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■9・1東京都総合防災訓練に反対しよう! 朝鮮人虐殺犠牲者追悼式の妨害を許すな 首都圏地方委員会 来る九月一日、多摩市を会場に東京都・多摩市合同総合防災訓練が行なわれようとしている。二〇〇〇年の「ビッグレスキュー」以来、東京都総合防災訓練に対し、米軍・自衛隊参加の「戦争動員訓練」「治安出動訓練」である! と反対の声を上げ続けて一九年。今年も「米軍・自衛隊参加の東京都総合防災訓練に反対する実行委員会2019」の仲間と共に、抗議行動への決起を呼びかける。同時に、一九二三年九月一日の関東大震災発生直後に起きた朝鮮人虐殺事件をこそ忘れず、「追悼碑を撤去せよ」と画策する輩と対峙し闘おう! ●1章 自衛隊との共同作業に児童・生徒を動員 われわれにとって忘れることが出来ないのは、石原都知事による「大規模災害時に『三国人』による騒擾事件が想定される」との発言を背景とした二〇〇〇年の「ビッグレスキュー」だ。銀座に装甲車が登場し、当時完成したばかりの地下鉄大江戸線車両が練馬駐屯地の自衛隊員を満載している光景である。大江戸線が「有事」の際に、迅速に軍隊を首都へと進出・展開させるために作られたものであることを説明して余りある光景だった。 そして石原都政がさらに一線を越えたのは二〇〇六年、東京都・足立区合同総合防災訓練だ。荒川河川敷には、見渡す限りの装甲車の列。湾岸には、被災者の輸送を名目とした米軍の艦船が展開する。「見学」を希望する反対実は、職員と警察官に取り囲まれ、荒川土手に上がることすら叶わなかった。 近年は、石原都政時のような派手な演出こそないものの、防災訓練会場を自衛隊が闊歩する光景はすっかりとあたりまえになり、そこでは堂々と自衛隊のPR活動や学生への勧誘活動が行なわれてきた。「就職とか決まってる?」……炊き出しブース等に動員された高校生に対する、あきれるほど雑な声かけも耳に入ってきた。 さらに二〇一二年より、都立高校で毎年行なわれるようになった防災宿泊訓練では、自衛隊員を講師に招いたり、陸上自衛隊駐屯地への体験入隊を行なう高校まであった。全国各地で大規模災害が相次ぐ中、「防災訓練」と言われれば、なかなか拒否や反対はしづらいもの。その心理を利用して、教育現場で、町内会で、職場で、自衛隊との一体化がどんどん推し進められてきたのだ。 今年の予定はどうだろうか。新年度早々、四月一七日付ですでに、東京都教育委員会から、多摩市所在の都立高校生徒・教職員の訓練参加が要請されている。また六月には、多摩市が市内中学生へ訓練参加のお願い文を配布している。参加内容は「国士舘大学の学生の指導のもと、消火・救出・救急訓練等の体験型訓練への参加、並びに防災関係機関による広報展示ブース及び消防、警察、自衛隊等の公助機関による救出・救助訓練の見学」となっている。なかでも多摩中学校は、生徒一三五名を前日から宿泊させる避難所運営訓練を、授業という形で行なうことになっており、反対実では東京都や多摩市教育委員会に対する抗議申し入れがすでに取り組まれている。 来るべき震災への備えはもちろん必要である。しかし実際の被災地での調査にも明らかなように、自衛隊に救助された被災者はごくわずかであり、避難所運営しかりだ。縦でしか動かない軍の介入よりも、人々の横のつながりによって多くの被災者が生き延びてきた。 改憲(九条への自衛隊明記)と戦争動員を目論む安倍政権にとって、自衛隊へのリクルートは急務である。「防災」を利用して労働者・市民、とりわけ子ども達を軍隊と触れあわせることで、軍・官・民一体をつくり出していこうとしていることを暴き、発信していこう。自衛隊(米軍)参加の東京都総合防災訓練に反対する8・2(前段)集会、九月一日訓練監視・抗議行動への全力での参加を呼びかける。 ●2章 朝鮮人犠牲者追悼式への妨害、 ヘイトスピーチを許すな! 先に述べた石原都政ですら、形式的にではあれ、追悼文を送付し続けてきた九・一関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典(横網町公園)に、小池都知事は一昨年・昨年と追悼文送付を拒否し続けている。「追悼碑を撤去せよ」と東京都に申し入れ、両国・横網町で情宣するなどしてきたレイシスト集団「そよ風」と小池都知事が一体となった動きである。「そよ風」らはこの二年、朝鮮人犠牲者追悼碑(式典会場)と数メートルの距離にある「石原町犠牲者追悼碑」の一画を陣取り、「真実の慰霊祭」と銘打って集会を行なってきた。参加者は石原町民とは縁のない極右レイシストらがほとんどであり、形ばかりの読経テープを流し、「朝鮮人虐殺六〇〇〇人は嘘」「朝鮮人暴動説は流言蜚語ではなく真実であり、(虐殺は)正当防衛だった」などの発言が続くヘイト集会だ。なかには朝鮮人犠牲者追悼式側に紛れこみ、画像や誹謗中傷をネットに垂れ流す輩もいた。 追悼碑は、「関東大震災時朝鮮人虐殺を二度と繰り返してはならない」と誓う日本人と、在日韓国・朝鮮人同胞・遺族らのつながりによって、震災から五〇周年の一九七三年に建立された。毎年九月一日には、この碑を囲み犠牲者を悼む追悼式典が厳かに行なわれてきた。多くの人々によって継がれてきた思いの地を踏み荒らす、右翼レイシストらのヘイトスピーチを絶対に許すことはできない。追悼碑(式典)をなんとしても奴らから防衛しなければならない。一昨年は五〇〇余名、昨年は最多の七〇〇余名の人々が横網町公園に結集し、追悼式典に参列、防衛し抜いた。 今年もまた「そよ風」らは追悼式典の妨害を画策している。朝鮮人犠牲者追悼碑を撤去するか、撤去までの間「虐殺犠牲者六〇〇〇名は嘘である」旨の説明板を隣に設置せよ、と東京都に申し入れるなどし、都議会議員や国会議員への接近、ロビー活動を執拗に行なっている。 われわれもまた、息長く、そしてより多くの仲間とつながり、奴らを包囲していかなければならない。 「『三国人』による騒擾に備えよ」と治安出動訓練(ビッグレスキュー)を始めた石原都政、そして今、朝鮮人虐殺を無かったことにしようとする小池都政。九月一日は、多摩市と墨田区横網町、と離れた地ではあるが思いを同じく貫いて共に闘おう。横網町はじめ関東各地で行なわれる韓国・朝鮮人(中国人)犠牲者追悼事業に参加しよう。 |
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