共産主義者同盟(統一委員会)






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   闘う労働運動を推進し資本・経営と闘おう

       
「天皇代替わり奉祝」攻撃を粉砕しよう

                




 五月一日、アキヒトからナルヒトへの天皇代替わり攻撃が強行され、政府による奉祝が強制された。このような中、闘う労働者、労働組合は日比谷公園において、第九〇回日比谷メーデーを勝ち取り、デモ行進を闘い抜いた。
 一九春闘もいわゆる「官製春闘」として政府が笛を吹き、経団連等の経済団体がこれと予定調和的に一体化するという構図の中で、大企業などにおいても連合労組が闘いを構えることなく、昨年の実績よりも更に低調なレベルでの妥結が相次いだ。
 このような中、日本郵便においては、郵政産業労働者ユニオン(以下、郵政ユニオン)が、三月一九日に全国一三拠点二五局で、計六七名の正規・非正規労働者が春闘ストライキ闘争に立ち上がった。
 郵政ユニオンは、要求において、賃上げ(ベースアップ)や非正規労働者の均等待遇、労働条件の改善などを掲げて、当局との交渉に臨んだ。
 しかし当局は、利益がアップしているにもかかわらず、労働者にとって切実な要求に対して「経営状況が厳しい、後への備え」などと臆面もなく四年連続でベースアップゼロ回答を行った。これも例年要求している非正規労働者への均等待遇措置の実施に対しても、全く不誠実な対応であった。
 これに対して郵政ユニオンは、春闘ストライキに起ち上がった。ストライキ闘争は、労働三権にも保障された労働者・労働組合の権利である。しかし、労働組合の組織率の低水準化、資本・経営との労使協調推進の中で、ストライキの形骸化が進んでいる現状がある。このような中、ストライキを構えて闘うことの意義は大きなものがある。

●1章 労働契約法二〇条裁判に勝利しよう
  非正規労働者の均等待遇を勝ち取ろう


 現在、日本の労働人口は約六〇〇〇万人で、そのうち非正規労働者が約40%の二〇〇〇万人と言われており、今や民間企業のみならず、公務員職場においても非正規雇用が増加している。そして、この正規と非正規の賃金や労働条件の格差は厳然として存在している。
 日本郵政は、正社員約二〇万人、非正規労働者約一九万人の職場であり、その大部分は日本郵便職場である。このように、非正規労働者がいなければ成り立たない職場でありながら、労働契約法二〇条裁判での一部是正判決はあるものの、非正規はまだまだ無権利、安価な労働力として位置づけられている。このような職場はひとり日本郵政だけではない。
 首相安倍は「日本から非正規という言葉をなくす」と見栄を切っているが、現実に起こっていることは全くの逆である。企業・経営は非正規労働者を、新たに雇い続けているではないか。
 労働契約法二〇条は「有期雇用の非正規労働者と正規労働者間に不合理な格差があってはならない」としている。これを根拠にして、郵政ユニオンをはじめ各地で労契法二〇条裁判が取り組まれている。
 郵政ユニオンの非正規労働者が原告として、東日本、西日本で起こした労契法二〇条裁判は、一審判決(中身は『戦旗』第一五二四号八面参照)をうけて控訴審として東京高裁、大阪高裁で争われていたが、昨年末から本年初めにかけて相次いで判決が出された。
 図表を参照していただきたい。この図は東京地裁・大阪地裁と両高裁の郵政二〇条裁判判決をまとめたものである。
 今回の東京高裁判決では、地裁判決で是正された年末年始勤務手当・住居手当・夏期冬期・病気休暇の付与が維持され、手当額が正規の八割、六割とされていたものが、一〇割(正規と同額)支払えとなり、また、夏期冬期・病気休暇の関係では、原告が控訴審で賠償を請求したことで、賃金の支払いが認められた。しかし、その他の請求項目は地裁同様退けられた。
 一方、大阪高裁判決は地裁判決同様、年末年始勤務手当・住居手当の一〇割支払いは維持されたが、勤務五年以内の非正規労働者はその対象とはならないとした。扶養手当については不当にも取り消され、その他の請求項目はこれまた退けられた。また、同一労働同一賃金を逆手に取り、正規労働者の手当削減や労働条件のダウンを持って均一化を図るという悪しき事態も出ている。東西の原告は上告をし、最高裁へと場を移すこととなる。労契法二〇条裁判に勝利しよう。
 労契法一八条は「同一職場で五年以上勤務する有期雇用労働者は無期雇用に転換できる」としている。
 しかし、大手の日立などで見て取れるように五年直前での雇い止めを行う企業もあり、また、無期に転換になっても、賃金や労働条件は非正規の時のままという現実もある。
 この状況を打ち破るためにも、職場における非正規労働者のさらなる団結と正規労働者との連帯を推し進めていく取り組みが必要である。

 ●2章 「戦争のできる国家」化推進する安倍政権を打倒しよう

 現下、安倍政権は自・公の数の力を背景にし、さまざまな反動政策や反動立法を推し進め、労働者や国民の分断を図り、個に解体しようとしている。
 統計不正問題をはじめとし、数え上げたらきりがないほどの嘘とペテンで塗り固められた安倍政権は、日米軍事同盟の強化、憲法改悪を持って戦争国家化を完遂させようとしている。これに異をとなえる者に対しては、辺野古新基地工事の強行、関生支部への大弾圧をはじめとして国家権力の全体重をかけた攻撃をかけているのである。この闘う労働者人民への鎮圧化策動に対し、決してひるんでならない。
 労働者の職場での闘い、政治闘争への決起を対置し安倍政権打倒、日本帝国主義打倒へ突き進もう。


 

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