キリスト教社会宣教連帯会議、労働人権会館、民家協良心犯後援会、民族民主烈士犠牲者追悼(記念)団体連帯会議、民族自主平和統一中央会議、民主労働者全国会議、民主民生平和統一、主権連帯、民主主義自主統一大学生協議会、民主化実践家族運動協議会、変革再装填、仏教平和連帯、四月革命会、社会進歩連帯、新たに一つ、開かれた軍隊のための市民連帯、ウリ民族連邦制統一推進会議、イエスに生きる、自主統一民主主義コリア連帯、全国農民連盟、全国民族民主遺族協議会、全国民主労働組合総連盟、全国民主化運動遺族協議会(社)、全国貧民連合、全国女性農民会総連合、全国女性連帯、戦争反対平和実現の国民行動、全国学生行進、祖国統一汎民族連合南側本部、統一広場、統一の道、平和と統一を開く人々、平和在郷軍人会、韓国労働組合総連盟、韓国進歩連帯、韓国青年連帯、21世紀韓国大学生連合


 

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