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   ■マニラAPEC反対闘争  11・19

 
  AWC日本連、各国地域代表と共に闘う
                          
 

 十一月十九日、アジア共同行動フィリピン派遣団は、ILPS(国際民衆闘争同盟)第五回総会に続いて、BAYANなどたたかうフィリピンの民衆団体が呼びかけるAPEC首脳会談に対する「帝国主義グローバリゼーションに反対する民衆キャラバン」に結集した。
 今年フィリピンは、APEC(アジア太平洋経済協力)会議のホスト国として、約百のAPEC関連会合がマニラ、セブ、イロイロなど諸都市で開催され、十一月十九日に関連会合の頂点である首脳会談がマニラで開催された。
 「一九八九年のAPEC創設以来の記録は、その大企業志向、新自由主義的アジェンダ、そして主要な政策方向は、米国と日本に率いられた先進国の支配的な利益を主要に増進させるものであることを示している。米国主導のワシントン・コンセンサスと一致して、APECは新自由主義グローバリゼーションの鍵となる構成要素、すなわち貿易・投資の自由化、規制緩和、民営化、脱国有化を地球の半分以上に激しく押しひろげてきた」(ILPS議長ホセ・マリア・シソン)。
 まさに世界の民衆に対する新自由主義的攻撃の道具としてのAPECの首脳会談に対するたたかいを、反帝国際共同闘争として、フィリピン人民、各国から結集した闘う人民とともにアジア共同行動フィリピン派遣団はたたかいぬいた。
 十九日は晴天であった。前日の説明で反対行動には二つのシナリオが想定されていた。ひとつはフィリピン各地からマニラに結集する反対派が、マニラ市内のリサール公園に集結し、そこからAPEC首脳会談の会場である国際会議場にむけデモ行進をするシナリオ。いまひとつは、フランス・パリで起こった自爆・襲撃事件を受けてより一層厳しくなった警察権力による警備によって、各地から結集したデモ隊が合流できず各所で分散した形での抗議行動を展開するシナリオ。当日は、警察権力によってリサール公園が封鎖され、反対派は各所で分散した反対行動を闘った。
 アジア共同行動フィリピン派遣団は、他の海外派遣団とともに朝八時過ぎにホテルを出発した。最初は徒歩でリサール公園近くまで移動したが、その後国際会議場近くまで接近し反対行動を展開しているデモ隊と合流するために高架鉄道(LRT)に乗って移動した。
 十時半ごろにそのデモ隊が展開する現場に到着した。遠くからでも道路を封鎖する警察の阻止線が見え、警察はデモ隊に対し放水していた。到着したときには全体で千名くらい結集していた。途中別のデモ隊も千名ほどが合流した。しかし全体では一万を超えていたフィリピン各地から結集した反対派は、各所に分散した形で反対行動を展開した模様だ。
 大型トラックの荷台をステージにして、集会が始まった。発言やシュプレヒコールの大半がタガログ語で内容はわからなかったが、APECを激しく批判していることはわかった。
 農民運動、労働運動、青年運動、女性解放運動などさまざま民衆団体が発言にたった。海外派遣団を代表してカナダとパレスチナの活動家が発言した。
 集会は二時間ほど。最後にアメリカを象徴する竹や紙で作った巨大な鷲の像が出てきて、これに火をつけ、燃えている間にシュプレヒコールやさまざまな団体の旗を持った人々が周りをぐるぐる走るといった示威行動が行なわれた。


 

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